「中途半端」日本独立 ROKUxさんの映画レビュー(感想・評価)
中途半端
先の大戦後の、米国による占領時代の政治を、白洲次郎を中心に描いた作品。2時間を超えて内容も盛りだくさんだが、内容が薄っぺらい感じがする。
他のことはテンポよくスピーディーに表現して、新憲法の策定過程にまつわるドラマに集中してもよかったのではないだろうか。
GHQから提示された素案を日本側でも何度も会議を開いて練り直し、その結果最終的に文言が変わった個所もあったはずだが、この映画では米国と日本の官僚が一部屋にカンヅメになっていかにも拙速に出来上がったかのように描かれている。
吉田茂が調印のときの演説を日本語ですることになったのは、確かに白洲次郎の進言によるものだったと聞いているが、あんなに軽い感じではなかったと思う。白洲次郎は「てやんでえ、べらぼうめ」的な人物だったと思うので、もっと激しい思いがあったのではなかろうか。
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