「カットの満足度は高く、もったいない度も高い」竜とそばかすの姫 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
カットの満足度は高く、もったいない度も高い
面白かった。思ってたより全然。「金のかかったMV」とかいう声もチラッと聞いたけど、それはそれで豊かなものなのでぜんぜん構いません。
なんせベルのデザインが素晴らしくいいです。今回キャラクターデザインも音楽もよくぞこの人、というのを選んでると思う。美術含めてお金払う価値充分。
でもポスターみてこんだけ美女と野獣オマージュだとは思わなかった。だからカンヌ狙ってたのね。仮想空間と美女と野獣、って、細田監督はそもそももうやりたいことはないんじゃないでしょうか。
壮大な仮想空間とささやかな田舎娘の一歩前進。割とテーマも小さい。仮想空間も設定としては雑(レディプレイヤー1とかマトリックスとかと比べると)そしてまとまっていくところが幼児虐待、って、母親不在の理由や竜のキャラクターづけが凡庸っちゃ凡庸で最初っから深さのかけらも感じない。で、いちばんもったいないのが、最後東京で探し当てるところ。うろうろふたりでてきて道端で会わんでも、、そして、うろうろ父親出て来んでも、、そして腰抜かさんでも、、とは思う。みつける、抱きしめる、救い出す、はもっとうまく出来たはず。
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