ムカチノカチカ : 特集
「シェフ」「きっと、うまくいく」「翔んで埼玉」
「プラダを着た悪魔」「ショーシャンクの空に」…
この作品の共通点は?
一流レストランの元総料理長が、息子らとともにフードトラックでアメリカ横断する姿を描いた「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」。インド屈指のエリート理系大学を舞台にした感動と笑いの物語「きっと、うまくいく」。
まさかの大ヒットを記録した「翔んで埼玉」。一流ファッション誌編集部で働く女性のサクセスストーリー「プラダを着た悪魔」。ある刑務所で起こる奇跡を描いた不朽の名作「ショーシャンクの空に」……。
これらの作品で何が共通点かというと、「各業界のトップランナーたちがオススメする映画」です。24歳ながらホテル5軒を経営する気鋭の実業家・龍崎翔子氏は、「きっと、うまくいく」を鑑賞し「自分が心からやりたいと思えることに人生を使おう」と強く感じたのだとか。映画は“働く”ことの価値観に大いに影響し、現在の自分を形作る大切なひとときを与えてくれるのです。
この記事を読むあなたは、仕事への情熱に燃えていますか? なぜ働いているのかわからなくなったり、転職や起業に躊躇したりしていませんか? 本記事に挙げられている映画を見れば、胸に炎がポッと灯るはずです。
映画を観て、働こう
仕事のヤル気がぶち上がるオススメ映画を一挙に紹介!
「スモールビジネスを、世界の主役に。」のミッションのもと、スモールビジネス(個人事業主や中小企業)の会計や人事労務などのバックオフィス業務を支援するfreee株式会社。同社が主催したオンライン映画祭「スモールビジネス映画祭2020」では、“あなたの生き方が広がる体験”をテーマに、見る者の情熱を刺激する映画を紹介しています。
この項目では、そこで挙げられている作品の一部を[学生にオススメ][社会人にオススメ][経営者にオススメ]にカテゴライズして掲載。働く意欲がわいたり、新たな挑戦がしたくなったり……“あなたの人生をもっと面白くする”映画と出合ってください!
[学生にオススメ]目的/するべきことが見つかる映画“新しい時代”をつくっていく学生のみなさんが、人生の目標や指針を見つけるための3本。
■「きっと、うまくいく」
カースト制度が色濃く残り、超学歴社会のインドの工科大学が舞台のコメディ映画。要約すると、自分を殺してまで周りから望まれたり憧れられたりするキャリアを実現させるんじゃなくて、自分が心からやりたいと思えることに人生を使おう、というベタベタのメッセージなんだけど、それがさわやかにコミカルにインド映画のいいとこをギュッと濃縮したように描かれていて気持ちいい。痛快なラストシーンと、美しいインドの絶景もぜひ楽しんで。(龍崎翔子 L&G GLOBAL BUSINESS Inc.代表、CHILLNN代表、ホテルプロデューサー)
■「スティーブ・ジョブズ(2013)」
スティーブ・ジョブズを描いた作品は、2015年にダニー・ボイルが監督した作品もあるが、高校生や大学生にヤル気を起こさせるのは、こちら。大学を中退したジョブズが、アタリ社でスティーブ・ウォズニアックと出会い、自分の家のガレージでアップルコンピューターを生み出していくという前半のエピソードは、仲間とともに事業を広げていくというダイナミズムに浸れる。こんなことから始めるのだという勇気も湧く。(藤吉雅春 Forbes JAPAN 編集長)
■「ソーシャル・ネットワーク」
スタートアップへの憧れが一気に強くなりました。20代のころに一緒に映画館に観に行ったメンバー数人と起業しました。『鱒(マス)を14匹並べた写真を飾るヤツがどこにいる? 狙うは1.4トンのメカジキ1匹だろ? 100万ドル程度の企業価値で満足するな、10億ドルを狙え!』の精神でがんばってます。(宮田昇始 株式会社SmartHR 代表取締役 CEO)
※こちらのページでは、さらに多くの作品がピックアップされていますので、あわせてご覧ください。
[社会人にオススメ]新しいチャレンジがしたくなる映画
ビジネスパーソンのみなさんの、新しいチャレンジを応援する3本。
■「翔んで埼玉」
東京が一番。東京以外は認めない。そんな考えに縛られる主人公が、実は埼玉出身の容姿端麗かつ優秀な転校生と出会い共に戦ううちに、固定観念から解放される様が痛快です。当社ビザスクはVALUEに「自由を自覚しているか」を掲げていますが、この映画を観ると「自由を自覚しているか? 挑戦し続けているか?」と勇気をもらえると思います。(端羽英子 株式会社ビザスク 代表取締役CEO)
■「LIFE!」
今の生活は変えられないと思っていませんか? 誰だって変化は怖い。でも最初の一歩を踏み出せれば、自分が想像もしていなかったような人生が待っているかもしれません。ストーリーも映像もサントラも最高で、旅に出たくなる映画。旅することは、今まで見たことのない世界を見るだけでなく、今までの日常を違った視点で見ることにつながる。「人生とは勇気、そして未知のものごとに進んでいくこと」。さあ、最初の一歩を踏み出そう!(伊佐裕也 HubSpot Japan株式会社 シニアマーケティングディレクター)
■「カッコーの巣の上で」
人間の尊厳にとって「精神の自由」が最も重要だということをジャック・ニコルソンの名演が熱く伝えてくる。1960年代僕たちは若く、貧しかった。しかし、自由こそが最もかけがえのない崇高なものだった。ここだけは譲れない。しかし、僕たちは皆脳外科手術を施されてしまったのかもしれない。(米倉誠一郎 一般社団法人Creative Response代表理事/法政大学大学院教授)
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[経営者にオススメ]初心を思い出し、情熱を奮い立たせる映画
ビジネスオーナーのみなさんの、情熱をインスパイアする3本。
■「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」
一流店を辞めてキッチンカーを始めた主人公のプロフェッショナルとしての矜持に感銘を受けました。なぜ独立したのか、どういう価値提供をしたいのかを振り返り、原点に立ち返るのにオススメです。(平田麻莉 プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会代表理事)
■「パッドマン 5億人の女性を救った男」
「社会を動かす事業を生み出す」。そんな大志を抱いても、現実社会は厳しいもの。周囲の反対にもくじけず、明るく前を向いてチャレンジし続ける主人公の姿に心を打たれます。この映画は実話が元になっておりますが、この話が映画化され、世界で認められたことにも社会の進歩を感じますね。みなさん、事業で社会を変えていきましょう!(青野慶久 サイボウズ株式会社 代表取締役社長)
■「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」
スペインのカタルーニャ地方のロサスという街にある世界一の称号を得たレストラン。1年の半分はお店を閉じて、新しいメニューの開発に勤しみます。まるで企業が研究開発をやっているような科学的アプローチであり、スタートアップがプロトタイプを作っているようなベンチャー気質にあふれたアプローチ。サイズは関係なく、物事への執着や愛情、ユニークなアプローチが特別な存在を作るのだと理解することができます。(佐々木康裕 Takramディレクター)
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【映画ファンにオススメ】注目の新作短編が無料公開!
10分ください!見れば必ず火がつく「ムカチノカチカ」
最後に、約10分間の短編映画を以下でご紹介しておきます。「ムカチノカチカ」とちょっと変わったタイトルですが、これがとっても素敵な作品でして。無料で今すぐ鑑賞できて、しかもたった10分の内容にも関わらず、見ればかなりの勢いで「自分も頑張ろう」と勇気をもらえるんです。
仕事のお昼休みや、通勤・通学の道のり、入浴中など、スキマ時間にご覧くださいませ!(ちなみに、見ればタイトルの意味もわかります)
[物語/スタッフ/キャスト]
○物語 神奈川県に実在する「Kai's Kitchen」オーナーで、“お魚コンサルタント”の甲斐昂成氏をモデルにしたショートムービー。「何年いても成長しない」と毎日叱られているサラリーマンが、売り物にならない雑魚(ザコ)など、無価値と思われていた魚を買い取り、普通のお店では食べられない料理を提供するスモールビジネス(個人事業主や中小企業)に挑戦する姿を描く。
○スタッフ 監督は、ドラマ「時をかける少女」や映画「3月のライオン 前編」「3月のライオン 後編」などの脚本を手掛けたヒットメーカー・渡部亮平(2021年にはメガホンをとった初商業映画/土屋太鳳主演作「哀愁しんでれら」が公開)。主題歌は、トラックメーカー・tofubeatsが作詞・作曲している。
○キャスト 主人公の名波海役には、笑福亭鶴瓶の長男であり、「ヤクザと家族 The Family」(綾野剛主演)など多くの作品で存在感を示す人気俳優・駿河太郎。さらに共演には、園子温監督作「冷たい熱帯魚」などで強烈な熱演を見せた個性派でんでん。この主役2人の迫力はほとんどヤクザ映画だが、本作で描かれるのはハートウォーミングなサクセスストーリーなのでご安心を。
[映画.com編集部レビュー]男性スタッフKが語る
テレワークで仕事している人も、出勤して仕事している人も、ぜひお昼休みに見てもらいたい。私はまさにテレワーク中のお昼休みに、自宅で気軽に見たのだが──たった10分でこんな元気になれるとは!
仕事柄、5分ほどのショートムービーや5時間超えの大作などいろいろと見てきているが、映画は“長さ”じゃないんだなと再認識した。本作は実際の人物(甲斐昂成氏)をモデルに描いているので、リアルさがかなりイイ。tofubeatsの楽曲も歌詞も、主人公のチャレンジとシンクロしておりこれもイイ。
「さあ、午後からも頑張るか」。そんな前向きな気持ちになり、なによりも、とにかく新しいチャレンジをしてみたくなった。
再生ボタンをポチッと押せば、“必ず何かが得られる10分”が約束されているようなもの。このコロナ禍で、なにかとモヤモヤしている人も多いと思う。そんな人たちに刺さる“たった10分、されど10分”の短編映画だ。