スプートニクのレビュー・感想・評価
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エイリアンの造形が良い
ロシア産SFホラー。
大作ではないが、映像も脚本も音楽も手堅い作りで最後まで楽しめた。
「宇宙飛行士が地球に連れ帰ったエイリアン」という目新しさはない作品だが、エイリアンの設定や造形が良い。
ストーリー自体は、アクション主体ではなくエイリアンの研究主体なので、派手さもなく重苦しいトーンで話が進む。
日本製のフライヤーに「サバイバルアクション」と書いてあるが、サバイバル要素は皆無でアクションもほとんどないので、そっちに期待すると肩透かしを食らうと思う。
エイリアンは脇役
エイリアンが主役だと思ったらとんだ脇役、主人公は脳医学の医師タチアナ(オクサナ・アキンシナ)とエイリアンに寄生された宇宙飛行士コンスタンチン(ピョートル・フョードロフ)、前半はSFホラー風だが後半は使命感に燃える二人の葛藤のメロドラマでした。
本家以来、この手の映画は侵略者エイリアンと人類の戦いが相場だったが、怖いのはロシアの軍部、エイリアンを手なづけて生物兵器にする魂胆、その為の医師がタチアナでした。
エイリアンも毎夜、コンスタンチンの口から出入りするから至って小型、一応牙は見えるが怖さは本家には遠く及ばない。ところが火器ですぐ倒せそうに見せながら何故か不死身の不可解さ。
なんとかエイリアンを分離してコンスタンチンを助けたいタチアナ医師、解明が進むと寄生ではなく共生関係、コンスタンチンは自ら決着をつけるのでした。
訳あって孤児院にいるコンスタンチンの息子リョーシャを引き取るタチアナなのでしたが、劇中、度々映る施設の子はリョーシャでなく子供の頃のタチアナだったという意味深のようでよく分からないひねり方、タチアナの不屈の精神の原点はここにありということなんでしょう。
冒頭から、お堅いはずの宇宙飛行士が鼻歌交じりに軽口をたたくシーンは違和感ありでしたが、劇中でもたびたび出てくる「百万本のバラ」、加藤登紀子さんの唄でヒットしましたが元はラトビアの歌謡曲とは知りませんでした。ハリウッドのクリーチャをどうロシア風にローカライズするのかが見どころなのでしょうが妙に生真面目な湿っぽい別物になってしまいましたね。
子どもの頃、お昼のTV映画で観ました
どうみても僕が40年前にTVで観たソ連が作ったB級SF映画としか思えません。
配給スタッフが凍結させたのが、地球温暖化で蘇ったのでしょう。
昔の平均的なベルなので、撮影も現代にしてみれば、TV映画レベル
シナリオは1発ネタで、捻りもないし 突っ込みどころ盛りだくさんの内容
この映画を観たら、「ローラーボール(1975年)」でも観て、スカッとしたい。
このポスターに騙された。
SFバトルかと思ったら全く違った人間ドラマが展開されて・・・
誰がこんな見当違いなポスターを作ったんだよ、酷いな、全く。
それも、これも含めて一番恐ろしいのはエイリアンなんかじゃなく人間様です。
アイデアは良い
前半はわりと楽しめた
エイリアンが宇宙飛行士と共生しているのとかは斬新に感じたし(小説だと「たったひとつの冴えたやりかた」とかあるけど)
なんとか分離しようと試みる流れも悪くなかった
しかし後半、
大佐がエイリアンの餌に囚人を使っていることが判明してからはグダグダ
え?このエイリアンを兵器にしたいだって?
大佐は頭がおかしい
こんなエイリアン制御するぐらいなら、よっぽど核を撃ち込んだ方が早いし安全
リドリー・スコットのエイリアンならわかるよ
宇宙という隔離された中で使うには有効だから
だけど、地球上でエイリアンを兵器に使う発想はどう考えても頭が悪い
さらにヒロインが暴走
半ば無理やり同僚医者の善意を利用するだけして、脱出
同僚医者を大佐が殺すが、これも無意味な行動
いまさら殺しても大佐の罪が増えるだけ(やはり大佐は頭がお悪い)
ヒロインの計画性が無さすぎて、周りの人に迷惑かけまくりで速攻バレて、薬でエイリアンを強制分離
エイリアンそのままにして脱出(おいおい)
凶悪犯が殺されるのは許せないけど
命令に従っていただけの兵士が殺されるのはOKなヒロイン
何がしたいの?
大佐、せっかく捕まえたエイリアンを、宇宙飛行士から遠くで離したもんだから、エイリアンに殺されて全滅(最後まで頭悪い・・・大佐にしちゃだめな人)
宇宙飛行士が操ってたのかよくわからんが、唐突に出てきた太陽に弱いはず設定はどこへ?
宇宙飛行士にヒロインがなんとかなると気休めを言っていたが、どう考えても根拠無さすぎて、宇宙飛行士自殺で幕
エイリアンのせいでヒロイン以外ほぼ全滅(もしかしてオマージュ? いやいやいや)
ちょくちょく映っていた、少年は実は如実トリックで・・・うん、だからどうした?
全然驚きも何もないぞ
感動する要素はまったくないのに、無理やり感動路線で終了
ポスターに書いてあった、サバイバルアクションはどこにいった?
これは酷い映画
全体的に退屈だったかな
SFモンスターパニックアクションを期待して観るとガッカリします。DVD等のパッケージに騙されないように注意しましょう。
「宇宙生物との共生」というテーマは目新しく、話自体は悪くなかったようにも思いますが、最初にエイリアンが出てきたあたりまでがピークで、その後は尻すぼみで特に盛り上がりもなく、全体的に退屈な作品でした。寝不足の状態で観たせいもありますが、途中で3回寝落ちしました。
最近はロシア映画にもハリウッド並みの作品が増えてきましたが、どれももう一歩洗練されていない印象ですね。映像面は問題なくても、演出やBGMの使い方が単調で安っぽいかと。今後に期待です。
故郷は地球?
過去に見かける寄生される設定のエイリアン物語は概ねホラー映画だった。
当然その期待をもってレンタルしたが、良い意味で期待を裏切られた。
身体に寄生したエイリアンと宿主の関係性などはかなり変わっている。
共生関係って今まであっただろうか?
当然、研究と称して隔離される訳だが、エイリアンの戦闘力…たしかに凄いのだが圧倒的に強い訳でもない。
兵器としての運用は難しいし、パニックホラーの様に増える様子もない。
こう書いてしまうと「ふ~ん」で終わってしまいそうだが、重苦しいBGMと相まって真面目に作られた感じで女性ドクターと宇宙飛行士のドラマ…どうなるのか?とつい最後まで観させるちからはあると思う。
エイリアンの造形で顔が蜘蛛っぽいのは印象に残った。安易に増えて大変な事になると思ってたが予想外のドラマ仕立てだった。
もはやロシア=重厚な作品が定着したか
パッケージで騙されるかもしれないが、本作はSFアクションでは無く、重厚なSFドラマとなっている。帰還した宇宙飛行士の体内にエイリアンがおり・・・というあらすじであるが、未知の生物を倒す為に奮闘する作品ではなく、主人公の女性医師の目線で、宿主ではあるが至って健康そうな宇宙飛行士とエイリアンをいかにして分離させるかという物がメインとなる。あまり描かれた事の無い、視点の違う作品だ。
それだけで終わらせず、そこに潜む陰謀と、徐々に明かされる宇宙飛行士とエイリアンの謎。とても引き込まれた113分であった。無機質な空間に現れるエイリアンも中々不気味であり、完成度の高さがうかがえ、登場シーンはそれほど多くないが、殺人シーンはかなり残虐であり、インパクト抜群である。物語の舞台はほとんどが研究所内部であり、動きの少ない作品だとは思うが、重厚感のある完成度で引き込ませてくれる。ハリウッド程の予算は投じていないだろうが、全体的にクオリティの高い作品だ。映像技術ももちろんそうだが、丁寧な描写と、質の高い空気感。これが異彩を放っている様に感じる。 舞台が現代ではなく、ソビエト連邦時代というのも上手く生きており、軍事力強化を念頭に置く軍関係の出来事や、囚人らに対する扱い等、どこか皮肉にも思える構成も面白い。
厳重な警備が必要な研究施設にも関わらず、警備のレベルが甘かったり、細かいところを気にするとキリが無いが、何とも言えないロシア映画独特の世界観を楽しんでもらいたい。
ロシア映画はどんどん良くなってる
フョードル・ボンダルチュクはアトラクションでヒロイン父親役だった人かな?
ロシア映画といえばライナル・ムハメトフとこの人が出演率高いですね。
シェイプオブウォーターと似た所のある映画でした。
パッと分からないのですが、あと一歩何かがあればもっと話題作になれたかもしれません。
”それ”が何かの解答的な部分かな? ちょっと惜しい感じでした。
エイリアン映画の秀作
シガニー・ウィーバーの「エイリアンシリーズ」の最終作を観た時、「あぁ、もうエイリアン映画も、これでネタ切れやなぁ~」と思った。
それ故、「プロメテウス」や「エイリアン: コヴェナント」を観ても、面白いとは思えたが、斬新だとか衝撃とかは感じなかった。
しかし、この映画を観た時、「なるほど、そうかぁ、このアイデアがあった。なるほどなぁ」と感心。
他のジャンルでは昔から使われているアイデアではあったが、それをエイリアン映画に導入して成功させている。
殺害シーンのグロさや、エイリアンの容姿の醜悪さも、「ホラーを見飽きた」自分を十分に満足させてくれる。
まさに斬新であり、衝撃的。
また、アメリカ映画と違い、エイリアンを倒して、「はい、一件落着」みたいな終わり方ではなく、心温まるエンディングになっている。
エンディングが分かるまで、たびたび出てくる息子のシーンを「うざい」と感じていたが、最終的にはあれがあった故、エイリアン映画で初めて「感動」を覚えた。
いい映画だった。
人の中に巣食う怪物
謎のエイリアンが体に寄生してしまった宇宙飛行士と、それを悪用しようとする組織の大佐から彼を救おうとする難儀な女医の闘いを描いた作品。
ポスターを見ると、どでかいエイリアンと全面対決するようなSFバトルものといったイメージがわきますが全然違いましたね(笑)
しかし、期待の内容とは違えど、濃厚なドラマ作品で非常に楽しめた。
それぞれの過去を抱える登場人物たちが、各々の思惑を胸に、反発・協力していく様は見ごたえがあったし、重厚なBGMが彩るソ連テイスト(!?)満載の雰囲気は陰鬱でグッド。
体の中にエイリアンが寄生…って、何とも絶望的ですねぇ。。
そんなコンスタンチン、本来ならば英雄として迎えられる宇宙飛行士だが、彼にはある後悔があるようで…。
そして、エイリアンを兵器として研究しようとする大佐。もっともらしい大義名分を…。本当の怪物はあんたの中に潜んでますよ。
タチアナの謎演出だったり、秘密基地なのにセキュリティがチョロすぎたり、どうやってそんなモノ手に入れた?だったり、ツッコミ所を挙げて行けばキリがないし、先の展開が読めちゃったりといった点はあれど、重々しい緊張感や、登場人物たちの心の変化、大きな決意に目が離せない2時間弱だった。
☆4.5はちょっとあげすぎな気もするけど、10周年最後に、未体験ゾーンらしさはありつつも、しっかりとのめり込める掘り出し物を発掘できてとても良かった。
来年も期待☆
エイリアンVS人類の壮大なストーリーではありませんでした。
予告編やらポスターチラシからくる印象は、完全にエイリアン対人類のロシア製アクション映画と思わせるが、これまた実はそうでもない。
比較的静かな映画だ。
チラシにはリドリースコット監督の「エイリアン」に相通ずるとか、北米公開され初登場ベスト10にランクイン、映画各賞を席捲、映画批評サイトで満足度90%とか大風呂敷です。
エイリアンが人間に寄生して共生するストーリーですがその特撮シーンはまあまあ多くはなくカット割で誤魔化す演出ですわな。
思っていた展開では無かったので、評価低めです。
なかなか惹き込まれる映画だ
画の暗さ、音楽の大仰さ、かちっとした演技、ソ連を感じさせてくれる。
ロシア製エイリアンパクリ映画と私も思ってみたが、期待を裏切る面白さだった。
宿主を活かすところは寄生獣的でもある。
ラストか良い。これもエイリアンシリーズを彷彿とさせるが、パクリとはちがう。明るい気分になる。
ネタバレは避けてここまでに。
キルゴアは陸軍中佐
1983年、帰還前日に交信を途絶えた宇宙船が帰還し、エイリアンに寄生された乗員コンスタンチンを巡り巻き起こる話。
17歳の少年を救ったものの水に沈めたことが問題視された精神科医タチアナが、赤組全開の軍事施設でコンスタンチンの診察をすることになるストーリー。
隔離、軟禁されるコンスタンチンの診察をするうちに、寄生されていることが知らされて、分離する方法を模索し始めて…。
かなり荒が多くて、冷静に考えると辻褄があわないことだらけだけど、少しずつ明らかにされていく事実の数々はサスペンスとして面白いし、陰謀vs策略の結構ドロドロな流れからのラストは、好みの感じだった。
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