劇場公開日 2021年1月29日

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「撮られる側から観るとよい」おもいで写眞 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5撮られる側から観るとよい

2021年1月30日
PCから投稿

優れた小品、まさに佳作という言葉が当てはまる、ハートウォーミングなお話。

私は撮られるお年寄りの方々(とその子供=自分の世代)側の視点で観たんで、よい話に思えました。

ただ、尺にして7割くらいまでの前半~中盤は、主人公の性格が20代半ばにしては子供すぎる設定なため、入り込めないor反感を抱く人は多そう。

ぶっちゃけ、私も主人公のことを、
「中高生か! わがままなガキめ! プロ意識はあるのか! 性格がクソすぎる!」
と苛つきながら観ていました。
特に、地元の居酒屋に対して主人公が嫌悪感を露わにするシーンは、不愉快だったし。

人とのふれあいから、最初の欠点部分がだんだん変わっていき魅力的な人物に成長していくという展開なのは、様々な物語の作法から、推測がつくんですけどね。

仕事の成功した要因が、お年寄りや、自分を好きな人たちの、許す力=包容力で助けてもらったことであり、自身の力が弱い展開に、ご都合すぎる気もしたし。

最初に「問題を抱えていても、それを超えるいい部分、魅力」みたいなものがあれば、かなり印象は違うはずなのだが。

舞台挨拶で主演の深川舞子が、「笑わない演技が難しい」「普段一歩引いて皆の気持ちを大切にしたい方なのに、『私が私が』と自分のことしか言わない主人公の気持ちを理解するのが難しかった」と言っていたので、けっこう無理して演じていたのかも。
不愉快に思えるほど、キャラを演じきったとも言えます。

吉行和子さんが最高でした。

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コージィ日本犬