「方向性」半径1メートルの君 上を向いて歩こう よっちゃんイカさんの映画レビュー(感想・評価)
方向性
感動的な話からギャグ全振りの話まで吉本にはいろいろなことできますよということを見せつけたいのだろうか?
だが、オムニバスだからこそ感動系なのかお笑いなのか方向性ぐらいは統一してほしかったとは思った。
個人的にはこんな時だからこそ笑い飛ばしたいという気持ちがあったのでお笑い全振りで行って欲しかった気もする。
①又吉さん脚本作品
何処か品のある作品。
事務所のせいにしている売れない若手芸人に対しての話かな
だからこそ、作品のテーマから全てが内輪内輪になっている感は否めなかった。
もう一つ普通のサラリーマンにも訴えかけるものがあればなと
②ジャルジャル福徳さん脚本作品
ジャルジャルさんのコントが好きだからこそお笑い系の作品が見たかったなと思ったり。
ただ、脚本はベタ中のベタながら白石さんと後藤さんの演技が素晴らしくて思わずキュンとしてしまった。
ジャルジャルさんの作品でキュンとくるとは・・笑
③品川ヒロシさん監督・脚本作品
ここでお笑い全振りの馬鹿馬鹿しい話がくる。
最初はなぜ俳優枠が般若さん??と思ったが作品を見て納得。
秋山さんは秋山さんで強烈なキャラクターで面白かったものの悲しいかな前後の作品が感動系なだけにこの作品だけ浮いていて、いわば“出順で損してる”作品。
④高須光聖さん脚本作品
倉科カナさんの演技が全て。
徳井さんが空気。
⑤上田誠さん脚本作品
最初かまいたちさんのコントを思い出したがそこからのぶっ飛びはかまいたちさん以上。
水川あさみさんや近藤春菜さんの演技もよく思わず笑ってしまった作品。
笑ったのはこの作品のみだったり。
⑥3時のヒロイン福田さん脚本作品
脚本の趣向はわかるし面白い。
松井玲奈さんとしずちゃんの喧嘩も楽しい。
ただ、前後の作品が強烈すぎて印象に残りづらい。
⑦粗品さん監督脚本作品
最初はなんてつまらないセリフ劇なんだ。
何も起きないじゃないかと思っていたが、その趣向が明かされてからが面白い。
思えば霜降り明星さんは以前にもテレビでサーモグラフィーを使ったどんでん返しコントをやっていらっしゃったなと思ったり。
これで最初の本も面白かったらもっと良かったのに。
ただ、この趣向だけでもかなり楽しめた。
亜生さんの標準語、というか棒読みに違和感。
別に関西弁でも良かったのでは。
⑧丑尾さん脚本作品
岡村さんの演技がただただものすごい。
本人は過剰に表情を変えたりしていないのに娘の写真を見つめる表情から溢れる感情に思わず涙した。
脚本の展開も良く、最後に相応しいあっさりと感動できる逸品