「真意は捉えていたが漫画の方が面白い」ホムンクルス あかいさんの映画レビュー(感想・評価)
真意は捉えていたが漫画の方が面白い
クリックして本文を読む
映画の最後に作者のコメントに「アッパレでした。観終わったら他人を左目で見たくなるのではないでしょうか。」とあり、それはそれでそう思う方もいると思います。しかし、原作を知っていると、もっともっと面白くできたのではないか、と感じました。
この作品の真意は簡単に言えば、みんなコンプレックスあるし、気にしなくていいじゃん。ってことだと思います。(個人の見解ですから、悪しからず。)
まず、その真意とは他人は自身のコンプレックスの鏡像で、自分を通して共通したコンプレックスが他人に見えてしまい、それは多くの人々に存在しているということです。説いても説いても鏡像は消えず、消えない自身のコンプレックスを持つ他人たちを「お前は俺か?」と見紛うにまで至り破滅することではなかろうか、と思います。この破滅までの過程と結果が真意を伝えるのに重要であるのに対して映画はハッピーエンドに見えました。残念です。そのため星を減らしました。映像や演技自体は普通だと思いました。
ハッピーエンドであっても、どちらも通して伝えたい真意は同じだと思います。しかし、映画では尺に合わせて愛があることで、コンプレックスがあっても良いのだと許せてしまうように演出しているのでしょう。その何でも愛で片付けてしまうのは好きではありませんね。
コメントする