「期待以上、感動未満…。」竜とそばかすの姫 caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)
期待以上、感動未満…。
これは、期待以上ですね!
幻想的な映像をバックに、透明感のある歌声が響きわたり、仮想世界を軸としたストーリーが織り成されていきます。
中身は「美女と野獣」ですね。仮想空間に「美女と野獣」の世界が存在し、現実空間に普通に生きている高校生や子供達が存在します。
ただ…、「U」はアカウント50億の巨大な仮想空間のはずですが、実際のスケール感は高知県と品川区の範囲に落ち着きます。
後半になればなるほど、それは顕著になり、あれ?これは「君の名は。」か?あれ?またまた、聖地巡礼が始まっちゃうか?みたいな感覚に襲われ始めます。
ラストに近付き、帰って来た“すず”を迎えに、お父さんが駅のホームにやってきますが、ここらあたりになってくると、あれ?これは何の映画だ?高知県のご当地アニメだったか?という錯覚に陥ってしまいます。
もし、これが、実写映画だったら、駅のホームにお父さん役のトヨエツが現れ、“すず”を家に連れて帰り、美味しい鰹のたたきを作って食べさせてあげるところでしょう。
このチグハグな、世界観はスゴイ!というしかありません。50億というスケール感でありながら、海外のシーンは一度も出てきません。
なにはともあれ、「美女と野獣」をベースとした、透明感のある歌声と幻想的な映像で、最初から最後まで押し切ってしまう、方言は一切使わない、高知県ご当地アニメを観たい方は、映画館に直行し、巨大スクリーンと最高品質の音響で、ぜひ、ご鑑賞ください!
期待を裏切ることは、決してありません!特に“中村佳穂さんの歌”は必聴ですよ!
そういえば、佐藤健の“竜”は隠す必要あったのかなぁ…。
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