「老衰の話とか、孤独死の話を、わざわざお金を払って見たいと思いますかね? 私はそういう辛気臭い話は、極力観たくないのですが、最近、多いですよね。飽きもせずに製作され、ほとんど話題にもならない作品群。」おもいで写眞 お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)
老衰の話とか、孤独死の話を、わざわざお金を払って見たいと思いますかね? 私はそういう辛気臭い話は、極力観たくないのですが、最近、多いですよね。飽きもせずに製作され、ほとんど話題にもならない作品群。
喰わず嫌いもなんだと思ったので、評判のあまり良くない本作品を観てみたのですが、イオンの配給なんですね。
それで思ったわけです。
イオンってお葬式ビジネスも始めていますよね。きっと広告予算は唸っているのだろうな、と。
お葬式業界って、お金はあるらしいから、伊丹十三の「お葬式」や本木雅弘主演の「おくりびと」のようなスマッシュヒットが生まれたら万々歳なのかも知れません。
以上は、あくまで邪推に過ぎませんが。
さて本作です。
「おもいで写真」というコンセプトはありきたりだと思っていたのですが、それを並べて見せられると、意外な説得力があり、たしかに小さな、そして老いたコミュニティーにあっては、人のつながりを賦活するための、魅力的なツールなんですね。
この点は感心しました。
ただ、主役の深川麻衣が、あまりにも魅力のない造形で、ただただ不機嫌を晒し続けているだけの2時間弱で、ゲンナリしました。
どんなに不機嫌をぶつけても大丈夫、あまりにも良くできた元彼氏が、彼女の不機嫌を全部受け止め、吸収し、癒してくれるという、まったく別ジャンルの映画だったのかも知れませんが。
最初の直感を信じて、観ないで放置しておけば良かったかな、と、ちょっとだけ後悔しております。
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