劇場公開日 2021年7月16日

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「万人向けにみえて観る人を選ぶ作品。」竜とそばかすの姫 ムンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0万人向けにみえて観る人を選ぶ作品。

2021年7月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

現実的に見えて非常に非現実的な世界観で、
物語が進行する程に、よりアニメらしさが強調され、
人物相関や物語の展開・構成に整合性が欠けたような部分が多くなる。
なので、
細かく事を考える人、論理的思考が先行する人には向かないかもしれない。
しかし、ソレを許容できたり、逆に感覚的にものを捉える人には刺さると思う。
また、
非常に『間』を重視したつくりになっているので、人によってはその部分が退屈に感じると思う。

ただ、
作品全体としての出来は非常に良く、
特に映像面では、作画の細かさや2Ⅾ・3Ⅾの振り分けだったり、端々に『これは凄い手が掛かってる』と思わせる要素が多々ある。コレだけで満足する人も居るはず。

個人的には、全体的に各部の掘り下げが不十分に感じる(というか、主に序盤において局部的に細やかな描写をしておいて、進むにつれて大味になる事によるギャップ?)なかで、特に主人公『Belle』の楽曲については、曲数を増やしてガンガン推し込んで、もっと強烈なフラグにしても良かったと思う。

スレた思考で観ると、破綻寸前でギリギリ全体像を保った作品にみえてしまうけれど、
感覚的で、よりピュアな人であればある程に、心に響く名作となる可能性がある作品だと思う。

ムン