劇場公開日 2021年1月29日

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「人間ドラマを通して知る、写真を“撮ること”の力とは。」おもいで写眞 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人間ドラマを通して知る、写真を“撮ること”の力とは。

2021年3月25日
PCから投稿

泣ける

単純

幸せ

【賛否両論チェック】
賛:“写真を撮ること”が持つ力の素晴らしさが、“撮る側”と“撮ってもらう側”双方の心の変化を通して、伝わってくるのが魅力的。
否:物語は非常に淡々と進んでいくので、興味を惹かれないと思わず眠くなってしまいそう。

 本作を通して伝わってくるのは、“写真”そのものが持つ力以上に、“写真を撮る”ということが持つ力のスゴさです。夢に破れ、大切な人も失って、抜け殻のようだったヒロイン・結子が、“おもいで写真”の撮影活動を通して、次第に自らのやりたいことを見出し、活き活きと変わっていく姿は、観ている側も思わず励まされるようです。
 また、被写体となるお年寄りの側でも、それまでは生き甲斐もなく、ただただ生きていくだけだった日常が、思い出の写真を撮ったことがきっかけとなって、次第に毎日が明るく変わっていく様には、本当にその力の素晴らしさを体感させられるようです。
 ただ予想に反さず、物語自体は非常に静かに淡々と進んでいくので、関心が全く持てない方だと、退屈で眠くなってしまうこと請け合いです(笑)。
 基本的には、人間ドラマをじっくりと味わいたい、そんな方にオススメの作品といえそうです。

門倉カド(映画コーディネーター)