マ・レイニーのブラックボトムのレビュー・感想・評価
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マ・レイニーは何と闘ったか
「マ・レイニーのブラックボトム」を観る。原作は戯曲で”ブルースの母”マ・レイニーのある日のレコーディングのシーンがほとんどなんだけど、その限られたシチュエーションでブルースとは何か、マ・レイニーは何と闘ったのかを見事に描き切った映画。
そして、野心と才能に溢れたトランペット奏者を演じた、チャドウィック・ボーズマンの凄まじい演技に涙。
歌は良いが、常に空気が悪くてキツい!!
二人の主人公はそれぞれ、すぐ突っかかってきたり常にピリピリしているので、私だったら初日で胃が痛いです。たまに歌のシーンを入れてギリギリ体裁を整えていますが、基本的にずっと口論しているだけなので、もっと練習をして欲しかったです。類似作品は数多くありますが、この手のジャンルは人物が一辺倒な描かれ方なのは何故でしょうか。黒人はこんなものだ、粗暴で人間味がない等と決めつけているのではないでしょうか。
1...2...You know what to do~♪口上
皆さん、《ブルースの母》マ・レイニー役パンチの効いた存在感ヴィオラ・デイヴィス × レヴィー役痩せ細ったチャドウィック・ボーズマン = 双方キャリアトップクラスの名演が本作にさらに熱を込める、テンションを高め合う。エネギッシュで決して廃れることのない熱量を真空パックしたようなまま94分片時も無駄にしない。表現としての誠実さという愛情や祖先への尊敬の念が込められているのをヒシヒシと感じる。物事は変わる、だからイエッサーと言いつつ俺はタイミングを計っている。本当にチャドウィック・ボーズマンには感謝しかない。
グッドタイム以上に良い。ただ単に、1927年の暑い日にブルースを収録するミュージシャン同士の衝突を描いたという以上に、黒人全体のアメリカの不都合な今日まで通ずる歴史・痛みに目を向け、それらを音楽(と口論)としてアウトプットするよう。ブルースのレジェンドたちと黒人文化そのものへの最大限の賛辞。なんで《靴》を踏む?この戯曲の映画化は見る者の目を釘付けにし、心を鷲掴みにするようにインパクトを残すこと必至。この上なくスリリングに芸術の高みへも足を踏み入れる微塵も嘘偽りのない本物のドラマだ。だから思う、もちろんそれが全てでないが、アカデミー賞はじめ賞を獲ることに相応しいのではなかろうかと。俺の靴を踏んだ!←名セリフ名シーン
He stepped on my shoe! 見るな
勝手に関連作『フェンス』『ボーイズ・イン・ザ・バンド』
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