野球少女のレビュー・感想・評価
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特にラストのくだりに関心した
念願だったプロ契約ではなく、球団の広報の仕事に誘われてそれを断るのは主人公本人。
そんな彼女の姿を見て、思い直した球団のオーナーが主人公を2軍の選手として契約することを決める。
次に球団のオーナーが話すのは主人公の母親とコーチ。
ここで2軍で契約できると決まったと報告を受けて喜ぶ主人公のシーンをウラにして、母親がオーナーと契約金の話をするシーンにしているのがまたいい。主人公が喜んでいたりするシーンは安いのである。これはシーンの取捨選択のセンスの問題。この時の主人公の母親の反応もお芝居も凄くいい。
最後の最後で2軍ではあるが、プロになった主人公が球場のグラウンドに立つ姿が描かれる。
そこに言葉はない。感慨だけがある。
こういう作品にちょくちょく出会えるから、韓国映画は見てしまう。
プロの世界
プロスポーツの世界を目指す人は数多い。始めのパートで、誰にも開放されているはずのトライアウトも受けさせてもらえないのは差別だろう、と思ったが、130kmを投げるのは女性ではとても優れているが、男性ならゴロゴロいるという現実を示唆するコーチの言葉に、勝利を目的とし、身体能力で評価される世界に進むことの難しさ、そこに単純に男女の二分法を持ち込むことの危うさを認識した。主人公は球速以外の技術を身につけることと、妥協せず主張し続けることで道を開いたが、リトルリーグ後の展望が極めて少ない多くの女性選手にとって理想的な形とはどういうものだろう、と(日本でもプロリーグがなかなかうまくいかない現状を耳にしつつ)感じた。
韓国映画は全く詳しくないが、主人公(強い眼差しが印象的)だけでなくどの俳優さんもとても表情の演技がうまいなと思った。
韓国映画はしっかりしてる
女子高生がプロ野球選手を目指すっていう単純な話といえば単純な話なの。
でもそれをビシッとした脚本で観せてくれるからいいね。
コーチはプロ経験がないのね。それを校長先生が言うちょっとした嫌味っぽい言葉で解らせるの。
コーチと女の人が喫茶店であってて、コーチは女の人のスマホで赤ちゃんの写真を見て、それでお金を渡すので。これだけで、この二人は子供はいるけど離婚したんだって解るの。
「ここだ!」っていうシーンの台詞もいいね。主人公がコーチに向かって『代わりにプロになる』とか「すげえ!」と思ったもん。
お母さんもいいんだよね。ずーっと金の亡者だったのに、変わるんだよ。『年間6000万ウォンでどうですか?』って言われて、『うちにはお金がないから、二ヶ月待ってください』ってシーンは、「脚本家あざとい」とも思ったけど、よくこんなやり取り考えつくなっていうシーンだった。
練られた脚本で話に引き込んで、その中で男女平等のテーマも語って、まとまった良い作品だなと思ったよ。
自身の夢をひたむきに信じ続けた姿が清々しい作品です。
予告編を観た時から気になっていた作品で、この手のジャンルでそんなにハズレは無いだろうなと思って鑑賞しましたw
で、感想はと言うと、結構良いです♪
手に汗握る熱血感動巨篇!と言う訳ではありませんが、プロ野球選手を夢見る女の子がプロになる為に奮闘すると言うのはもう「青春!」と言う一言です。
主人公スインは韓国で女性として韓国プロ野球(KBO)主催の公式戦に先発登板したアン・ヒャンミ選手がモデルになっているんですが、韓国野球のレベルって、そんなに高くないかなと思っていたんですが、調べたら日本とアメリカのレベルの次に続く程のレベルだったんですよね。
世界中の野球国の中では日本の社会人野球レベルも多々あるので、レベルの差が激しいと言うのもありますが、そう考えると世界でもトップクラスのレベルの韓国で女の子が入ると言うのは容易では無いと思います。
豪速球とボールの回転力が強みの女子高生チュ・スインは、高校卒業後はプロ野球選手の道へ進むべく練習に励んでいた。しかし女性というだけで正当な評価をされず、プロテストすら受けられない。さらに、友人や家族からも反対されてしまう。そんな折、プロ野球選手の夢に破れた新人コーチが赴任してきた。最初は気の強いスインのプロ志望を否定するが、次第に彼女の熱意に打たれ、一緒にプロを道を目指す為に奮闘する…
と言うのが大まかな流れですが、女子野球部もしくは女子も多く占めている野球部かと思いきや、男子ばかりの高校野球部と言うのはちょっとビックリ。
日本では野球=女の子と言うと古い所では「野球狂の詩」の水原勇気、もしくは「ナックル姫」の愛称で親しまれた吉田えりさんを思い出しますが、このスインもナックルが決め球になっていく。
もっと野球ならではチームワークなどがあると思いきや、ほぼ孤軍奮闘w
野球部の他の男子と特に仲が悪い訳ではないが良いと言う訳でもない。取り扱いに困って持て余している。と言うのが正直な所だろうw
だが、気の強いスインも一人で黙々と練習を続ける。
この辺りが今までの野球映画とは一味違った感じに映ります。
母親の反対もあり、新コーチのジンテからも諦めろと言われる日々。
「負けたら諦めろ」と言われた勝負でも負けてしまうが、それも無かったことの様にそれでも黙々とプロになる為の練習を続けるw
その孤軍奮闘とばかりに意気込むスインが自身の目標となるプロ野球入りを疑う事なく突き進む姿が印象的。
終盤ではプロテストで現役一軍の選手を打ち取り、それが評価されるがプロの選手として入団ではなく、フロントとして高条件での「入社」を勧められる。
普通はある程度の「評価」があると“これでいいか”となってしまいますが、「こうではない。これではない」と入社の話を蹴ってしまう。
実力が物凄い訳でもなく、「女子の中では」と言う言葉が付くぐらいなんですが「若いって良いなあ〜」なんて呑気な言葉だけで片付けられない程の熱意は凄いの一言。
ワガママにも見える部分が多々あって、協調性に欠けるかなと言う部分もありますが、それでも自分を信じきる。
この熱意が大事なんですよね。
結果として、チームの二軍でのプロ契約を勝ち取る訳ですが、ここまで自身の可能性を信じ続けたスインの「勝ち」な訳です。
でも、当初はスインをフロントとして契約しようとした球団オーナーがスインを改めて選手として契約で監督に相談するシーンは良いんですよね♪
断られた事にヘソを曲げずに改めて彼女の可能性に賭けてみようとした良いシーンです。
コーチが最初、「女がプロの野球選手を目指すなんてチャンチャラおかしいや!」と言わんばかりにスインを否定するのは、まあ母親があそこまで頑なにスインのプロ野球の夢を諦めさせるのはちょっと異常に映ります。
韓国ではまだまだ「男尊女卑」が根強く残ると聞きますが、スインの家で一家を支えるのは母親。父親が司法書士(宅建?)を目指しているが万年浪人生で家庭をどこか顧みないからこそ母親が健全な道をスインに強要するのは致し方無しなんですが、それでもちょっと強引過ぎる様に映るのは、日本がそれだけ子供に対して寛容だからなんでしょうね。
でも、韓国がダメと言う訳では無く、今の日本に無い家族を「想う」気持ちが強い現れでもあります。
スイン役のイ・ジュヨンは見た感じは平手友梨奈さんみたいな感じでボーイッシュでありますが可愛らしい感じ♪
実年齢は29歳と劇中の年齢とは10歳ぐらい離れていますが、違和感無しで野球少女!って感じ。
この辺りは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の時のマイケル・J・フォックスと同じですなw
作品として難点があるとすると、父親が試験当日にカンニングだか買収騒ぎを起こしたのは個人的には蛇足に感じる。
またナックルボールが決め球の様で決め球になっていないのは投球の組み立ての妙と言うのはあってもどうも爽快感に欠ける。また途中の練習なども黙々と続けるのは良いにしても中弛みが感じられるんですよね。
あと、母親の紹介でやむ無しに働いている会社に対して勝手に早退したり無断欠勤したはダメでしょw
母親に言われて仕方無しにと言うのは分かるけど、それなら最初から働かなければいい訳でどんな理由があるにしても勤め先に迷惑をかけるのはいかんですよ!
事件らしい事件を無理やり起こす必要性が無いにしても、野球の主となるチームワーク的の物を取り外している時点でもう少し成長の過程でのドラマの部分や試合を取り入れて、起伏を産んでも良かったかなと思うのですが如何でしょうか?
恋愛模様も殆ど無く、同じプロを目指す仲間との交流も殆ど無いが、頑なにプロを目指す姿が清々しい。
野球を題材にした作品って、「フィールド・オブ・ドリームス」や「メジャーリーグ」と言った名作はあるんですが、個人的にはそんなに数は多くないかなと思います。
ましてや女性選手での野球作品って「プリティ・リーグ」か木之内翠さん主演の「野球狂の詩」ぐらいしか思いつかないw この作品は個人的には結構当たり作かなと思います。
ご興味がありましたら、如何でしょうか?
サクセスストーリー
青春映画のサクセスストーリー
でもこの映画には良くあるラブストーリーや
挫折してもう一回復活するということでは無く、
夢を現実にする為に努力する野球好きの学生が、
親や監督・コーチに止められても、自分を信じて突き進んで行き、最後には夢を叶える。
努力して報われる人は少ないかもしれないけど、
自分から諦め無ければ、納得出来る所まで突き進んでいけるというようなメッセージが込められている映画だと思った。
韓国社会の現状を織り込んで鑑賞すると、より物語を咀嚼することが出来る、かも。
かつては天才野球少女と呼ばれていた、野球部唯一の女性球児スイン。スインと新任コーチのジンテとの交流を軸に、プロ入りを目指す彼女の苦悩と努力、母親との確執などを描いた青春野球映画。
女性野球選手を取り扱った作品って、日本の漫画作品には割と多い気がする。
水島新司先生の「野球狂の詩」をはじめ、「高校球児ザワさん」とか「大正野球娘。」とか「MAJOR2nd」とか「鉄腕ガール」とか「セーラーエース」とか。
これらは「野球人気+漫画人気+可愛い女の子=人気が出る!」という単純なメソッドから生み出されているものも多く、わざわざ女子にする必要あるんかいな?と首を傾げたくなるものも多いのだが、本作は女性がプロ野球選手を目指すという物語軸がジェンダー論や性差別を考えることに結びついている、極めて意味のある設定であると感じた。
野球という肉体を用いるスポーツの場合、どうしても女性は筋力などのフィジカル的な要素では男性に勝てない。
であればこそ、投球の回転数とボールのキレで勝負するという必然性が生まれるわけで、それが特訓シーンや勝負の駆け引きという映画的な面白さに繋がっているように思う。
野球界で女性が不当に扱われている、という単純なポリコレ論に物語を落とし込ませていないところも好印象。
「お前はプロを目指すには単純に実力が足りない」という指摘をすることで、女性だからとか男性だからとか、そういうジェンダー論とは離れたところに焦点を合わせることで、逆に正しいポリコレを表現できているように感じた。
それとは別に、女性だからという理由で軽くあしらわれたり、トライアウトを受けることが出来なかったりする描写には明確な女性差別、もっというと、女性が野球で成功する訳がない、速球が投げれない投手が成功する訳がない、という野球界の前例信仰を浮き彫りにしているようにも思う。
不景気による就職難という問題も物語に絡ませており、この辺りは社会派映画を得意とする韓国映画の特色がよく出ている。
まぁ正直、お父さんが逮捕される件はいらんと思ったけど。
ポリコレ論、ジェンダー論、韓国社会への問題提起に加え、母と子の問題をも突き付けてくる、どこまでも重量級な映画。
このお母さんとスインの食い違いは、どちらの言い分も正しいからこそ考えさせられるところ。
最後の最後、お母さんが応援に来るところはベタだけどホロっとさせられるし、契約金を自分が払うお金だと勘違いしちゃうところなんかはとても癒される😌
実は韓国の高校球児って3000人くらいしかいないらしい。対して日本には13万人以上の高校球児がいる。
これは韓国で野球人気がない…ということではない。
学歴社会の韓国では、高校生が部活をしている暇がないのだ。つまり、高校で野球をやっているような学生は皆プロを目指しているようなマジな奴ばかり。
プロになれなければ落ちぶれるしかないという、非常にハードな現実が存在していることを把握しておくと、この映画の物語の輪郭がよりはっきりするのだと思う。
タイトルからして、明るく楽しいスポ根映画かと思って鑑賞すると肩透かしを喰らう。
全体的にゆっくりとした映画で、正直かなり退屈🥱
また、映画内の経過時間は長くて半年とかそのぐらいだと思うのだが、その短時間でナックルボールをマスター出来るんかな?とか疑問なところもある。
もっと長いスパンの物語にすれば良かったのでは?と思わんこともない。
退屈な映画とはいえ、テーマがしっかりしているので鑑賞後の満足感はある。
イケメンも出てくるが、下手に恋愛要素を入れて物語を薄めたりすることもない。
夢を追う為に負うべきリスク、それでも挑戦することに意味があるということを教えてくれる、良い映画だと思います!
たまに笑うスインがキュート❤️
階段
俺はこの手の話に滅法弱い。
ましてや主人公が女子なら尚更だ。
…いや、それはこの作品には失礼かもしれない。
プロ野球選手を目指す女の子の話だ。
実話がどうかはわからないが、自らの目標を追い続ける事の困難や葛藤が凝縮されてた。
また人物達の背景がいい。
ありがちな設定でありながらも、その台詞や芝居は説得力に溢れてた。
「女だから」
才能以前にその障害にぶち当たる。
「女性にしては」
いくら努力を重ねてもその鎖を引きちぎれない。
プロ野球という職種ならば、圧倒的なポテンシャルの差は否めない。
それでも彼女は諦めない。
今はダメでも明日なら。
今日の自分は足りなくても、明日の自分は今日の自分よりは強くなってるはずだ。
明日がダメでも明後日がある。
モチベーションを信念で支え続ける。
茨の道を歯を食いしばり進み続ける彼女は立ち止まる事を恐れてもいるようだった。
自分が諦めたら終わり。
黙々とひたすらに歩み続ける彼女の前に現れるコーチ。またこのコーチが小憎らしい。
自身もプロを目指すも、現実の壁に負けてしまった人なのだ。彼女の挑戦は、敗者である自分への嘲りにでも見えるのだろうか。彼は彼女を否定する。
だけどそれは性別ではなく、実力をだった。
そして彼は指導者として彼女と共に茨の道を歩き出す。彼が感じた壁よりも、遥かに高い壁を目の前にしても、一切怯まない彼女を過去の自分と重ねたのかもしれない。
その壁をブチ破る為に、彼女の生き残る道を模索していく。人知れず始まるサバイバルゲームだ。
上を目指す限り、どこまでも登り坂だ。
ブチ破った壁の向こうには、新たな壁がある。
物語の途中、階段を登り切った彼女は歓喜の雄叫びを上げる。それは達成した喜びではあるが、次の壁に挑戦する資格を手にしたのと同意だ。
喜び、再び前を向いた彼女の前には、新たな階段がある。
脚本が上手いなぁと思うのは、終盤の彼女は、どこまで登っても終わらない階段に疲れた様子だった。
トライアウトでプロ選手を凡打で打ち取った。
今までの努力は一応の結果をもたらしたかのようにも思える。自分の努力を肯定してしまえる結果と、その世界での未来予想を得てしまったのかもしれない。
そこに球団からの連絡が入る。
まるで違う世界に戸惑う彼女にオファーされたのは、選手ではなく球団フロントとしての仕事だった。
それはそれで凄い事なのだけど、彼女は受け入れない。どころか自分の選手としての価値を説く。
その言葉は、コーチからの受け売りだけども、すでに彼女の血肉となった言葉だった。
そして彼女は2軍としてプロ契約する。
最後は自らの手で、その壁をブチ破ったのだ。
でも2軍。
そしてまた彼女は新たな階段を登り始める。
ラストカットの彼女の顔が印象的だった。
敗者でも勝者でも挑戦者でもない。
どちらかと言えば、感動すらない。
「また、ここから始まるのか…」
と、どこか挑戦し続ける自分の境遇を憂いてるようでもあった。
本作は「野球」を題材に描いてはいるが、別に野球に限った話ではない。
やりたい事をやり続けるならば、必ず訪れる葛藤を描いてる。所詮は登り坂。ぶつくさ言うならとっとと降りろ。私は勝手に先に行く。
決意の宿る主役の強い目に後押しされる。
おそらくならばNetflixの韓国ドラマがヒットしてなければ日本では公開しなかったんじゃなかろうかと思われる本作。見れて良かったし、Netflixに感謝。
にしても…言葉が分からないせいなのか、韓国の俳優は端役に至るまで芝居が上手いなぁ。
母親役の人なんて、抜群だったもんな。
ただの青春映画に成り下がらない所が、流石は韓国作品って感じ。
堪能しました。
今だからこそ出会いたい青春スポーツ映画
プロ野球選手を目指す女子高生の青春スポーツ映画。
ひねりがないストーリーで結末も見えてしまうんだけど胸震えた。感動した。
私も女性だけど社会的に新しいことを目指すにはハードルが高くてなかなか越えられない。
野球チームがマスコットガール的な待遇を用意するんだけど、跳ね返してプロ野球選手を目指すスインの姿に胸が熱くなる。
幼馴染、コーチ、そして親。
娘の夢を無理と決めつけて就職させようとする母親の気持ちを変えたのはスインの入団テスト。
努力と才能が周りの人たちの心を動かして協力者を集めていくんだね。
スインをみながらコロナ禍で夢を諦めたたくさんの若い人たちのことを慮ってしまう。
どうかみんなの夢が叶いますように。
野球少女チュ・スインの濁りのない真っ直ぐな瞳と諦めない姿に希望を見た映画。
すごい少女が現れた❗️
真っ直ぐな少女が、前例の無いプロ野球選手を目指す物語。天才少女と呼ばれていたが、成長するにつれ男子選手との力の差に苦悶する少女
スイン。男子と対等に力で向き合おうとするスインに自身もプロ野球選手の道から挫折したコーチのジンテの助言で力が無い短所を長所へと指導していく。それでも周囲は女には無理と決めつけて相手にせず、馬鹿にされる。それでも彼女は全く諦めず、真っ直ぐに夢へ突き進む。誰になんと言われても決して諦めない姿に凄く勇気をもらいました。野球の話しの中に、貧困や不正などのお国事情も見えてきます。スインの投げてる姿が本当にカッコいい❣️(あいみょんにそっくり)
壁にぶつかった時にまた観たい映画でした。
ナックルボーラー
少し前に広島カープにフェルナンデス投手って、ナックルボーラーがいたの。
私もナックルボーラーを一目見たくて、マリンスタジアムに行ったんです。
だけど、球場に到着するのが遅れて二回になっちゃったの。
そしたら、マウンド上に先発だった彼の姿は、もう無かった。
だから、私はまだナックルボーラーを生で観た事が無いんです。
それでですね、ナックルボーラーって、投球のほとんどがナックルボールじゃないですか。
打たれても、ストライクが入らない時でも、ナックルを投げ続ける。
これって、自分のボールを信じ続けないと出来ない事ですよね。
この映画の主人公も、ナックルボーラーとは言えないけど、自分の才能を信じて努力し続ける事が出来る人物。
自分に自信を持つ。これって投手に重要な資質だと思うんです。
さて、トライアウトのクライマックスシーン。スローモーションになるんですよね。
そのおかげか、リリースの瞬間の握りがナックルじゃないのが分かるの。
そこで思ったんです、プロの打者なら多分、投げる瞬間にはナックルでないのが分かるだろうと。
それでも差し込まれてピッチャーフライになった。
やっぱり球速以上に手元で伸びてるんだと思うんです。
やはり彼女の武器は、回転数の多いストレートなんでしょうね。
この映画、男女問題を扱った作品ではなく、ストレートなスポ根ものだと思います。
納得いかねえ、まさか野球少女2でも作るのか?
韓国映画だからもっと良い感じに演出されていると思ったが、最後の10分の演出で失望した。
予告編でSKワイワイバーンズのマークが見えたから流れで見てしまった。
古い話だが韓国旅行した時に初めて見た韓国プロ野球がSKワイバーンズの本拠地、文鶴スタジアムでのロッテジャイアンツ戦だった。主人公が最後に訪れたスタジアムだ。当時はオレンジ色のアンツーカでは無く黒土だったし電光掲示板ももっと小さかった。ワイバーンズ自体も今年急に新世界に身売りされ今や本当に映画の中の球団になってしまった。閑話休題。
まあ女子高生野球選手がプロを目指す映画なんだが色々納得いかん。
・コーチがなぜ主人公に入れ込んだのか全く分からん。高校野球の選手としてそれなりの成績とか才能を見せたならともかく。3年生だから練習するなといいつつ練習を認めるし、ナックルを教えようと思ったのかも不明。球速は遅くてもナックルは簡単に投げられる球では無い。
・トライアウトの結果で契約があれなの?結果は不明だし監督はオーナーにどう推薦したんだ?
それに主人公が啖呵切ってオファーを拒否したらなぜかプロの2軍契約。
盛り上げようとしたんだろうけど可笑しいでしょ。オーナー変だよ。
・リトルリーグからの幼馴染はドラフト指名でプロ入り。密かに応援しているが、最後も出て来ないし。トライアウト頑張れってプレゼント渡すだけ?
トライアウトに見に来てもない。
・エンディングがプロに採用されたでお終い。せめて私の戦いはこれからだENDくらい演出できなかったのかね。あっさり終わりすぎ。
とまあ書き出したら色々不満が出てしまった。
なんかちょっと消化不良気味。主人公は頑張っていたけどね。
野球オタク的にはイマイチだったな。
頑張る話すきだ!
イジュヨンは、平手友梨奈みたいに
可愛いね。
天才野球少女も高校生になると筋力では、難しい。
しかし、ガッツで乗り越えようとするが!
お母さんが怖いね。
ナックルボールを武器にできるか?
これからが、大変だけど
熱くなるぜ!
燃え尽きるまでやらせてくれ
予告で気になったのもあり観賞
野球はドラゴンズファンだったり昔から好きだし
野球がテーマの映画って案外少ない気がして
ついついより好んで観てしまいます
韓国映画という事であまり取り上げられる事のない
韓国野球界の雰囲気なんかも興味あります
女性のプロ野球選手というテーマの映画というと
やはり日本では「野球狂の詩」が思い浮かびます
あれは岩田鉄五郎に才能を見初められた水原勇気が
すぐさま開花するサクセスストーリーですが
今作は一旦注目されたのち才能を伸ばすことが
できず幼馴染がプロに指名されるという
大きな挫折から話が始まります
女性初のプロ野球選手を夢見て
20年ぶりの高校野球に入部した女子高生スインは
130km/hの速球では無理と言われ我流で猛練習を
繰り返すも進歩がなく家族からももう諦めて
母親に普通の仕事に就けと言われる始末
そんなある日新任のコーチがやって来て
最初はプロ入りに否定的ながらスインの
引かない根性に徐々に絆されてどうすれば
プロに入れるか二人三脚の努力が始まります
プロ入りの条件というのは最初は結構極端なもので
身長とか50m走のタイムや遠投に球速
まあそしてどうしても性別が関わってきます
ですから女性のプロ志望は極端に少ないから
とりあえず男性と同列の能力比較をされるのでしょう
スインはそこに挑んでいましたがコーチは
スインの球の回転数の多さに着目し
球速よりキレを生かした変化球主体の投球に
ナックルボールという新球を提案します
そこでスインがこだわっていた球速を捨てさせ
スタイルチェンジを図るようになります
スインがどうプロになりたいのかという部分が
作中に一切出てこないのでそれは説明不足かも
しれませんが家庭の事情と野球で板挟みになって
どうすればいいのか迷っているスインの葛藤も
あるのかなと解釈して見てました
その後なんだかんだSKワイバーンズ(実在する球団)
のトライアウトを受け好感触の結果に終わり
球団から提示されたのは
「女子プロ野球球団設立に向けたフロント入り」
という微妙なもの
高卒でフロント入りというのもリアリティが
怪しいですがスインは自分の持ち味を
もう一度アピールしてこの提案を固辞
その後根負けした球団は格安契約金ながら
選手契約を結び希望に満ちた結末で幕を閉じます
日本にもナックルでプロ入りを目指した
女性選手がいるんでこういう映画日本でも
作れるネタは沢山あったんじゃないかなあ
なんて思っちゃいましたが粗はありつつも
よく出来てる映画だと思いました
スインの心情をどう捉えられるか次第なとこ
ありますけど
野球は理論上は男女の性差なく実施できる
スポーツですが現実には男女に分かれ
女子プロ野球リーグも近年では発足されて
いますが選手不足集客不足で運営は厳しい
ようです
興行ですからそれでお客さんが呼べれば
という点においては男性に混じった
女性のプロ野球選手というのもいつかは
出てくる可能性もあると思います
かつて水島新司氏が女性プロ野球選手の
可能性について関係者に尋ねた時
無理無理と相手にされなかったそうですが
たった一人だけ
「特別な変化球があればワンポイントで出番はある」
と真面目に回答してくれたのはあの野村克也氏
だったそうです
決めつけず可能性を考える事が
何事も大切なのかもしれませんね
お母さんに同情する
きちんと筋を通さなかったスインが悪いと思ったのは私だけ?
確かにこれまでの経緯があり、母親に何を言っても無駄と思っていたのかもしれない。
でも、社会人なら会社の無断欠勤は駄目だろう。
野球が好きで努力しているのは認めても他にやるべきことをしないのキャラには共感できない。
映画を見る前は実力はあるのに女性というだけでプロへの門が開かない女性の奮戦記かと思っていたけど、実力も足りなかったというのは予想外だった。
でも、速球派から軟球派への転換がそんなに簡単にできるものなのだろうか?と首を傾げてしまう。
後、主演の女優が華奢で全く野球少女に見えず、投球フォームも適当だったのがなんとも。
ムネアツ並盛り一丁。
いやぁ、韓国らしいお笑いモード無しです。野球要素はリアリティ無し。途中で、一時期の我が国のアイドル映画を思い出してしまう脚本クオリティ。
ジェンダーギャップがテーマ、って言うより、「夢を諦めないヤツが、諦めの悪さと努力で世界を変える。かも知れない?」って言う物語。
にしても、トライアウトのシーンでは燃えたw
「ストレートで打ち取れ!」って叫んだ人、心の中で。ワンサカ居ると思うw
ここと、スヨンに憧れて野球部に入って来る女の子が現れるエピソード。二箇所だけなんですよ、ムネアツ場面が。
韓国映画としては物足りなさは有るけど。
良かった。割と。
野球場面に迫真度が有れば、よりムネアツになったとは思います。
【”簡単に、夢を諦めるな!。” 韓国の"水原勇気"が自らの信念、努力の結果を、彼女の家族の物語と絡ませて描いた作品。】
- ナックルボール。
且つて、揺れる魔球として、一世を風靡した”どのように動くか分からない”変化球である。
爪に引っ掛けて投げるために、多投すると、爪を割る事が屡々ある・・。-
■感想
・中学時代は、130キロを越える速球で鳴らしていたチュ・スイン(イ・ジョユン)も、高校入学後は、男子に体格が劣る様になり、自慢の速球も通用しなくなる。
一方、リトルリーグから、一緒に野球を続けて来たイ・ジョンホ(クァク・ドンヨン)は且つては、スインの足元にも及ばなかったが、今やプロから、声が掛かる逸材に・・。
が、彼女は女性であると言う理由だけで、プロテストさえ受けられない・・。
- チュ・スインの、周囲の否定的な声に負けない、只管練習する姿。血が付いた硬球の山。
スインの父も、宅地建物取引主任者の資格に長年挑戦しているが、結果が出ない。
そんな閉塞感溢れる中、母(ヨム・ヘラン:とても、良い・・。)は、スインの将来を思って、自分が勤める金型工場の仕事を特別にスインに与えようとするが・・。ー
・プロ選手に成れなかった新コーチのチェ・ジンテコーチ(イ・ジュニョク)が、赴任して来るが、彼も夢を追い続けて、家庭を破綻させているようだ・・。
- ここまでの、スインを取り巻く逆風の描き方が、”作為的であるが”良い。
何故、女子だから・・、と言う問いにも
”男性、女性関係なく、力のないモノは通用しない!”
という事がキチンと描かれているからだ。 -
・チェ・ジンテコーチに対して、監督が言った一言。
”チュ・スインの投げる球は、130キロ程度だが、回転数がとても早い・・。”
そして、コーチが言った一言。
”短所ではなく、長所を伸ばせ!”
・そして、スインはスピードガンでは130キロの速球と(実際には、回転数が早いという事は、打者の体感としてはもっと早い筈である。)無回転のナックルボールを組み合わせ、打者を翻弄する投球術を考え出すのである。
- イ・ジョンホが、スインに、爪を保護するためのマニキュアを”リトルリーグからずっと野球をやって来たのは、僕らだけだから・・”と恥ずかしそうに贈るシーン。良い男である。
そして、スインのプロ野球の入団テストのシーン。
今まで、彼女が野球をするところを観た事が無かった母が、スタンドで心配そうに見つめている。
(それは、コツコツと頑張る夫から、言われた一言がきっかけで・・。そして、スインに涙ながらに謝る母の姿も心に沁みる・・。)
スインは、スラッガーすらも、見事な投球術で、翻弄するシーン・・。
”カキーン”と打ち上げられた打球の行方は・・、スインのミットの中!
スインに、心の中で喝采を送る。-
・漸く、球団から、選手として採用かと思ったら・・。
- この、最終盤に来ても、一捻りする脚本の巧みさ。
そして、お母さんの一言に軽く脱力するが、何故か、涙が滲むシーンでもある。
◆お母さん、契約金は払うものではなく、貰うものですよ!。
しかも、2軍契約とは言え、6000万ウォンである。ー
<シンプルな素材を、見事に映像化した作品。
女性だから・・という事を余り前面に出さずに、
"一人の野球好きの、プロになることが夢だった若者”が、周囲から何を言われても、信念を曲げず、夢を実現する姿が、とても良かった作品。
鑑賞後、”さあ、私も頑張ろう” という元気が貰えます。>
リアリティには欠けるが、心温まるヒューマンムービー
予告でうたってる通り主人公の女子高生スインがプロ野球選手を目指すストーリーである。
女性が野球選手を目指すという事だけに昨今の映画でよく見かける女性差別を覆すような作品かと当初は思ったが、もちろん女性というだけで力がないと偏見されるシーンも少なからずあったが、それよりも年齢を重ねるにつれて、男性との体力の差を感じそれに苦し悩むのがスインである。
その為決して女性だけではなく、体格に恵まれない男子選手に置き換えてもこの作品は通じる為見やすさはある。
この作品の好きなところはとにかく主人公のスインが野球をこよなく愛し、母親をはじめ周りがプロは諦めろという雑音をシャットアウトし、黙々と自分の夢に歩む姿がとても美しく好きである。
その姿に自分の過去と重ね合わせ、心打たれるものがあったからこそ、序盤はスインを否定しがちだった新米コーチも最後は二人三脚となり彼女をサポートするようになったのだろう。
ストレートに拘ってたスヨンがナックルという魔球を身につけて最後はプロ野球選手になり作品は終わる。
ストーリーとしては極めてありきたりだが、野球人としてはやはり野球ムービーはいつみても楽しいものだ。今作も十分に楽しめた。
ただ野球人があるが故にリアリティに欠けるシーンがちょくちょくあったのは気になった。
今回スヨンが身につけたナックルボールだが流石に数ヶ月で身につけるのは無理がある。
また韓国野球は日本とはドラフト制度が異なるのは有名だが、流石に高校卒業間近でドラフト指名されていないアマチュア選手が入団はできなかった気がするが…それに実践実績がない選手をトライアウトだけで獲得も少し強引ではあるかな。まぁその辺は少し気になった。
学生ムービーだがあまり学生感のあるストーリー展開ではなくあくまでトライアウトに合格する事を目指すストーリーである。
野球に詳しくなかったり、その辺りの細かい事を気にならなければストーリー自体は無難で見やすい為とてもポピュラーに楽しめる作品に思えた。
拘りと憧れ
今年は韓国映画を早くも3本見れている事に感謝しているのですが、「KCIA」と「藁にも〜」は個人的にハマらずモヤモヤしていました。
そんな自分にナイスなストレートをくれた作品が今作でした。女だからという理由だけでプロになれないと断定された少女が突如やってきたコーチと共にプロを目指すために成長する物語です。ストーリーは王道ながらも、まっすぐゴールを目指すのではなく、堂々巡りでゴールへ向かう感じがかなり好みでした。
お恥ずかしい話、自分は「梨泰院クラス」を見たことが無く、イ・ジュヨンさんはポスターで初拝見でした。28歳なんですね…高校生にしか見えなかったです。もどかしい感じや鬱憤が溜まったような感じの演技がとても良かったです。キリッとした顔立ちがとてもかっこよかったです。
役者陣のいやらしい感じが個人的に良かったです。殆どの登場人物は主人公の否定側に立っているので、いやらしい感じは最初から滲み出ているのですが、最初のトライアウトの受付の男のバカにしたような態度の演技がとても面白かったです。露骨〜笑
コーチがかなり厳しい言葉を放ちながらも、裏では主人公のことを思ってくれていて、少しずつ練習にも付き合っていき、互いに刺激しあっていくみたいな流れも王道ながらワクワクしました。リトルリーグから一緒だった子の恋心が逐一挟まってきますが、然程いらなかったと思います。
投球シーンですが、ここに難アリでした。まぁ経験者やプロじゃ無い限り130km出せないのは知っていましたが、投球フォームでの肘が曲がっておらずピーンとしてたので、違和感を覚えました。アングルを急いでキャッチャー側に回したり、明らかにそれは早く落ちるだろうというボールがキャッチャーまで届いたりと不思議な時間でした。ドラマパートに力を入れるより前に投球に力を入れて欲しかったです。
ドラマパートも父親の逮捕はそこまでいらなかったかなと思います。父親は基本的に口だけ人間として描写されていますが、母親への救済がままならないままなのが非常にもどかしいです。でも娘は父親を信頼している複雑ですね…
最終的にプロの二軍に入るという形で物語は終わりに向かいますが、運と実力が拮抗したラストの話し合いのシーンも物語に説得味を見せていて良かったです。まだここから彼女のストーリーは続いてく…な感じで終わります。ひとつの映画として綺麗に終わったのが良いと思います。これからも女性プロとプロは分かれたままの時代が続いていくとは思いますが、そんな時代を打ち破ってくれる本作の主人公みたいな女性を待っています。
鑑賞日 3/5
鑑賞時間 12:05〜14:00
座席 H-11
けっこうよかった
プロのバッターをナックルとストレートの配球で三振を奪う場面が最高に気持ちいい。しかし、試合の場面は全くなく、チームメイトとの絆もない。もっと野球の場面が見たかった。
主人公が暗くて、不器用すぎる。プロになりたい気持ちは分かるけど、もうちょっと柔軟でもいいのではないだろうか。工場の仕事も勝手に休んだらダメじゃないか。お母さんが契約金を払わないといけないと思っているのがおかしかった。お父さんが試験に落ちて気の毒で、同じ家長として見るに堪えない気持ちだ。
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