劇場公開日 2021年5月12日

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「すっげえな、このシチュエーション!!! この映画、大好き!」くれなずめ CBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5すっげえな、このシチュエーション!!! この映画、大好き!

2021年7月15日
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鑑賞方法:映画館

まず感じたこと。「すっげえな、このシチュエーション。 『俺って、死んでるんだよね。5年前に死んだんだよね』 それを本人に言う隙を与えない、高校時代からの5人の友人たちという設定。いったいどういう話になるんだろう。

同級生の結婚式で芸を披露するために久しぶりに集まった6(!)人。結婚式の場で大コケし、2次会の会場に向かうまでの約半日の間を描く。そのときどきに、5人の主人公よしお(苗字ね)への思い出がさしはさまれる、という映画。

自分には、すっごおく、面白かった。最初から最後までずっと、楽しく、ほろ苦く、痛快というのではないが、う~ん、とにかく楽しかった!

映画の姿をとっているけど、これ演劇、だよね。それがとてもいい感じで出ていて、自分は好き。「暮れそうで暮れない、それがくれなずむ」(セリフから)そのくれなずむ時間と、友人が死んだことが心のどこかに引っ掛かり続けている5人の心と対比させて語るこの映画は、ほんとよかった。

結婚式の午後の話は、「二次会までの時間をもてあます6人」という、いかにもありそうな状況で、とても映画にはなりそうにないシーンなのだけれど、ただの日常を「そういうのあるある」的にちょっとコミカルに描きながら、5人がふと思い出すよしおとの記憶を見せていくことで、よしおと5人の関係を観客に示していくのが、とてもうまい。

6人(成田さん、若葉さん、浜野さん、藤原さん、目次さん、高良さん)とも役柄絶妙! 高校時代は目立たない方で、クラスの人気者の前では臆してしまうところとか、めちゃ上手くない? 人気者たちと彼ら6人のパフォーマンス、それをやった場所の対比も最高です! (クラスの人気者は城田さん、配役これも絶妙。こういう役以外が来なそうで逆に不安になるわ)

でも、どこで演じて観客が何人しかいなかろうと、彼らにとってはこの高校時代の文化祭での体験が、その時感じた衝動が、彼ら6人それぞれに彼らなりの鮮烈な成功体験として、心底の記憶として強く残っているんだなあということ、そしてそれがこの6人を結び付けている太い絆なんだなあ、ということを、96分かけてゆっくり理解できました。
「赤フンダンス」 ただこの一点に関して、過去から現在までをつなぐ劇として作り上げた手法におみそれしました。次回作、楽しみにしています。

あと前田さん、グッドバイプレーヤーでした。飯豊さん、内田さん、あとでわかったわ。今回は男性陣に100%注目、という映画だったからなあ。

「あのこは貴族」のレビューに、「東京テアトル配給、絶好調ですね」と書いたが、本作も加えなきゃね。 「『あのこは貴族』、『花束みたいな恋をした』、『くれなずめ』と、東京テアトル配給映画、絶好調ですね!!!

もはやおまけですが、さりげないセリフに、死んだよしおと生きている自分たちの関係が示される。
ネタバレになるかもしれないので、少し離して書いておきます。

-------------------- 以降は、ネタバレしちゃってるかも --------------------
「次は、電話、出てやるからさ」(涙声)
「へらへらしてろよ! 俺たちいつでもあいつとへらへらしてただろう?引きずることから逃げんなよ。いつもみたいにへらへらしようよ」
「なんかちょっと、いろいろ思い出しちゃってさ」
「よしおじゃん、なんでいんの? あんたFBやTwitterのアカウント消してほしいんだけど。よしおの誕生日ですって、SNSに言われて思い出しちゃうじゃん!」
「お前ら、ひきずりすぎ。死んだの、その半年も後だぞ」
「(帰るよ)お前らうるさいよ、なぐるよ」(涙声)zxC___Z

コメディも小粒が満載というやり方は自分、好きだなあ
「俺の分なかったしな」「それはミスだろ」
「ゴマ、どの料理にも入ってなかったよな」
「ウルフルズかよ。もごもごしてるくせにまっすぐな奴が好きだよな」

CB
marimariパパさんのコメント
2021年10月3日

CBさん
共感&コメントありがとうございます。
ホント成田凌さん、外さないので安心の領域ですが、浜野謙太さん、藤原季節さん、大注目です、私としては。
いやあ、いい映画でした!ありがとうございます。

marimariパパ
bloodtrailさんのコメント
2021年7月19日

CBさんへ
私も途中、かなりグッと来てたんですが、畑の一件で置いてけぼりを喰い、最後まで追いつけませんでしたw

bloodtrail
NOBUさんのコメント
2021年7月19日

今晩は
 ”意味のある会話ばかりしていると、心が疲れちゃうよ・・”、と今日暑い暑い、製造現場の確認会で、つい口走ってしまいました・・。
 学生時代のおバカな会話の大切さ。(何故か、結構覚えている)
 社会人になってからも、生産性のないおバカな会話の大切さに気付かせてくれた作品でした。
 おバカな会話って、今だからこそ、必要ですよね。
 好きなシーンは、レビューに書いた通りです。好きですね、今作。

NOBU
rin*さんのコメント
2021年7月15日

こんにちはー
テアトル作品ハズレ無しですよね!

最終的に当人のよしおは何とも思ってなかった、って天国シーン🌼涙が止まらなくなった(笑)そんなもんだよな〜と思わせてくれる松居監督の愛が見えました。
そして城田優。あのビールホントに飲んだらしいから凄っ‪w

rin*