キャラクターのレビュー・感想・評価
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四人家族の我が家は胸くそ悪さ倍増!
絵は上手いが魅力的なキャラクターを書けずに悩む、サイコサスペンスのジャンルで漫画家を目指す主人公。
ある日、本物の殺人を目撃してしまう。その犯人像から魅力的なキャラクターを作り出し、大人気漫画家へと成長していく。
しかし、同時にその漫画のストーリーを追うように、全く同じ内容の殺人事件が発生していく。
惨殺現場はかなり生々しく描かれていて序盤から世界観に一気に引き込まれる。
殺人方法は一貫して刺殺であり、「セブン」や「ミュージアム」のように多種多様な殺人方法で楽しませてくれるものではないが、ターゲットとなるのが全て四人家族。
しかも、幸せそうな家族団らんシーンの後の惨殺。特に子供が犠牲になる設定は、非常に胸くそ悪くなります。
しかし、逆を言えばサイコサスペンスとしてインパクトは充分です❗
そして、Fukaseくんの演技。上手いと言っていいのか分からないが、少々ぎこちない感じが逆に不気味さを醸し出し、声色の良さがまた一層恐怖を引き出してましたね。
ストーリーのテンポも良く、緊張感を保ったまま集中して観入ってしまう。あっという間の二時間でした😄
ラストがまた意味深な終わり方で、観客側に判断を委ねる感じがまた良かったですね✨
ちょっと行動が迂闊すぎやしませんか?って思うシーンもあったものの、作品としてとても楽しめました!
人を刺す感触を知ってしまった時、人ってどうなるんですかね・・・?
画力の高さは最大の武器
良い役者さんは脚本の穴を塞ぐし、意図のある演出はクオリティに繋がる。
ヤッベー。おもしれぇ。と言うか。怖い。気色悪い。嫌な感じで鈍重。テンプレな展開もあるけれど、一箇所だけ「ウソ!マジか?」で裏を取られてしまいました。救世主だと期待してたのに、そこで、アイツにヤラレルなんて!
と。終わり方も不穏で好き。
まず画が堪らんです。撮影は近藤哲也さん。三角窓の方ですね。イヤ、こっちの方が全然良いです。監督は「帝一」「恋雨」の永井聡さん。コレは突き抜けた感、あります。最高。
殺害現場の描写が無いんで恐怖感のアップダウンが無いんです。ピークもボトムも無し。コレが逆に、不穏さを保持し続けてくれたりします。遺体だけは見せると言うエグい演出です。イヤらしいくらいに。
カメラの静・動の使い分けも好き。山城の心理の動揺を表現する場面では揺れるスクリーン。両角の表情をとらえる固定カメラ。ストーリーを動かす時は画角も動かす。みたいな、細かい、意図のある使い分けが好き。
まぁ、好き嫌いはあるかも知れませんが、映画として、このクオリティには大満足です。
一般人が銃を持たない日本で。刃物を持っただけでシリアルキラーが仕上がると言う恐怖です。それを「血」を使った演出だけでやってしまう訳です。
警察無能の演出は、ちょっとだけ、あれだけど。山城を撃ったのは防弾チョッキを着てると知ってたからですよね。でも、ちょっと「えええ?そんなー」ってなりました。あの場面まで、無能を晒してきてるだけにw
わざとらしいって思う展開もあるけれど、コレは好き。
良かった。とっても。
「まときみ」が無ければ年一だったのに、って言う映画でした!
「ホムンクルス」も面白かったし、「見せてあげる」もなかなかのもんでした。これも良かったです。で、言いたいことがw
「どうした邦画。苦手分野じゃなかったのかーーー?」w
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この映画のラストの何が不穏かって言うと。
辺見は捕まっておらず市中を彷徨いている。
二人の赤ん坊は姿を晒しておらず、声すら聞こえない。
包丁を研ぐ音はするけど、誰が研いでいるかは分からない。
それは生を奪われた二人の復讐を企む夏美がたてている音かも知れないよ、って事で。
面白かった
見応えのある映画だったが、どうしても疑問なのは両角は四人家族を何組も殺しているのに、なぜ全て成功しているのだろうか?しかも兇器は包丁一本だけ。現実なら1対4なら誰か抵抗して返り討ちになるか、家族の誰かが逃げ出して警察に通報するか?近隣住民が気付いて通報するはず。家にゴルフのクラブやら金属バットくらいどの家も無い、という事はないだろう?相手がライフル銃やピストルを持ってたならともかく、包丁一本だけなら払い落とせるんじゃないか?それとも家族の誰かを人質にして『娘が死んでもいいのか?』と言って言うことをきかせる手段もあるのだが、毎回毎回成功するはずはないと思う。
それが一度もなく家族全員が何ら
抵抗もせず両角に縛られて殺されている事に疑問を感じざるを得ない。
何らかの方法で家族を家の中に監禁するという手段が必要になるはず。それが催涙ガスやスタンガンも持たず包丁一本だけで脅して一人ひとり縛り上げて、その間、家族の一人ひとりは自分が縛られる番が来るまで待っていたのだろうか?
両角が四人家族に目星を付けて、そこからすぐに後ろ手で縛られて喉をかっ切られた死体。どれも全部このパターン。そこまで至るまでのプロセスが省かれているので何かもの足らなさを感じてしまう。コンプライアンスに配慮して殺害シーンはカットしたのだろうか?それまでの殺害のプロセスを観客の予想のつかないやり方で見せられればもっと評価が上がるんじゃないか?と思った。アイデア自体は良いので。
キャスティングは適切だつたと思う。自分に嘘をつけない役として菅田将暉はピッタリだったし(個人的に大学時代の友人に雰囲気が似ているので余計そう思うのか?)。ちょっと世話女房的なピーターパンのウェンディみたいな役柄の高畑充希もピッタリだった。族上がりの刑事役の小栗旬も合っていた。ただ族時代のあれてた頃の映像も加えて欲しかった。それを担当していた若い頃の中村獅童の映像も。
ただ殺し屋ダガーのイメージならSEKAI NO OWARIのFukase君ではちょっと華奢過ぎないか?と思った。SEKAI NO OWARIは自分も凄く好きなバンドでお気に入りの曲も沢山あるのだが。Fukase君自身の演技は素晴らしかったのだが、自分としてはもう少し高身長で筋骨隆々としたニヒルなイケメンに演じて欲しかったな、というのがある。『蘇る金狼』の松田優作みたいな(例えが古くてごめんなさい(_ _;))
だけど最後まで退屈せず眠たくならずに観られたのはこの映画の力量というものか?期待してなかったが結構面白かった
キャスト、設定は良いのに脚本、演出が...
キャスト、設定はとても良く、これは面白いハズと期待して
観たが、残念ながら期待外れでした。
この手の作品は観ていて、『常識で考えてそんな行動とる?』って思わせるような引っかかりを観ている側に感じさせてしまうと、物語に入っていけなくなってしまい、
すべてが台無しになってしまう。
その点に置いても冒頭の菅田将暉が演じる主人公が
壮絶な殺人現場と犯人の顔を偶然観てしまうシークエンスは
最も重要な物語の導入部となるのだが、
そこでの演出が違和感しかなく、いきなり引っかかってしまう。
室内から爆音で音楽が聞こえる他人の家の玄関で、家をたまたまスケッチしている主人公に、隣の家の住人が、音がうるさいからなんとかしろと苦情を言ってきたので、苦情を言われた主人公が家の住人にコンタクトを取ろうとし、チャイムを押すが反応がない為、勝手に家の中に入っていくのだが、
正直、常識で考えてそんな行動を取る人間などまずいないだろう。一応、主人公は『いい人』だからと言う薄い理由づけはしているがこの行動動機には弱すぎる。
単に殺人現場と犯人を目撃させるだけなら、もっと自然な流れでの持っていき方はいくらでもあっただろうにと思う。
と、いったような、『え?普通そこでそんなことする?』
とツッコミを入れたくなるような演出がそこかしこに存在し、物語の勢いだけでは流せない不自然さが色々と邪魔をしてしまっている。
キャスト、設定は非常に面白くなる要素だらけなのに、
この仕上がりは非常に勿体ないと感じてしまいました。
『セブン』の衝撃を思い出す
日本の映画でここまで容赦のない描写に踏み込むことができたことに驚いたと同時に、D・フィンチャー監督の『セブン』をロールモデルとしているようにも感じました。
ケビン・スペイシー演じるジョン・ドゥー。
その名前はいわゆる〝名無しの権兵衛〟という意味でした。
人が名前を与えられず、帰属する家族も場所も与えられないままでいることがどれほど人間としての存在意義に対して影響を及ばすのか、倫理観や道徳という観念は決して人間本来の気質などではなく、恵まれた環境や人間関係によって後天的に育まれるものなのだ、というようなことが恐ろしいほど伝わってきます。中東地域の内戦やテロが生み出した出自不明の子どもたち、帰属する家族も社会環境にも恵まれない子どもたちがISに簡単に洗脳されてしまうのも、根は同じことなのだと思います。
ところで、タガーが菅田将暉さんの右手人差し指と薬指の間を意識的に傷つけた理由ですが、どなたかお分かりでしょうか。
私は、指を動かす神経を切ることで、もう絵筆を思い通りに動かせなくする残虐さだと思っていたのですが、入院中のベッドで亡くなった清田刑事(小栗旬)の姿をキチンと描けてました。
捕まっていない◯◯◯のこと以上に気になってます。
狂ったカッコよさ
Fukase初でこれかぁーすごいなーほんとサイコパスというか連続殺人犯ってこんくらいじゃないとって思える雰囲気。怖い。を通り越してちょっと美しい感じだったなー。ハマり役だったのか。。他の演技も見てみたい。まさに漫画から飛び出してきたこの世に存在しないキャラクターみたいでした。
話も面白いし終わり方も結構好きかな。良かったと思います。やっぱり小栗旬好きだなーーカッコいい。
ただちょっとリアリティはないですね、、あんな長時間かけて杜撰に殺人してるのにこんなに逮捕できないとか、、警察どんだけ無能?戸籍がないっていうだけでそんなに捕まえるの難しくなるんかね。。超セキュリティの安全なマンションに警察連れても来ずにノコノコ帰ってくる菅田将暉もどうかと思うよ、、というちょっとした冷めで減点。。
まさにキャラ立ちミュージアム🤯
面白かった。
警察(神奈川県警)の捜査が物語の進行に大きな影響を与えますが、あり得ないほど酷い描写ですね
実際の事件に関する神奈川県警の対応について、ネット上で揶揄するコメントを見たことがありますか?
面倒だから明らかな殺人でも自殺と処理するとか、酷く書かれています。
(まあ、実際のところ管轄の座間市大量殺人事件で犯人をお隣の警視庁が逮捕しちゃったことも事実なのですが)
映画の中の神奈川県警に対し、
・○○を自白だけで物証何もなしに送検するのか?無理だろ・・
・主人公が事実を警察に打ち明けてもその内容を無視するのか。犯人は△△だぞ。明らかに間違った道を進んでいるぞ・・・
・終盤、主人公が自宅に戻る際は何していた?あんたら遅れたせいで××されたぞ・・
・そして〇〇を何故捕まえられない・・・
とツッコミ入れたのは自分だけではないはず。
映画の中の警察の描写は、ネット上の揶揄よりも酷すぎて、なんだかなあ、と思いました。
それ以外にマズい描写も結構あるけど、ケチつけてばかりいても仕方ないので省略。
反対にいいところもたくさんあって、
出演者はこれまでの作品と同じように上手に演じていましたね。上手すぎていたので、前の作品思い起こしてしまいましたが(菅田(花束みたい~)、小栗(罪の声)とか)。
犯人役の人も初出演とは思えないほどなじんでいました。
あと、菅田の2つの家族に関する伏線設定は上手く話しの展開に絡んで良いですね。
全体的にはまあまあかなあといった感じです。
ちなみにフジテレビ・東宝共同製作のPG12作品ですが、よくPG12で収まったなあという印象です。地上波放送無理じゃないですかね。グロいので。
異能俳優Fukase誕生
吐き気、おぞましさ、絶望感、あらゆるマイナス感情を体験させてくれる。強烈でクラクラしちゃったよ。やればできるじゃないですか、日本映画界のみなさん。しかも、オリジナルの企画で。
絵は抜群にうまいけど、読者の印象に残るような強烈なキャラクターを創造できなくてプロデビューできない漫画家アシスタントの山城圭吾。その山城が本物の殺人鬼と殺人現場を目の当たりにして、それを自分の作品として描いてしまう。
この設定だけでも面白いのに、その作品の連載が始まって大ヒットしたら、今度は殺人鬼がその内容をトレースした殺人を実行する。このプロットにはゾクゾクくる。
独特な首のかしげ方をしてハイトーンヴォイスで不気味な言葉を吐き出す両角。この両角を演じるFukaseのサイコパスぶりが迫真に迫っていて、この先の家族の運命を考えると吐き気がする。ヒッチャーのルトガー・ハウアーに匹敵するよね。
ちょっとだれそうになった中盤で予想しなかったショッキングな展開を挟むところなんか、絶妙なシナリオ。脚本の長崎尚志ってwikiで調べたら生まれも育ちもマンガ業界じゃないですか、この才能を映画にもっと生かして欲しいな。
菅田将暉、小栗旬、Fukaseの圧倒的な演者に囲まれて、中村獅童がなんか霞んで見えた。
演技もストーリーも良いのに…
全ては詰めが甘い…
何故? 最初に目が合ったと話しているのに
殺されてないの?
あのシーンのラストをフェードアウトで終わらせる
のもいかがなものかと…
緊迫感やテンポ、そしてその後の展開を考えるなら
カットアウト 黒味残しの方がよかった気がします
そして、その後のシーンは単行本が発行されるまで
何も起こらなかったのか?
その後は週刊なのか?月刊なのかはわかりませんが
そのテンポになるから余計になんで?と思ってしまう
全部がご都合主義なので伏線とか回収が…
週刊で話題になったと考えると単行本が出るまで
待たずに犯人は進めていくのでは?
ラストの尻切れトンボのせいで全て台無しに
している気がします
ラストの展開まではいい感じなのに…
そこまては犯人はちゃんと漫画に合わせるのに
ラストは変な所で変えてしまう
その辺りも変
犯人は幸せの4人家族がターゲットでは
あるけど漫画に合わせるが主にしてるのに…
演者の演技が良くて見応えはあります
兎に角勿体ない…
Fukaseさん
最後は消化不良の感はあったけど全体的に満足度は高め。
先が読める展開だけどそれでも楽しめた感じ。
そんな中、刑事の清田(小栗旬さん)の展開は予想外でビックリ。
満足度が高かったのはお気に入りのキャストさん達が多めだったのと、目新しいストーリーが理由かも。
その中でもセカオワのfukaseさんがなかなか良かった!
サイコパス感は期待していた程でもなかったけど素晴らしい演技。
他の役者さんと引けをとってなかった感じ。
気になったのは刑事の清田と漫画家の圭吾(菅田将暉さん)の会話。
何となく小栗旬さんと比べ菅田将暉さんの演技が劣っていた印象。
高畑充希さんは良い奥さんを演出。
もしかして奥さん役は初めてかもだけど控えめなキャラだけど存在感があった感じ。
中村獅童さんは清田の良き先輩って感じ。
清田との過去の繋がりの設定も良かった。
結構グロいシーンが多めなんだけど、何故かそれほどでも無く感じたのは漫画と対比させていたからなのか?気になるところ。
最近の漫画はPCで作ってるけど、手書きの方が雰囲気がありますね( ´∀`)
発想は面白い、欲を言えば狂気がもう少し欲しかった
先に作品ありきでそれを模倣する、という設定は見たことがありますが、同時進行というのはありそうでなかった気がします。先にオリジナルがいて、それを漫画家の発想で越えて、オリジナルがそれを追いかける、というのは斬新だと思いました。
ただ、それをやりたいがために単行本の真ん中に載っている話と週刊雑誌の掲載の時期がおかしなことになっていたり、警察との連携や、主人公の行動が迂闊になっていたりと粗が目立ってしまいました。そこは些末なことなのですが、それより殺人鬼は序盤から、主人公は終盤から狂気を感じさせて欲しかったのですが、それが弱かったです。演技1年勉強してきて初挑戦のFukaseは雰囲気は良かったと思いますが、菅田将暉はもうちょっと出来るはずなので、演出か脚本の問題かなと思いました。
この作品、設定はいいのですがキャラクターが弱いというのがなんとも皮肉でした。
【“天は二物を与える” Fukase氏の狂気を身に纏う姿と、”眼”の表情に戦慄した作品。古谷兎丸の劇中漫画も今作の尋常でない世界観を深めている作品でもある。】
ー ”天は二物を与えず”というが、Fukase氏の狂気を身に纏う姿と、独特の笑顔を浮かべながらの”眼”の凄さ。
更にFukase氏は、自ら演じた両角の住むアパート(美術が凄いな・・、と思いながら観ていた・・。)の壁面に描かれた狂気性滲み出る”4人家族”の絵も描いていた。
”天は、彼に、二物も三物も与えている”じゃないか!ー
■今作の強烈なインパクトの数々
1.オリジナル脚本の凄さ
・先が読めない・・。
予想を次々に覆してくる展開。
2時間5分の上映時間が、あっと言う間である。
2.Fukase氏の演技
”ホントに演技は初めてなんですか!”
というレベルのサイコパス、ソシオパスにしか見えない凄みある演技。
・独特の笑顔、取り分け眼の凄さ。
・頭を不自然に動かす仕草の気味悪さ。
・音もなく、漫画家山城(菅田将暉)の背後に忍び寄り、語りかける姿・・。
3.他の俳優さん達も・・。
・菅田将暉、高畑充希、小栗旬、中村獅童・・。錚々たるメンバーである。
ー けれど、あの菅田将暉が、Fukase氏の演技に吞み込まれているようにみえた・・。
(私見です。)
何故なら、皆、常識の範囲にいる人物を演じているから・・。
常識の範囲を軽く超えた不条理極まりない、両角をあのレベルで演じるFukase氏の演技のインパクトが凄すぎて・・。ー
4.美術陣の頑張り
・あの数多くの凄惨な現場や、”両角との共作で”漫画家として成功した山城の部屋、両角の住むアパートの内装・・。
5.古谷兎丸と絵野スミ(スイマセン・・、この方は知らなかったです・・。)が描く、劇中漫画が齎す、異常極まりない作品の世界観を深めている。
ー あのペンタッチはお二人のモノであろうか・・。「バクマン」を思い出したよ。ー
<作品の内容的に言葉を選ばないといけないのかも知れないが、今作はダークテイスト極まりないノンストップサスペンスであり、エンターテインメント作品として、一級品だと私は思いました。
そして、今作が”オリジナル脚本”であるという事にも、嬉しさを感じた映画でもありました。>
キャラが立つと映画が儲かる
PG12指定
遺体のアップ画像がある
刃物による殺人場面がノーカットである
妊婦が刺される
などの描写が含まれるので、苦手な方は注意してください。
映画を見るときにどんな描写による規制なのか書いて欲しいと思ってしまう。
グロは大丈夫だけど、性暴力のある映画やスプラッターは苦手だ。人の悲鳴が苦手なんだと思う。
あれは、配給会社がちゃんと告知できないものなのだろうか?
●ストーリー
先が読めてしまう。ありえない警察の対応連発で冷める。
動悸が曖昧で殺人鬼のバックグラウンドが浅かった。
●山城圭吾(菅田将暉)
根は良い人な人格だった。最後のカットで写る目が、人を刺したことで一線を越えてしまった、無垢な頃には戻れない感化を受けた人の目だった。
菅田将暉の演技は好きだなぁ。
目で演技できる役者さんは最高。
妻の夏美(高畑充希)の漫画家の妻役は難しかったろうに、言葉や所作で優しい気持ちが伝わってきた。
●両角(Fukase )
殺人鬼としての気持ち悪さはあったけど、カリスマ性は無かったのが残念だった。自分のこだわりと言うか、幸せな4人家族を崩壊させることで、何を満たしたかったのか。満たされていたのか?おそらく満たされることを望んでいないのでは?複雑な殺人鬼のバックグラウンドがただの予想だけで語られるので、物語が進むにつれてキャラクターが希薄になってしまった。
初演技だから仕方ないけど、操り人形のような主体性のない殺人鬼だった。
●清田(小栗旬)
演技の昭和感がキムタクを思い起こさせた。
あんなにバシッと髪型決めて働ける刑事いるの?
物語の終盤で逸見に刺されるシーンが最高潮に怖かった。
ここで死ぬの?死ぬのは上司の真壁(中村獅童)じゃない?!とキャラクターが勿体無いな〜と感じてしまった。
真壁が上の判断だばかり繰り返すから好きになれなかった。
誰かに影響を与えたいと思う漫画家のクリエイター魂と自分の思いを消化させたい殺人鬼のクリエイター魂の描き方が面白かった。
行動し、表現する行為は同じでも、ある一線を越えるか超えないかで見える景色も違う。
誰かのために描くのか、自己満足のために殺すのか。
生きているだけで人を魅了するクリエイターは沢山いる。
それを受け取る私のようなレビュアーズにとって、映画に影響されることも多い。
人は関わる人によって人格が形成されていく。
さて、次はどんなキャラクターに感化されようか。
映画を観る楽しさをふと思い返した作品だった。
怖かった。。そして小栗旬さん。。
小栗旬さんと、メインのお二人、予告編で何度も見ていたので、内容的にまぁ凄惨なシーンが怖いだろうなぁ、と予想していましたが、
やっぱりちょっと怖かったです。
あと小栗旬さんや、主役の漫画家さんの展開は全く予想出来ないものでした。これは見て確認して良かったです。
ただ両角(りょうかくと読むのかとおもったら違っててびっくり。)の、
もっと詳しい生い立ちに踏み込んだ脚本にしてほしかったです。なぜあそこまで歪んだ性格になったのか?一家4人ばかり狙う理由の、多分これだろう、という推理や提示はありましたが、
両角本人が何も供述していません。
自分はどういうところで産まれて、どういう境遇の子ども時代で、どういう仕打ちを受けたのか。無戸籍のようですが、本人の口から何が悲しかった、何が辛かった、何が大変な人生だったのか、もっと一応犯人側の言い分もしっかり観客に提示してほしかったです。
毎回紐で全員縛るのも体力のほか、毎回あれだけの縄とかガムテープ的なものを犯行現場に持参するということは、もっと荷物必要にも思うし、毎回使い捨てだからけっこう縄代でも経費かかります。もっと働いている必要があるし、そこまでお金かけて連続事件起こすほどの強い動機が分かりません。
犯人の動機付けの甘さだけか残念でした。
でも菅田将暉さんの特に後半の演技、凄かったです。
世界の終わり。
冒頭から引き込まれていく。
目を離せない展開。惨殺された血の量に怖さが重なって世界観が出来ていく。事件はいつも殺された後なので (殺してからなぜ手足を縛るのか不思議に感じたが謎)その為に体力を使うのか。
初め殺された人たちの血痕に怖さを感じたがそれより怖さを感じたのは…… 小栗が不意に刺された時の驚きと怖さが半端ない。(衝撃すぎて思わず声がでる)クライマックスの菅田が刺された時も。現場は衝撃的。
犯人の部屋の中が異様でまたヒョウヒョウとした顔が……マンガの怖い顔と被って怖さが増すのかもしれない。
最後までよくできたstory。余韻がいつまでも残る。
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