「ない袖は振れない、袖が有る奴は振れ!」ミッドナイト・ファミリー フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
ない袖は振れない、袖が有る奴は振れ!
人助けをする家族の物語
メキシコがこんな状態だなんて知らなかった。勉強になりましたね。
もっと救急車増やそうよ、それがだめなら民間委託の制度を緩くしてあげて。
大間の漁師じゃないけれど、大物(金持ち)に当たれば一攫千金の世界。
今日もメキシコシティでは命の漁師が無線を聞いている。
民間救急車の仕事を追体験できる上に社会の問題も考えらせられるいい作品です。
命のためとお金のため、非合法ながらもひた走る彼らの明日はどっちだ?
ほぼその日暮らしの彼らに明るい未来が待ってるのだろうか。
国や警察は金持ちにしか優しくない。貧乏人は貧乏人からお金は取れないし、板挟みの主人公一家を応援したい。
でも彼らはお金のためにやってる仕事であって、正義感とか義務感ってあるのかな、とも思ってしまう。
とっても大事な仕事ではあるけれど、彼らの様な民間非合法の救急車があり続けるから政府や病院は根本的対策をなあなあにしてしまっているのではと考えてしまう。
彼らは結局のところ、金持ちが事故を起こすまで待たねばならず、それ以外はハズレなわけでなんとも複雑な状況だ。
これから生活が厳しくなったら、事故現場をお金で判断してしまうかも知れないし、きつい仕事だと思う。人命のためには必要な仕事なんだけれど・・・
隙間ビジネスの限界を感じる兄が弟に勉強しろという姿は少しせつない。
彼らはたとえ救急車を取り上げられてもたくましく生きていけるとは思うけれど、法整備や準備が終わるまで頑張ってほしい。
自分にはまだ彼らを英雄と呼べない、呼ぶ必要もないのかもしれないが、彼らの行動がいつの日か報われることを願います。
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劇中セリフより
「医者になりたい奴はケガや病気を治したいんだろ」
それぞれがそれぞれの理由で仕事をしている。
しかし本当にやりたい事を仕事にしている人は少ない。