キャラクターのレビュー・感想・評価
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刑事コンビが最高!!
主人公の山城が中心で物語が進むのかと思いきや、神奈川県警の刑事を演じる小栗旬さんと、中村獅童さんが和気あいあいとした演技で作品全体の重苦しい雰囲気を和ませてくれて、とてもおもしろい作品でした。菅田将暉さん演じる山城圭吾がナイフでズタズタに刺されたあと足を引きずりながら歩くシーンは見ているこっちまで痛さが伝わってきました。
私自身この映画を観て思ったのが、「自分の部屋=自分の心」であると察しました。むしろこの要素が「キャラクター」のテーマであると考えています。両角の部屋は「四人家族は幸せの象徴」と思い込んでいるので、ニコチャンマークみたいな絵が四つ部屋の壁一面に描かれている。
一方、山城は漫画家デビュー前と後では全く違う。デビュー前は別の漫画家が描いた漫画が多く、自分なりのキャラクターを創造する材料が乏しかった。しかし、デビュー後は自分で殺人事件について調べ、資料を作成するといった、主人公の個性を肉付けさせる材料が豊富にそろえられていた。さらに、調べた事件を刑事の清田に伝える様子はどことなく活き活きしていた。自分の空間は自身の内面を表すという不変の真理みたいなことを見せつけられた映画でした。
この映画を観て、自分の部屋を見つめ直すことによって、普段気が付かない発見があるかもしれないと思えた。
さすが、Fukase!
最初から映画の世界に引き込まれました。まるで神の視点で舞台をみているような臨場感がある映画です。
息をのんだのは、2回。
1回目は、真ん中らへんで一番好きな登場人物が亡くなるところ。心臓がジャンプして、思わず声が出そうになりました。
2回目はクライマックス。出産経験がある人なら、「やめて」と思うシーンがあります。目をつぶりました。
俳優陣も豪華で、皆さん好演されていました。その中にミュージシャンFukaseが入ることで、社会の中で浮いている両角の異質さをよく表していたように感じました。
Fukase、似合うなあ、こういう役。「人を殺すのって疲れるんだよ。その後、2日寝込むんだから」と自らの連続殺人事件のシナリオライター(と両角が思っている)山城に文句を言うシーン、好きです。
私たちは、生まれてから死ぬまで、毎日の暮らしの中で、色々なキャラクターを作って、演じて、生きています。家庭で、学校で、職場で、地域で、社会で、学びながら、失敗しながら、修正しながら、苦労しながら☆両角は、ひとつしかキャラクターを持っていなかったんだなあ…子どものころのまま、時が止まった青年なのだ。日本にこういう青年は増えている気がします。
エンドロールで、私も4人家族だと気づいて、ゾクリ。2年前に観た「ジョーカー」を思い出しました。
そんなの映像で説明したでしょ。
主要の俳優陣の演技が素晴らしすぎですね。Fukaseも良かったですよ。
ただ演出面はイマイチ。
防弾チョッキ来て助かったシーンがあって、しばらくなんやかんやあってから別の人が「防弾チョッキを来てたのか!」って、そんなの映像で説明したでしょ。
視覚情報で認識できない人に合わせた演出が残念でした。
あと漫画を編集に見てもらうときはネーム(下書き)からですね。ペン入れしちゃってボツってことないでしょ。リアルすぎると伝わりづらいからってときもあるんでしょうけど、必要性のない脚色ですね。
創作物に「リアリティ」とか文句をつけるな!と神奈川県警は無能 がテーマ
いやあ酷かった。
脚本と演出がひどい。
最序盤で菅田将暉が編集者やアシしてる師匠から「お前の描くキャラクターにはリアリティがない(だから面白いサスペンスが描けない)」みたいな事を言われる。
ふんふん。さもありなん。という感じで鑑賞していたら、この作品自体がリアリティを(わざとか?)無くしていくつくりになっていて驚きました。
例えば、
・漫画家人生賭けてるのに、向いていないといわれるサスペンスを描く菅田将暉(固執している理由は全然説明されない)
・(いい人/普通の人である)菅田将暉が靴下が液体でぬるぬるになっているのにもかかわらず、そのまま知らない人の家を突き進む。進むことでぬるぬる(血なんですが)をほかの場所に広げたりすること考えないんですか???
・神奈川県警が自白のみで殺人犯を立件する。ここはマジで頭おかしいかと思いました。ほかの証拠がないのに有罪に出来るわけないじゃん・・・
・単独行動を基本とする神奈川県警警察官
・連続殺人犯の逮捕のために、一般人家族がおとりになることを提案する菅田将暉&了承する家族&了承する神奈川県警。防刃ベスト着てても首や四肢狙われたらどうするの?(余談ですが防刃ベストでは銃弾は防げません。モノによりますが。)
一貫して「神奈川県警が無能である」という部分にリアリティの比重を置いたためか、そのほかの部分がおろそかになり説得力のせの字もないというストーリーになっていました。
そのストーリーも特筆すべき点はなく、
終盤に菅田将暉が高畑充希にあることを電話で聞くのですが、「それお前以外全員知ってたよ!」とみなさん心の中で叫んだでしょう。どんだけ家族に興味ないんだ菅田将暉。
Fukaseの正体はなんだ?とか端の端の話題なのに、決めシーンみたいに使ったりして法廷のところも意味不明でした。
ラストはラストで浦沢直樹の『MONSTER』みたいなことして・・・何を伝えたかったんでしょうか。
まとまっている作品
菅田くんの実家も四人家族だし、高畑充希が双子を身ごもってたら菅田くんの家も四人家族だなと思って観てたのね。
でも小栗旬が殺されて一気に忘れた。「ここで小栗旬、退場させんのかよ!」っていう驚きね。
なのでラストで菅田くんの実家を襲わせると見せて、高畑充希が襲われる展開は「そうだったか!」ってやられた感あったな。
このラストで中村獅童の登場遅いよね。菅田くんと同じ場所から移動してんのに、どうして時間差でるの? パトカーに乗せて連れてくれば良かったよね。
辺見を捕まえるシーンでは「ドラマなら追いかけるんだけどね」って、刑事ドラマのような安いつくりじゃないよって感じでやってるんだけど、ラストはドラマに出てくるマヌケな警察そのままになっちゃってた。
キャラ起てができなくてデビューできない漫画家が、殺人犯を目撃して、それをキャラクターにしたら大ヒットし始めた。そしたら殺人犯がマンガ作中の殺人を実際にやっていったっていう基本線がいいね。しっかりしてる。殺人犯が四人家族を憎む事情設定もしっかりしてる。
でもなんか、そうした設定をきちんと説明してくれて、伏線仕掛けて回収したよっていう作品だと感じちゃったな。
Fukaseの演技はすごいね。菅田くんとやり合って負けてない。殺人犯の部屋の壁画もFukase作らしいけど、ここは狂気さに欠けてた。実際に狂気で描けたらヤバいけど。
高畑充希はうまいと思ってたんだけど、普通の役をやると演技が一種類になっちゃうね。もっと振った役がいいのかな。
超疲れた
絵はうまいのに売れない漫画家菅田将暉が偶然殺人鬼深瀬に出会ってそれを元に作り上げた殺人漫画で超売れてしまって生活が一変して取り返しがつかなくなった話
菅田将暉はいい人だから悪いキャラクターが作れなくて売れないんだよ。
と周囲の人間が言うものの、殺人鬼を見て直ぐにそれを漫画にしている時点ではなから菅田将暉も深瀬と同じ心を持っている。
最後は猟奇的な笑顔で深瀬を本気で殺そうとする。
センセイは漫画で殺人楽しんでるんだから僕と同じじゃん。って言ったところ、とても良かった
みんなそういう心を持ってるとかも。と思わせられた。
殺人シーンが最後以外は漫画中心にしてるのも良かった
強いて言うならもうちょっと辺見が深瀬に惚れ込んだシーンとか、幼少期の深瀬とか、あるとなお良かったなあ。
あと、菅田将暉がエントランスで手を切られた時、あ、もう漫画描けなくするんだ!怖!!!と思ったのに病室で小栗旬描いてたからそんなこと無かった(笑)
赤ちゃんの顔が見えないからほんとに産んでるの?、、心が病んでベビーカー運んでるだけの高畑充希とかだったらなお良い。
後味も気持ち悪くていい、疲れるからもう見なくていい(笑)でもオススメです
1人の漫画家が出会ったのは狂気の殺人犯だった…
万年アシスタントの漫画家が一家殺人事件の犯人を目撃したことから歯車が狂い始めます。
殺人犯をモデルにした漫画が狂気のヒットとなるなか事件も全く同じストーリーで犯人も特定できない中、主人公が再びあの男と再会し連載も休載するなかついに最終話を連載…すると漫画と同じストーリーにしろとい言われるなか駆けつけた刑事により逮捕しました。
全て衝撃💥の連続でラストも凄い衝撃💥でした❗️
面白いけど、、!
すべてはfukase
絵の才能はあるけどストーリーの面白みにかける漫画家志望の男が猟奇的殺人事件の発見者になったことでその事件を題材に漫画を描いていく話。
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20世紀少年とかの漫画原作者の人が脚本を描いてるので、いかにも漫画原作のようなfukaseが演じる両角のビジュアルと完全にイッちゃってるやつ感が良い。そりゃこんな漫画に出てくるようなビジュアルの犯人見ちゃったら描くしかない。
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話はキャラのない普通の主人公山城が強烈なキャラの猟奇的殺人鬼に会ってしまってそれが徐々に自分の中に入り込んでいくというのはわかるけど、その主人公が菅田将暉だと、狙ってるのか狙ってないのかわからんが、どうしても「キャラのないキャラ」に見えてしまった。逆に1番キャラがないのが中村獅童演じる刑事だった気がするわ。
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殺人中のシーンは、ほぼないけど充分そこからどんなことが起きたか想像出来る悲惨な事件現場のビジュアルがとても良し。さらに劇中漫画もちゃんと面白そうで良し。
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ただ、やっぱり邦画の説明多い問題警察やらせてください(笑)私山城の家族の秘密、わざわざfukaseに喋らせなくて良いと思う。あれぐらい空気感で読み取れるでしょう。読み取れないやつは空気読めないアホなんだからそこは置いといて良いと思うんだけどなぁ。
よく出来てたかな?
オリジナル原作だからこその作品です。
うーん
いや…うーん。
色々と深読みも出来そうな本作なれど、とある方の名前をエンドロールに見た時に、この失望感の原因が分かったような気がした。
期待はしてたし、その期待を裏切らない展開でもあった。俳優陣は上手いし、世界観というかセットというか素晴らしい。架空の世界に説得力を与えるに足る諸々であった。
…途中までは。
犯人の出生とかの話が出てきた時から、俺の興味は明らかにトーンダウンした。
異常者の犯罪で良かったのに。
そんなありきたりな話をされたところで同情も納得もせんのではないかと、ひたすらに思う。
〆の台詞は「僕は誰だ?」
…いや、まぁ、そこなのかなぁ。
なんか「僕はダガーです」の方が綺麗にまとまるような気にもなるし、アイデンティティを消失してるって伏線的に活きていくような気がしてる。
偶然、目にした自分の代弁者。作中の自分に世間は熱狂し社会が動いていく。これほどまでに承認欲求が満たされる事なないのだろうと思う。
アレは自分だと主張し続けた結果の連続殺人なのであろう。
一方は純粋な表現者である。
漫画というジャンルではあるが、狂気をも飲み込む器があり、それが特殊な事だとも思わない。
よく「キャラが1人歩きする」とか「キャラに書かされる」なんて話をきく。自分が創作したキャラを紙面上で動かしてるのは作者なのだけれど、そこに絶えず問答があるのだろう。「どうする?」「次は何やる?」「コイツならばどんな行動をとるのか?」
憑依なんて言葉が合ってるのかどうかは分かんないのだけれど、その最たるものが最後のシーンなのであろう。
純粋な表現者は、キャラと自分の境目を消失しまったのであろう。
…とまあ、色々と面白そうな本作なれど、鑑賞後の充足感は薄い。
なんか、そのとある方が絡んでくると、いつも独りよがりな知恵比べを強要されてるような気がして萎える。
本作もそうだ。
俺はそんな事を求めて劇場には来ん。
だが、俳優陣も演出も素晴らしかった。
映画を見始めてから初めて、録音賞ってこういう事の為にあるのかと思った程だ。
皆様の声のボリュームが好き。
そのボリュームと距離感を感じさせてくれたのは、録音部なのだと思う。…違うのかな?
ラストに罪状を述べる男のボリュームだけはバカだったけど。正直、作品世界を崩壊させるレベルでバカだった。
俺はFukase氏の事を知らず、歌も聞いた事ないくらいだったから、そんなに違和感はないのだけれど、彼をよく知るファンの方なんかは、ちゃんと「両角」として見れたのだろうか。
最後の殺人事件を見るに、両角には計画性の一つもなくて、白昼に押し入って4人惨殺できるって事にものすっごく違和感を抱く。
大絶叫なんじゃないのかな?案外、恐怖で声も出ないものなんだろうか?いきなり柳葉包丁を持った男が、敷地の中に入ってきたらキョトンとかしちゃうものなのだろうか?
殺害した後に、構図を整える程の時間もあって…そんなにも日本の家族は孤立してるのだろうか?
日曜日の昼下がりなのかな、時間的には。
…ああいうものなのだろうか?
やっぱりかの人が絡むと消化不良の分量が増える。
■追記
あの松田洋治氏が辺見だと、どなたかのレビューにあって飛び上がる程驚いた。
1番予想だにしなかった。
ストーリー展開は二重丸
突っ込みどころは満載でどうやって姿を見せているのに4人殺せるのか?あの華奢さで無理だろうと思うしロープでぐるぐる巻きにするから余計に疲れるんだよ。最初の家族ぐらいは犯行シーンが必要だと思う。でも、全体的にはよくできた作品です。息を呑ませるシーンはさすが。
刑事ドラマ?
予告編を観ると、猟奇的殺人を主題としたドラマに見えるが、本編を観ると、刑事ドラマとしての側面を持った作品となっている。
刑事ドラマの部分は、アウトローな刑事役を小栗旬が、その抑え役を中村獅童が演じる。刑事ドラマは、典型的な刑事ドラマのパターンを踏襲していると言っていいかもしれない。
その刑事ドラマの上に、猟奇的殺人を犯していくというドラマが上塗りされ、菅田将暉が演じる漫画家の欲望と、Fukaseが演じる社会から取り残された男の狂気が入り乱れていく。
刑事ドラマは、ややぎこちなく、セリフも、演技も、映像も、どこかで見たことのある、それが展開していく。
一方、菅田将暉とfukaseの演じる猟奇的殺人ドラマは鮮烈だ。漫画のストーリーをなぞって殺人を犯していくという展開は、観る前からわかってはいるが、どちらの方向に向かうか、わからないというスリルとスピード感を生み出している。
終わり方は、続編を作りたいということだろうか。余韻を残したエンディングだ。
漫画家の奥さん役を高畑充希が努め、キャストとしては豪華ということになるのかもしれないが、猟奇的殺人犯の背景を、もう少し描かなければ、ドラマとしては成立しないのではないか。それとも、その部分は続編でやろうとしているのだろうか。
日本の映画は宗教を描けない。また、描いていても、とても貧弱な内容のものばかりだ。
おそらく、刑事ドラマに寄ってしまったのは、Fukase演じる男の背景にある宗教を描ききれなかったからだろう。
四人家族を最も幸福と考える宗教?これは殺人ストーリーの前提を作るためだけにある無意味な設定では?
表面はごまかせても、見ているうちに違和感を感じ、ストーリーの展開は上滑りになっていく。
描かなければいけなかったのは、刑事の生い立ちではない。テーマとなるべき猟奇的殺人犯の生い立ちだ。
人間の内面を描けず、ビジュアルに頼った殺人映画を世に問うことに、何の意味があるのだろうか。
菅田将暉とFukaseの演技力は素晴らしかっただけに、少し残念な作品と言えるかもしれない。
サイコホラーなのに素晴らしいエンタメ感☆
納得感のいくストーリーでした!
そしていい感じで期待を裏切られたりしながら…。
ストーリーに入り込んでガックリくるところもありますし、ぞわわゎゎ…とおそろしくなるところも多いですし、エンターテイメントととして満足感が高い作品かと思います!
そしてなんと言ってもFukaseさんのお芝居にビビりました…。
本当に怖い。
あと高畑充希さんのセリフがところどころ「これホントに台本にあるセリフかな?」と思えるものがポツポツとあり、それが超自然体な感じがして良かったです。
あんまり映画やドラマではセリフにしないようなフレーズが多かったような気がしてます。
山城圭吾(菅田将暉)にふんわりとした空気で寄り添う感じがすごく良かったです☆
ストーリー的には犯人の動機が刺激的でした。
ラストカットもかわいそうになる感じもあり…
一つ気になったのは辺見のその後… そこだけですかね。
全体的にはいろんな感情が湧き出る作品ですごく好きです!
怖い〈 痛い
毎回殺されたあとなので怖さはもひとつ。漫画とリンクさせてどうなっていくのか飽きない展開でした。フカセさん、以前からなんか怖かったので(ファンの方すみません)ハマり役だなーと思いました。フカセさんの部屋が殺人鬼あるある部屋だったので、そこは個人的に残念でした。キモさで言えば「スマホを落としただけなのに」の成田凌さんのほうが狂いっぷりが怖かったです。
4人家族を狙う動機、あの芸人の永野さんに似た人もまだ逮捕されてないし、高畑充希はまだ狙われてる?みたいな思わせぶり…気になるツッコミどころはありますが、ハラハラする場面がたくさんで、なかなか面白いと思います。
ハイクオリティな邦画サスペンス
近年の方がサスペンスではNo.1ではないでしょうか。
構想に10年かけただけあって、展開が緻密でした。
セブンっぽさもありながら、一見頭のおかしな殺人者辺見と犯人両角が手を組んでいたところが斬新だったと思います。
これからも本作くらい完成度の高い邦画サスペンスがたくさん作られることを願っています。
エンドロールの途中で私は殺人鬼になった。
面白かった作品はいつもパンフレットを購入するのですが
久々にパンフレットを購入した作品です。
現実的な方にはあまりおすすめできない作品だなと思います。
エンドロールの重低音が効いた音楽とともに、私はサイコパスな殺人鬼に一瞬なりました。
どういうことかというと、私は中二病をこじらせたんです。笑
辺見が、両角に憧れる気持ちを私が体感してしまった。たかが映画でこんなにも入り込めました
両角、沼です。
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