ビバリウムのレビュー・感想・評価
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終の棲家
新しく住む家を探していたカップルが、怪しげな不動産屋の男に連れられてきた住宅街。そこはエメラルドグリーンの家が立ち並ぶ、「ヨンダー」と呼ばれる地。行けども行けども同じ景色が続くこの場所から脱出を試みようとする2人だったが…という物語。
初っ端、いきなり雛鳥のドアップ。よくよく見ると雛鳥って見た目怖いんですよね。。しかし何故こんな映像を見せられる?しかも親鳥さん、えさあげてるの本当にあんたの子…??
さておき、不気味な土地で起こる出来事や、急に現れた謎の子供、少しずつ悪化していく2人の状況により不穏な空気になっていくが、特にこれといった展開もなく、精神崩壊モノなのであればもうちょっとトラウマになるようなパンチが欲しい所。
そういう映画だと言われればそれまでだけど、色んな事象に対して説明もなく未回収なままだし、キャストの演技とビジュアルが良かったから最後まで観られた作品って感じかな。
でも、上述した冒頭のよくわからない鳥のシーンについて、あとからカッコウについて調べたら…成程、本作のストーリーに絡んではいますね。親子の関係としては、寧ろジェマとは真逆ですが。
その他、気になったのは会場で若い女性グループが多数見受けられたこと。
ジェシー・アイゼンバーグ、イケメンですが日本でも結構知られているんですかね。
因みにワタクシ、今住んでいる所の更新料のお知らせが来て、この際引っ越したいな~なんて思っていましたが、このタイミングで本作と出逢ったのも何かのメッセージ…!?
…なわけないですね。
郊外の新興住宅地の怖さを感じさせる様なシチュエーションスリラーです。
予告編を観た時から気になってた作品を鑑賞しました。
都内での上映館は3館のみと意外に少なく、有楽町のシャンテで鑑賞。
で、感想はと言うと…一言で言うと変な映画。
いろんな部分で気持ち悪さがありつつも不思議な感じで、何処かファンタジーな雰囲気もありつつかと思いきや、結構報われない作品で90年代ぐらいの不条理シチュエーションスリラーな感じがします。
以前に観た「プラットフォーム」よりも「CUBE」っぽいかな?
ふと立ち寄った不動産屋に勧められた郊外の住宅を拝見した時から住宅地内から抜け出せなくなったカップルが家の前に置かれたダンボールの中の赤ん坊を世話をするが、その赤ん坊が驚異的に成長し、抜け出せない住宅地で永遠に続く日々に精神が蝕まれていく…と言うのが、ざっくりとしたストーリー説明。
何故抜け出せなくなったや目的と言った部分での説明は殆ど無し。
冒頭で描かれたカッコウの習性の「托卵」をモチーフにしているであろうと言うのは中盤辺りからなんとなく予測出来てくるとしても、意図としている事などが不明なのが、逆に最近では珍しいぐらいの不条理な作品w
でも、こういった作品は嫌いじゃないんですが、鑑賞した「TOHOシネマズ シャンテ」向きじゃない感じですが、上映2日目とあって、満席でしたw
緑に塗られた壁の同じ造りの家が果てしなく建ち並ぶ住宅地はかなり異様。
異次元の様な様はかつて郊外にラッシュの様に作られた新興住宅地の様子と一緒。
今でも郊外に同じ造りの家が建ち並ぶのには何処か気持ち悪さを感じるし、“こんなん引っ越したばかりなら絶対迷うやん!”と思いますw
また絵に描いた様な青空に同じ形の雲が並ぶのも異様な光景。
子供の頃に見た事がある様な感じが何処かデジャブして、不快感がマシマシになるんですよね。
閉じ込められた中で唯一、答えになろうとするのが「子供」を世話する事。
でも空腹になると奇声を発し、物真似の様にオウム返しをする子供が気持ち悪いんですよね。
家の扉に「9」の数字が付いてあって、それも意味があると思うんですが、その意味が深いのか浅いのかも解らず。それ以上に異常な世界観がビジュアルカラーとの対比があって怖いんですよね。
テンポは結構良くて、前半は割りとサクサク進むんですが、中盤辺りから中弛みがして、何か事件とか進展も特に無い。
淡々と進んで行くので上映時間の割には時間の経つのが遅い感じがします。
タイトルの「ビバリウム」は「生き物の住む環境を再現した空間」を意味と「爬虫類や両生類の棲む環境を再選したケージのこと」らしいんですが、人を何処か生物として俯瞰的に観賞しているとすると、意味や作品の意図がなんとなく分かります。
また、観葉植物や苔などを使用して作られると癒しをもたらし、飼育する生体にはストレスの少ない環境を提供するとの事ですが、劇中のあの住宅地のビジュアルは「観賞」と「観察」を意味していたとすると…なかなか考えられた気持ち悪さですw
こういった作品に意味や意図は求めてはいけないんですが、個人的にはシャンテでやったのがなんか凄い。
「TOHOシネマズ シャンテ」って劇場のイメージと違って、またに変な作品を上映しますよねw でも嫌いじゃないですww
ジェマ役のイモージェン・プーツは今年の5月に公開予定のアンソニー・ホプキンス主演の「ファーザー」にも出演しているんですが、個人的にはなんとなく気になる女優です。
「ミッドサマー」よりも意味の無い感じの不条理な不思議映画で好みが分かれるかと思いますが、気になる方は如何でしょうか?
不条理過ぎて、許せません。
不条理ですなぁ~~
こんな不条理、許せませんね。
カッコウの托卵を人間でやられちゃたまりませんな。
カッコウは仮親の巣に卵を産むけど、
無理やり巣に連れてきて育てさせるのは、チョー反則。
ブラックで固めに固められたストーリーは
一筋の光が見えず、あまりにも酷い話に。
イモージェン・プーツの可愛らしい顔が一筋の光。
あとは、暗く辛く、ラストまで突っ走ります。
カッコウ
出オチな感じ。プーツたんが可愛いから見られるけど、何のメタファーか探りながら脳内変換するの辛い。シザーハンズとかトゥルーマンショーとか、導入から、さあどう見せてくれるの?ってなってシチュエーション系は傑作があるから評価低くなってすみません。
雰囲気で味わおう❗️
VIVARIUMの意味
『(自然の生息状態をまねて作った)動植物飼養場,動物施設,小動物保存施設』
なるほど。
確かに。
ということは、あの生命体の個体の寿命は
せいぜい200日くらい?
(セールスマンの交代要員養成までのサイクル)
人間社会のモノサシだとあり得ないほど
悪くないですか?
コスパが。
でも、こういう雰囲気、嫌いじゃないです。
生存の意味を問う哲学的な不条理。
と見せかけて、実はなんてことないんですよ、
作ってみたかったんです、こういうのが。
というノリ。
うーん…。(3月時点)ワーストかなぁ…。
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※ 3/14 16時40分 誤字脱字修正
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今年48本目(合計114本目)。
この映画、結構な酷評を受けているようですが、私も見に行きました。
実際、かなり難があるというより、ストーリーというストーリーがない上に物語の展開が突飛に過ぎるので、何がなんだかわからないまま終わります(ハッピーエンドを期待しては絶対にいけない)。
しかも、昨年の「エジソンズ・ゲーム」(理系の方向けだが、文系の方でも予習さえすれば何とかついていけた)と違い、理系文系両方の知識が深く求められます。
・ vivariumは架空名詞等ではなく「(主に人工施設となる)主に鳥類の飼育場」という意味の語
・ (特定の鳥の)<ネタバレ防止>性質、生態系に関することがら
※ 当然、これを両方知っているという方はほとんどおらず、事前に調べるのでなければ、よほど博識でなければ難しいでしょう。
…といった点をまず理解しているのが大前提で(「理解」ほどはいかなくても、予習もしないと本当にわからないです)、その上でストーリーというストーリーは存在せず、しかも展開は「ある意味」「わかりやすい」(下記参照)ものの、なんだかすっきりしない映画で、この土日などに映画に数本行かれる場合、この映画を最初や2本目(裏を返せば、最後以外)に持ってくるのはお勧めしないです。いわゆる「胸く○悪い」展開がいたるところにあるからです(一応、R15だそうですが、「大人の営み」や「残酷な表現」があるのではなく’(まったくないわけではないが、それは目立っていない)「胸く○悪い」のが「度を過ぎて」影響したのかな…とも思えます)。
評価は下記で3.0としました。
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(減点1.1) 結局、この映画は何を伝えたかったのかはっきりしない点。映画って何かしら「観客に伝えたいメッセージ」ってあると思うのですが、それがこの映画ではまったく感じられず…。まさか「鳥類は大切にしましょう」だとするとそれも妙であり(鳥類をかわいがるシーンはほとんど登場しない)、あるいは「家を買うときには慎重にしましょう」という意図なのかなにか…。
(減点1.1) ストーリーの筋としては非常にシンプルでもあるし、こういうタイプ(設定)のストーリーは時々みますが、これはちょっと…というより「救いようのない」映画です(誰も主人公を含め、映画の中の誰かがハッピーになる映画ではない)。その意味でも上記に書いたように、何本か見るなかで「最後に見る」ならまだしも「最初に見る」と、これはダメージが大きすぎますね…(しかも、R15という性質上、表現にときつい部分があり、それが結構「刺さる」ので…)。
(加点0.2) とはいえ、この映画、実質的には「3人」で話が進みます(最初に家を紹介する不動産屋の人は、最初の15分くらいでいなくなる)。逆にそれ以外の人物は一切登場しないので、「登場人物が多すぎて混乱する」という類型はまずもって起きにくいです。最近は登場人物が非常に多くて(もちろん、「だまし絵の牙」のように、参加者を多くすることでミスリードを狙うように意図がある場合、常識的範囲で許容される)混乱させる映画もありますが、この映画はそれは感じませんでした。
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総じて、まぁ、あまりこういう表現は好きではないですが「地雷を踏んだなぁ」という印象です…(私は一応にも「お体が不自由な方」なので1000円で見られますが、これを正規の1900円で見ていたら、文句が殺到しそう。公式の紹介サイトでもこの「謎の展開」を匂わせる部分はことごとくカットされている)。
今のところはこの評価ですが、これ以下(七捨八入ルールで、2.5以下)が出ないことを祈るだけですね…。
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カッコウ
主人公のジェマとトムのカップルは二人で暮らす家探しに不動産屋へ。
そこの不動産のスタッフが奇妙な奴である。
案の定連れて行かれたのが一戸建てだけで何百もの家が連なる広大な住宅街。そこにジェマとトムは置き去りにされ閉じ込められてしまう。
携帯の電波も繋がらず車もガス欠し、助けが来るまでここで住むことになったジェマとトムの下に赤ん坊がやってくる。冒頭にカッコウの雛、そしてそのカッコウの雛に殺された他の鳥の雛の描写がある事からこの二人がカッコウの雛を育てさせられるターゲットにされた他種の親鳥のような展開になるのは予想される。
案の定そのようなストーリー展開が続き赤ん坊は人間とは明らかに異なる成長スピードで成人し、成人後は育ての親となったトムとジェマを殺し次のターゲットとなるカップルを探す所で作品は終わる。
カッコウの性質そのまま比喩したわけではないが概ねカッコウの性質を比喩したストーリー展開。そこにサイコ要素だったりホラー要素なんかも入り混じっているが、ストーリー性に欠ける。よく言えばアート性の高い作品のため頭であれこれ考えてしまうとこの作品の世界からどんどんかけ離れてしまい同時に楽しめなくなる。いかに没入できると楽しいんだろうと思う。
最初の不動産スタッフとジェマ達が育てた赤ん坊は人間ではないエイリアンのような存在なわけだが、
個人的にはあのエイリアン達がジェマ達らのように人間に育てさせ後にどんどん数を増やし地球を支配していくような展開があるのかなと期待していたがそのような描写もなく、最後は最初の不動産スタッフが死に入れ替わりになる所もイマイチ理解が追いつけず。
独特な雰囲気は終始漂っておりハマる人にはハマりそうな作品ではある。
ただ同時に好き嫌いは大きく分かれる作品にも思う。
可もなく不可もなくではなく不可。
絶対に企画の段階では面白いと盛り上がり、作っていくうちにアレって思っただろう。初めはどうなるんだろうが先行して期待したが。なんのメッセージ性なくただただ時間が流れるだけの映画。「ソウ」とかを作りたかったのか?カッコウを題材にするならもっと面白くなるような。
結局?妖怪不動産の跡継ぎを育てたって話?
子供殺して次また送られて来るとかなにか展開があっても良かったのでは。
(いい意味で)とにかく気味が悪い映画
家探し中の若いカップルがアパマンショップみたいなところで店員に家を紹介され、全く同じ外見で無数に建ち並ぶ家の一軒を内見しにいく話。淡々と物語は進んでいき、衝撃的な出来事が起こるわけでもないのに、途中から(いい意味で)ものすごく気味悪く感じて、なんかすごくイヤ〜な感情がジワジワと押し寄せてくる、「世にも奇妙な物語」を観た時のような気持ちにさせる映画だった。わりと有名な「カッコウという鳥の修正」を知らない人は、調べてから映画を観るとより楽しめると思う。
「世にも奇妙な物語」的な不気味さ
とっても可愛いミントグリーンの家が立ち並ぶ住宅街…どこを見回しても同じミントグリーンの家…。
空にはまるで、壁紙のような完璧な形の雲…とっても不気味w
ほぼ家の中、登場人物も基本3人だけなのに、この不気味かつゾゾっとする演出、個人的に好きでした!
奴らはすでに存在していた
監督本人も認めているように『トワイライト・ゾーン』テイストなSFスリラー。
この手のジャンルは過去に沢山あるが、とりわけジャック・フィニイの小説『盗まれた街』の影響を色濃く感じた。加えて、異様すぎる分譲住宅地のルックから、何となくデヴィッド・リンチの『ブルー・ベルベット』を連想したら、監督もリンチの『ロスト・ハイウェイ』からインスピレーションを得たと語っており、あながちハズレではなかった模様。
タイトルでかなりネタバレしているが、ブラックすぎる展開とオチは、まさに「奴らはすでに我々の世界にいた」。久々に“攻めた”映画を観た気持ち。
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