劇場公開日 2021年6月25日

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「台湾映画には安心感がある」1秒先の彼女 kwmdさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0台湾映画には安心感がある

2021年7月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

7月1日に仕事が終わってから見れる映画があんまり無かったので、期待せずにみに行きましたが。大変面白かったです。

僕だけがいない街、青春ぶた野郎、サクラダリセット、みたいに特定の現象が起こる話でした。こう言うのは、ハードSFとは明らかに違うので、理屈を考えてみる必要がないので楽ちんです。
全体の構造としては、カメラを止めるな、を連想しました。

韓国映画はとても面白く見れるものが多いのですが、何か大きな事件が起きたり、命に関わることが起きたり、すごく差別されたり、KCAIや北朝鮮のスパイが出てきたりするので、緊張感があるんですよね。その点、台湾映画やタイ映画は安心感があって心地よくみれます。ハッピー・オールド・イヤーも面白かった。生活感も近いので、画面に映る色んなもの、食べ物とか郵便局の役割とかもわかります。(豆花 緑豆トッピングは、今日台湾人に教えてもらいました。近所に店がありました。)

内容はネタバレになるので、書きません。

こないだのタモリ倶楽部で、撮りバスの方が、バスは映える、と言ってましたがそうですね。全く綺麗な町並みや景色は出て来ないのだけど、その場面場面が何だか大事な光景に見えるのが不思議です。撮影監督の腕なのかもしれません。映画内のスチル写真も下手くそな写真なはずなのに、大事な写真に見えます。フィルムで写真を撮りたくなるんですよ。網目状の堤防見ないな地形は面白いですね。まあ、これはほんと見ないとわかりません。

基本的に恋愛映画です。恋愛はある意味すごくカッコ悪いく、泥臭いわけです。上映前の予告編に出て来るような黄色い髪の人が出るようなのは、カッコ悪いことをカッコ悪くなく描いて、見た目の良い俳優に演じさせるわけです。本作はカッコ悪いことはカッコ悪く、なんならストーカーチックでもあるけど、本来そう言うものでしょ?気持ち的には。と、普通の恋愛感情を正面から捉えていることに好感が持てます。主演の二人も最初はなんだかな?と言う見た目だんだけど、しかも終わりになるにつてカッコよくなることは全くなくそのままなんだけど、それでも愛おしく見えるようになるんです。

と言った感じで、ラブコメが苦手でも、日常系としても、時間跳躍ものの一種としても楽しめるので、また上映していたら見てみましょう。

Lhowon