劇場公開日 2021年2月5日

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「【9年】」イルミナティ 世界を操る闇の秘密結社 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【9年】

2021年2月6日
iPhoneアプリから投稿

これほど、小説に取り上げられて、陰謀論の影の主役としての地位を確立しているイルミナティの活動期間が、1776年から、わずか9年間だったとは驚かさせる。

こうした秘密結社がないのだと証明するのは難しい。

昨今の、Qアノンやディープステートもそうだ。

根拠を示さず、あると云う人は、あることを証明せずに騒ぎ立てるばかりだ。

通常、裁判だったら、あると言う方が存在証明をしなくてはならないのに、それをしようとはしない。

この映画の面白いのは、歴史的にイルミナティの変遷を示しているところだと思う。

イエズス会との対立。
情報は昔は絶対的価値だったのだ。

当初は、自由や理性を重要視していても、一旦アクセスすると、自身の付加価値を高めるために、自ら組織化していくところは、まあ、普通のエゴイズムそのものだと感じる。

組織の秘密組織化、拡大。
そして拡大したことによる、運営資金の逼迫で、フリーメーソンに近づき、入り込むくだりは、インタビューだけなのに、ちょっと緊張する。

やはり、フリーメーソンはダントツすごいのだと再認識した。

しかし、悲しいかな、こうした反規律的な行動は自らの破滅に通じる道でもあったのだ。

Qアノンもそうだが、特定の民族主義や宗教の原理主義は、反知性的だ。

やって良いこと悪いことの境目がドンドン曖昧になっていくのだ。

イルミナティの当初掲げた自由や理性は、今でも重要なものだ。
だが、自らの組織を守るという目的が、それを上回った時に、組織も変質してしまったのだ。
なんか、企業経営にも似たようなところがあるように思う。

ところで、僕は、知り合いにフリーメーソンの日本支部に行ったことがあるという人がいる。
彼の友人がメンバーなのだそうだ。
フリーメーソンは、日本人でもなれる。
条件の一つは、信教があること。
この「ある」というのは、ある無しではなく、程度の問題が大きくかなり厳しい気がする。

多くの日本人の葬式仏教、お参り神社は審査でアウトだと思う。
そして、信教は、仏教でもイスラム教でも構わないのだが、新興宗教はダメなのだそうだ。

これは、フリーメーソンが、(おそらく)キリスト教、ユダヤ教、イスラム教でお互いの利益を争うことをせず。尊重するところに設立の本当の由来があるからではないかと思う。
そもそも、宗教は初めから異端を迫害するということから始まってなどなく、宗教が広がり、組織が巨大化さるにつれて闇が深まっていくのだ。
こうした理性的な考え方があったからこそ、フリーメーソンは長く続いているのだと思うし、イルミナティの侵蝕行為にも屈しなかったのだと思う。

フリーメーソンで日本に居住しているのは、米軍関係者が圧倒的で、映画で、アメリカの建国に大きく関わっていたとするところからもアメリカ人には一定以上いるのだろう。

そして、フリーメーソンになるためには既存のメンバー複数の推薦もいる。

上記の二つが最低条件で、そこから厳重な審査があるらしい。
まあ、メンバーになるのは困難だと云うことです。

僕の知ってる人は、日本人だけど、日本が有事の際は、友人と共に、真っ先に自分も助けてもらえると言っていたが、真偽は分かりません😁

ワンコ