「全力のフリ 最高のオチ」ザ・スイッチ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
全力のフリ 最高のオチ
プロローグは、イチャイチャする若いカップル二組が登場するところから始まる。殺人鬼物では定番。当然、殺人鬼が登場するのだけども殺し方がエグい。ホラーを見慣れている自分でも思わず目を背けたくなる。こんなにスタートダッシュして大丈夫なのかな、後で失速ってことないよね。
そんな心配はご無用。殺人鬼とJKが入れ替わってからが面白い。ブッチャーを演じるビンス・ボーンのJKっぷりが半端じゃない。どうみても犯罪者か強行犯係の刑事にしか見えないイカツイおっさんが、乙女で仕上がっているんだから笑いが止まらない。そういえば、ビンス・ボーンはブルータル・ジャスティスでメル・ギブソンの相棒の刑事やってたよな。
仕草とか表情とか、途中からほんとにミリーに感じるくらいのなりきりぶりで、アカデミー助演男優賞でいいんじゃないの。
一方で殺人鬼ブッチャーが乗り移ったミリーはというと、いじめられっ子からワイルドガールに大変身。根っからの殺人鬼だけあって、女性の体には興味なし。アホな男子とは違いますよ。
ミリーをいじめていた同級生は、映画的な報いを受けることになるが、笑える物から顔が引きつるものまでバラエティに富んでいる。
入れ替わり物は数多くあるが、殺人鬼と女子高生と入れ替わる設定なんて天才的な思いつきだね。アイデアだけでなく、友情、恋愛、家族愛も散りばめられていて、おなかいっぱいの出来でございました。後からハッピーデスデイの監督だと知って納得。
元の体に戻るタイムリミットまであって最後までハラハラドキドキ。そして、最高のオチで終幕。
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