「とても美しい映画でした」竜とそばかすの姫 おばさんさんの映画レビュー(感想・評価)
とても美しい映画でした
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中村佳穂さんの声はとても魅力的。力強さと儚さと、歌の上手い人はたくさんいるけど、息をするように唄うという中村さんの歌声がまず好きになった。YouTubeで始めのパレードみていたけど、大きなスクリーンで観ると感動して鳥肌たった。普段の地味な女子高生とのギャップも良かったと思う。
すずの回りのキャラクターが個性があって良い味出してる。
竜の正体は直感で当たってた。
凶暴さは、本来の人格が現実世界からの逃避とその状況に抗っているものだと想像できたし、ベルとの抱擁シーンでみせた幼さもあったし。
『U』の世界からも“竜“の姿を与えられた彼は、やはり孤独で絶望的な状況にあったのだろうけど、ただひとりの為にヒーローであろうとする彼をベルが現れるまでAIだけが保護しようとしていたんだなと。
佐藤健くんの声、とても少年で余計に悲しみが伝わってきた。
私はおばさんだから、親として大人としての気持ちが強く出てしまうけど、バスの中でのすずとお父さんとのやり取りに涙がとまらなかった。役所さんの声が凄く響いて。
カンヌで上映されたし多くの映画人に知られる作品になって、これから色んな国で上映されることになるんだろうけど、美女と野獣的な見方ではなくて、踏み出す勇気だったり、伝わらない心の叫びだったり、そういうのを少し頭に置いて観て欲しいなと、やっぱりおばさんだな私。
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