「人間のエゴと動物保護」ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
人間のエゴと動物保護
南アフリカで社会問題となっているという“トロフィー・ハンティング”をテーマとした、少女とホワイトライオンの絆を描くヒューマンドラマ。
3年弱の期間をかけて本物のライオンの成長を捉えており、ある意味ドキュメンタリー的要素も兼ねている。ライオンもそうだが、主人公の少女ミアや兄ミックを演じた子役も明らかに成長しているあたり、人間と動物の共存を描いた映画はたくさんあれど、その点で本作はリアリティにあふれている。
昨年公開の『グランド・ジャーニー』もそうだったが、動物の生態系の崩壊の根本にあるのは人間のエゴ。それを一家族のドラマに集約しているあたりは巧み。
あまりにもステレオタイプな悪役や、いくらなんでも盛り過ぎな終盤の展開など気になる点はあるも、裏を返せばそれだけ南アでのライオン絶滅危機が深刻しているというアンチテーゼなのかもしれない。
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