「どっちかというとふわふわ」フラ・フラダンス Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
どっちかというとふわふわ
スパ・リゾート・ハワイアンズ
福島県いわき市常磐に所在する大型レジャー施設
戦後石炭需要が低下し別事業を模索していた常磐炭鉱が
炭鉱労働者や家族の雇用先としてレジャー産業に進出
当時庶民には高嶺の花だったハワイを模した設備
「常磐ハワイアンセンター」は好評を博し
この設立直後の様子は2006年に映画
「フラガール」で取り上げられ大ヒット
2007年には年間来場者161万人を達成した
この映画は同じ舞台で現代を舞台にし
新人ダンサーたちが奮闘しながら一人前に
なっていく様子をアニメーションで再び
製作されたもの
感想としてはつかみどころのない
「決定的な部分の」障りのない描写に
この作品がつくられた経緯による
「大人の事情」を感じざるをえず
印象に薄い感じでした
福島に住む主人公夏凪日羽は
高校卒業後の進路も決まらずフラフラして
いましたが大好きだった姉がフラダンサーだった
事から思い立ちハワイアンリゾートのダンサー
に就職すると個性的なメンバーとそこで
一緒になります
ダンスの経験はろくになかった日羽は
初ステージも失敗してしまい落ち込みますが
姉と同期だった現役のダンサー達の励ましも
あり自分たちなりの「フラダンス」を目指して
本流の「フラ」とは異なるものの客を
楽しませる気持ちをつかんで成長して
いきます
・・そこはいいんですが姉の死について
細かくまるで触れないのが気になりました
おそらく東日本大震災で犠牲になったので
あろうという事は予想できるのですが
あまりに触れないので何か他に真相があったのか
と勘ぐってしまうほど
この映画は東日本大震災から10年後も
被災した土地を忘れないようにというフジテレビの
プロジェクトの一環で地方自治体の協力も
得て作られている感じで福島と地震と言うと
原発事故が関連されますがあまり細かく触れない
のはそういう配慮が働いているんだろうと思います
シーンの中には最近のご当地映画らしく
詳細に描かれた実際の観光施設等が
ちょくちょく出てきます
まぁそれは別にいいんですがなんか全体的に
テーマがあんまり絞れてない感じ
主人公と姉や家族のエピソード?と言う割には
両親がモブかってくらい出てくるだけだったり
タイトルにもある本場の「フラ」と
日本の「フラダンス」の違いを盛り込んでる
感じもなく
わざわざ山田裕貴やディーン・フジオカが
担当している役のキャラクターも使いきれて
無い感じで全体的に「ふわふわ」したまま
そんなに短くもない100分ちょっとダラダラ
続いていく感じ
1クールのダイジェストを見ているようです
ご当地ドラマ的な感じが抜けてない感じ
ならいっそまんまのキャストで
実写でいかがですかと思ってしまいました