「間違いは誰しもがそして神様ですらしてしまうもの」ワン・モア・ライフ! B25(海外出張の為一時休会予定)さんの映画レビュー(感想・評価)
間違いは誰しもがそして神様ですらしてしまうもの
主人公のパウロがバイク事故を起こし天国の入り口から作品は始まる。
しかしながら人々の死期を操る神々達の計算違いからパウロは死期を早めてしまった間違いが発覚する。その時間は約1.5時間。その為1.5時間再度人生をやり直す事が許される。
地上に戻ったパウロは残り1.5時間をできる限り家族と有意義な時間を過ごそうとするが、今まで家族を放ったらかしにしたり浮気を繰り返すなどしてた事もあって中々思うように協力してもらえない。
中々協力を得られず苦しむ中で自分のこれまでの日々を振り返り、間違いだらけだった事を悔やみ反省する。その気持ちが芽生えた瞬間から家族にも同情され自然と一緒に時間を過ごす流れと変わる。
この作品の面白いところは非常に哲学チックな展開、会話が多い所。
また人は死期が分かれば残りの時間をどう過ごすか必死になるより自分の過去を振り返り、これまで犯してしまった過ちや間違いをなんとか埋め合わせようとする姿はなんか共感できるような気もした。
物足りなかった点はこの作品の鍵となる残り1.5時間という残された時間の使い方だが、殆どが回想シーンとなりパウロの過去の過ちが映し出される。その為残り時間をどう過ごすかという具体的な過ごし方は描かれない。
また誰しもが過ちや間違いをしてしまうというのが作品の鍵となり、それはどんなに優れたひとでもそして神ですらもというメッセージ性は凄く伝わり共感されるが、最後にパウロが結局生き延びる展開は少し雑に感じたかな。
ストーリー設定としては空想度強めのストーリー展開だけど、死ぬまでの過ごし方はリアリティがありなにか身近に感じるような、そして強引さはあるものの素直になる事で家族が一つになる展開は少なからず心温まる展開で最低限楽しむ事はできた。