劇場公開日 2021年7月16日

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「歌と映像の力。それだけでも、振り切れれば良し。」竜とそばかすの姫 やまちょう07さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5歌と映像の力。それだけでも、振り切れれば良し。

2021年7月16日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

私にとって前の劇場公開作2作(つまりバケモノとミライ)がごちゃついた設定と矛盾した脚本で本来の細田監督が持つ魅力を半分も出せずに終わっている印象でした。

正直、監督はもう終わっちまったの?っていう、虚しい気持ちを引きずったまま、だけど一縷の望みをそっと胸に仕舞い込んで、初日劇場鑑賞した次第です。

全くもって杞憂でしたよ。精神的に抑圧されたものが一気にほとばしる様な仮想空間歌唱には目を見張るものがございましたね。

特に歌が素晴らしかったです。終始鳥肌が立つほど心を動かされました。中村佳穂さんという実力派シンガーが歌ってることを映画観てから知りました。一時間くらいずーっとコンサートシーンでもたぶん私は文句言いません。いやむしろ、続編はこれで良い(笑)。コンサートなどライブで音楽聴かれる方なら映像美も相まって、このシーンの質の高さに気づくと思いますね。

そしてシンプルなストーリー展開がむしろ効果的で監督が最も得意とする映像表現、演出が際立つ結果となりました。恋愛模様も親子の愛も複雑にして奥深く、時に実に清々しい・・・良い意味で原点回帰した感があります。

細田監督の初期の映画を好きな方、そして特に音楽を、歌を愛してやまない方はぜひ鑑賞されることをおすすめいたします。

では。

やまちょう
Mさんのコメント
2023年2月26日

私も第一作「時をかける少女」が一番好きです!

M