劇場公開日 2021年7月16日

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「ぐぬぬ…ちょっと苦しい」竜とそばかすの姫 fukunekohantenさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ぐぬぬ…ちょっと苦しい

2021年7月18日
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細田映画大好きです、おおかみこどもまでは…これからも新作は追い続ける所存、
掴めきれてない所、野暮な所も多々あるが、それを踏まえて。

まず前情報をできるだけ入れずに劇場へIMAXで鑑賞。
総合的にもちろん及第点だが、やはり嫌でもマスコミやら宣伝で期待値が上がってしまうので損してる。

良かった所。
中村佳穂、エルムホイ、幾田りら、ミレニアムパレード。

あとは詰めきれてない部分が多く見られた。
そもそも何する仮想空間なのか、竜の城自体謎、そして城燃やすの?
代案、城は電脳コイル的にアプデ前の古いデータの残骸、もしくは仮想空間自体を九龍城みたいな所にしてそこの最下層を竜の住処に、城をやめて他の象徴的な場所ってのも良い改変だと思う。
ネット世界を肯定するんなら極端に害悪誹謗中傷は別として多少の平和なアングラはあっても…そこまで描けたらいいなと、ネットの世界は広大ですから。
燃えるのも初期化的なのにするとか。
など生意気に考えたりした。

そこにいるAIも謎(課金かな)、いつの間にか仲間内と一緒にいたのも謎。
あの兄弟が独学でプログラムしたみたいのが一個乗ってても。
そんな事軟禁状態でそんな独学できるのかは不明。

再三ネット世界をやってきたから細かい所は端折ったのかもしれないが、
ネット世界の設定、具体的にどんなツールかをもう少し上手いこと説明しといた方が良かった、サマーウォーズと同じことになるから避けたとも思われるが。
でも、見る人は実際似たようなもの浸透してるし使ってる、説得力に欠く。
後出しで言われるとご都合主義と言われてしまう恐れが。

自警団ジャスティンとその他、もうひと掘りしても良かったマグマ大使みたいな所とか引っかかったままで退場、ただ頭でっかちな古い人達だった。ういていた。

幼少期の鈴が少しDTMやってるくだりがあるが、過去音楽・歌の非凡さを匂わせないと親友も誘わないしおばさんコーラスに気づかれる所に説得力不足。

同級生、おばさんコーラスが廃校に集まったは良いけど棒立ち。一緒に歌ってたぽいけど。
いまいち…。
よくありがちなクライマックスに棒立ちの周囲の人。

夜行バスもなんだか現実的ではない気が、せっかくならネット経由・リモートで解決できたら。
例えば、遠征中だったりインハイ中のカミシンを上手いことつかえなかったか、それか使えない行政がネットの口コミで動いてくれたとか。
鈴と兄弟が直接出会うのは虐待オヤジの件が落ち着いてからとか(鈴の家の近くの橋で兄弟が突然きて終)。
蛇足、土地勘のない人が地元からの援護もあるだろうが高層ビル2本であそこまで行けるのすげえ、タバ作戦のあたりか。

前作までは時間経過など仕掛けのある秀逸なカットがありそんなのを期待していたが、思い返しても記憶にない。
その点は自分の目が節穴だったやも、もう一回見てきます。

次にルック…
メインキャラ周りは流石。
しかしその他はピンキリ。
特に仮想空間のモブキャラ、特にクライマックスは狙いなのか、時間切れで無理矢理動かしてる感じにも見えた。
仮想空間の見え方、今ままでと違った物に。
そりゃ、同じ事したってしょうがないんだが、まだあと一歩決めきれてない感じがした。

説明臭くなるのは勿論野暮だ、監督の作家性も消してほしくないけど、
?な部分が度々ありノイズなので。
絶対に命削って考えるとは思うが、次回作は脚本に奥寺佐渡子をもどすか共同脚本にするかして文句なしを期待したい。

fukunekohanten