劇場公開日 2021年7月16日

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「駄作かな」竜とそばかすの姫 ラヴィさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5駄作かな

2021年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

1回観たらあとはBDで十分かなと感じてしまうレベルです。
映画をリピートする気にならないです。

映像は綺麗ですし一番盛り上がる歌のシーンの作画や演出は良く出来ていると思いますし、ターゲット層が結構広いですから、商業的には成功するでしょう。
ですが、ただそれだけの映画です。

頭を空っぽにして鑑賞すれば良い映画に思えてきますが、いかんせん中身が適当すぎます。
贔屓目にみても駄作と言わざるを得ない。

仮想空間はアニメ「サマーウォーズ」に出てくる仮想空間「OZの世界」と大差ありません。
クジラとか出てくるのもそうですし、バトル的な部分も「キングカズマ」かと思ってしまうくらい目新しさはありません。

それから美女と野獣のオマージュが気が散る要素になってしまいました。
ヒロインのアバター名は「ベル」なのですが、美女と野獣のヒロインの名前も「ベル」なんですよね。
ですから名前が一緒の時点で「色々パクっているよね」という感想しか沸きませんでした。

というか監督の個人的に好きな映画のワンシーンを詰め込んだだけでしょう。

この作品の最悪な部分は脚本でしょうか。
上っ面を並べただけの非常に薄っぺらな内容です。

最後あたりの被害者の兄弟が住んでいる場所を特定するくだりは流石に無理があるでしょう。
高知在住の一介の高校生が、兄弟の住む東京のタワマンを瞬時に特定するなど常人離れしています。

更には主人公が特定した場所に向かうのですが、女子高生一人そこに向かっても普通は何も出来ませんし、かばうだけなら問題の解決になりません。

しかも兄弟は自力で外に出ることが可能なようですから、そのまま警察に向かって保護してもらえば早くに解決していたのではないか?という疑問が生まれますし。

そのあたりの大事な部分が非常に雑につくられていたことが残念に思います。

まぁ、細田監督は作家としての才能はありません。

細田監督のアニメの雰囲気は好きですけども「サマーウォーズ」と「時をかける少女」以降の作品は諸手を上げるほどの面白さを感じません。

細田監督のアニメだからという理由で無条件に☆5を付けるようなことはしたくありません。
それは細田監督のためになりませんから。

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ラヴィ