「異常なまでにメイクとファッションのセンスが完璧な中年殺人鬼が大暴れする一作。」ザ・スイッチ yuiさんの映画レビュー(感想・評価)
異常なまでにメイクとファッションのセンスが完璧な中年殺人鬼が大暴れする一作。
ジャンルとしての「入れ替わりもの映画」とホラー映画、この両方のお約束的な要素をこれでもか、というほど混ぜ込んだ作品。いじめられキャラ的な女子高生と殺人鬼という、『ジュマンジ』(2017)以上にハードな組み合わせの入れ替わりという、ウケとアイデア勝負で一点突破を図った作品かと思っていました。
しかし殺人鬼の凶刃にかかる犠牲者の描写など、ホラー映画の定番要素を悪ノリとも言える勢いで連発する一方、社会における女性の生きづらさといった最先端の要素も織り込むなど、意外に作りが真面目だったりします(ビンズ・ボーンが女子高生の立ち振る舞いでこうした問題について名言をつぶやくあたり、笑ったり演出の絶妙さに感心したり)。
呪いの時間設定が…、とかちょっと不思議な設定になっているところもあったけど、やはり一番のツッコミどころは殺人鬼が宿ったキャスリン・ニュートンのファッションもメイクも完璧なところ。正体はごつい中年男性なのに、どこでそんな知識を仕入れたんだよ!という。
男女の心が入れ替わった後に、男が最初に行う仕草の演出は、洋の東西問わず共通なんだなー、ということを知ったのも収穫かも。
コメントする