「上林(鈴木亮平)の怪演が凄まじい」孤狼の血 LEVEL2 かちかち映画速報さんの映画レビュー(感想・評価)
上林(鈴木亮平)の怪演が凄まじい
前作よりもアクションとミステリー要素が強め。前作とは違った良さがあった。面白かったポイントは3つある。
1つめは、上林(鈴木亮平)の怪演が凄まじいこと。
正直、前作で強烈だった大上が退場したので、今作はどうなるか不安だった。しかし、上林を見た瞬間その心配は消え去る。冒頭の目をえぐるシーンでインパクト叩きつけ、そこからノンストップでぶっ殺しまくる。上のものだろうがお構いなし。静かな表情からふっと怒りを爆発させる瞬間が怖い。近くに居たら絶対に関わりたくもないし、近寄りたくもないタイプ。結果的に彼は大上を超えるほどの強烈なインパクトを残してくれた。
彼を演じた鈴木亮平がどんな人物か気になり、調べてみたらやべぇ奴とは全くかけ離れた爽やかイケメンで驚いた。上林の役づくりのために相当役作りしたんだろうなぁ。
2つめは、日岡(松坂桃李)が前作とは男の色気を醸し出していること。
今作の日岡は、前作のナヨナヨした草食系男子の面影はまったくない。ワイルドに感じに仕上がった日岡は、前作とは別人に見えるくらいカッコよかった。広島弁も板についてる感じで違和感なし。髪型と髭でずいぶん印象変わるもんだね。俺も髭伸ばしてみようかな。
気になったのは、日岡の空手の強さがあまり活かされてなかったこと。あっさり銃に撃たれるし、最後に至っては手錠のまま戦う始末。せっかく強いのにもったいない。また、個人的にカーチェイスが好きでないで、後半車でのドンパチシーンが多いのが残念。ラスボス戦らしく上林ともっと肉弾戦でやり合ってくれたら燃えたね。
3つめは、瀬島(中村梅雀)の裏切りどんでん返しに驚いたこと。
人柄良さそうな瀬島が管理管のスパイだったのは衝撃を受けた。まさかあの感じの良いおっさんがスパイだったなんて、夢にも思わなかったね。「安くてうまい店は我が家だ~」なんて言ってた日岡との宅飲みシーンは好きだったのになぁ。日岡と良いコンビになると思ったのに残念。
強烈な上林の存在、ワイルドになった日岡、どんでん返しのミステリー要素。前作とは引けを取らない面白さで大満足。早くも続編制作が決定したようなので公開が楽しみだ。