夏時間のレビュー・感想・評価
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もし韓国にラジオ体操があれば
小沢昭一似お父さんの思い出話。もし韓国にラジオ体操があったら、夏の6時半という、空の色合いが一瞬、朝か夕方かわからない世界が彼のエピソードにグッとリアルさを加えたことでしょう。
眠かったので-0.5
少しの不幸、幸福、アクシデントが積み重なり、その中で日常を送る思春期の少女目線で捉えた映画。成熟と未熟の狭間にある感情が時には無表情、時には爆発してみたり…行き場のない感情、捉えようのない感情が描かれますが、大きな起伏がない前中編は正直眠い。
ラストの少女の止めどもない感情を表すような泣きがいいです。
教え諭せないオヤジの家庭
父親が事業を失敗すると共に離婚して、アパートを引き払い、父親の実家で夏を過ごすことになった家族の話。
あまり深くは交流をしてこなかったであろうお祖父さん、在庫の靴を路上で売りつつ新たな仕事に備えようとする父親、10代中頃の姉、10歳ぐらいの弟に、旦那と上手くいっていない家出中の叔母が加わって、庭付き一軒家での暮らしが始まっていく。
どこかで居心地の悪さを感じているのに加え、家庭環境の変化に戸惑いや苛立ちもみえる姉の機微を中心に、更なる変化に対峙していく様をみせていく物語で、自分勝手に振る舞ったり、欲求が暴走したり、後ろめたさがぶつかったり、苛立ちが爆発したり、と爽やかさ全開では無いけれど、リアルな感じがとても良かった。
それにしても、普通のスニーカーレベルで一々ホンモノ?と確認しなければならない国って…(´・ω・`)
時を止めた!(過去、未来がない)つまりストーリー構成がない
原題「남매의 여름밤」(弟姉の夏の夜)
邦題の「夏時間」さすがうまいタイトルです。
この映画、時が流れません。
つまり、ストーリー構成に重きがない!
これ、凄いですね。
社会背景、人間関係、過去も未来も・・・
作品内での全てが「場面」でしかない?!
作品内での役割として、弟ドンジュの言動の
一つ一つが、狂言回しのように場面展開していく妙。
だからこそ、それにしても、素晴らしいのが
ショットの画面構成!
こんなに無駄なく、自然に、それでいて
見事なフレームワーク!
何気ない物干の洗濯バサミが、目に焼きつく!
おじいさんが住む家での、夏時間。
あの家のロケーションがあったからこそ書けた
シナリオ?と、思いたくなるほど
うますぎる展開です。
監督ユン・ダンビの底知れない思考と技量に、うっとりしきりでした。
余談ですが、作品内の姉オクジュとおばさんが洗濯機を干しながら交わす会話がいいね!
(お互い、自分のショーツを干しながらの会話で・・オクジュのショーツは原色のスケスケ、おばさんのは、ベージュの肌着ぽいやつ)
おばさんがオクジュに
「今、付きあっている人、いるの?」
女性監督らしさが・・・随所に感じられて、それも、たまらなく良い感じです!
「はちどり」に比べられることがあるでしょうが、わたし的には
器が違いすぎます!
これこそが、新しい映画です!
ハラボジ
10代の少女オクジュと弟のドンジュは、父親が事業に失敗した後、父親と一緒に祖父の家で暮らし始める。幼いドンジュは新しい環境に馴染むが、オクジュは居心地の悪さを感じている。離婚寸前の叔母まで住みつき始め、一つ屋根の下に三世代が集まり、次第にオクジュにとってこの家と祖父の存在が大きくなってくる。今後の活躍が期待されるユン・ダンビ監督の初の長編作品。
何気ない日常風景の中に、10代という多感な年ごろに住む家を追われ祖父と暮らす少女オクジュの心の揺らぎを繊細なタッチで見事に表現されているのが印象的であった。ラストが秀逸である。
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