「「夢」がテーマとなる本作では、「すみっコぐらし」ならではの、ほのぼのと温かい世界観は健在。」映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「夢」がテーマとなる本作では、「すみっコぐらし」ならではの、ほのぼのと温かい世界観は健在。

2021年11月5日
PCから投稿

前作では「とびだす絵本」で巻き起こる、すみっコたちの不思議な冒険を描いていましたが、本作では、「5年に1度の青い大満月の夜、魔法使いたちがやって来て夢をかなえてくれる」という伝説によって「魔法の世界」で巻き起こる、すみっコたちの模様を描いています。
映画なのに、声を出さないで、書き文字の「セリフ」でボソッと話す「すみっコ」たちの世界観はとても斬新で、本作では前作を見ていない人でも分かるように、それぞれのキャラクターの紹介も、さり気なくキチンとされています。
井ノ原快彦と本上まなみによるナレーションのタイミングも良く、なかなか他に例を見ない微妙な良いバランスを「映画 すみっコぐらし」では描けていると思います。
前作より作画も何気にクオリティーが上がっていて、ユルいながらもかなり細かく配慮された作画で構成されています。
主題歌の「BUMP OF CHICKEN」による「Small world」も「すみっコ」たちの世界観に合っていて良かったです。
癒されるような優しい世界。こういう「すきま映画」のような存在は、なかなか脚本も含めて制作が難しいものですが、これからも育っていってほしい作品です。

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細野真宏