「この独特な雰囲気はいかに」オールド・ジョイ いけいさんの映画レビュー(感想・評価)
この独特な雰囲気はいかに
「リバー・オブ・グラス」からの流れで鑑賞。ストーリー的には「リバー・オブ・グラス」とずいぶんノリが違うが、ロードムービーであることと、観終えた後の何ともいえない余韻は共通事項。
本作は、人物よりも風景をメインに撮っていたり、登場人物がやけに少なかったりと、全体を通してやたらにわびしさが漂っているあたりが最大の魅力なのだろう。
フロントガラスに写る青い空白い雲はとても見事だったし、登場人物が少ない代わりに「ルーシー」がちょこまか活躍していたのもなにげにほほえましい。
ロードムービーにまさにぴったりの音楽も心に染み入る。
エンドロールの短さも本作の特徴を饒舌に語っているか。
「リバー・オブ・グラス」にしろ本作にしろ、女性が監督だったとは良い意味で意外。男性が撮りそうな作品を女性が撮ると、こういった何ともいえない独特な世界が創り出されるのだろうか。
ちなみに本作中の名言は、個人的にはいまひとつピンとこなかったかな。
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