「「ファイト・クラブ」と基本ラインは同じ。心の闇って微妙だよなぁ。」ダニエル 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
「ファイト・クラブ」と基本ラインは同じ。心の闇って微妙だよなぁ。
ムキムキ筋肉マンのターミネーター、シュワルツェネッガーと「ショーシャンクの空に」の一発屋、ティム・ロビンスの双方の息子が共演。さすがにウィル・スミスの息子の親子で登場程の拒絶反応は感じなかった。でも日本で言えば石原良純に相当、だから胡散臭いのは若干否めない。ダニエル演じるシュワちゃんの息子は甘やかされたのかオヤジに比べ筋肉がかなり貧弱。さすがに2世のボンだなぁ。オヤジのマシンとダンベルには興味無かったみたいね。どうでもいいけど。
解離性同一性障害、多重人格で、空想上の人物ダニエルと併存、時に混合合体して破滅へ突き進む主人公。
主人公は内気でパッとしない不安と孤独を抱えた学生だが、復活した空想上の親友ダニエルは自信満々でイカしている上に、有効なアドバイスをくれる頼れる兄貴だった。結果、女と話すのも苦手なのが、芸術系の女と親しくなりSEXも気持ちいい。
大学の試験もカンニング補助で好調だ。でも何かが違う。そう気づいた時は遅かった。・・・心理系の文系学生とのSEXは・・・でも二重人格って、作為的な場合も多々あるだろから微妙だよなぁ。
基本精神分裂、統合失調症以外はなんか確証持てないんだよねぇ。私的には。
それに
コレって基本的には母一人子一人の母親が明らかな精神疾患だから、「自分もそうなるんじゃないか」という不安からきた強迫神経症だろねぇ。人間は弱いから「なっちゃ嫌だ。でもなるかもしれない」という観念から逃れることは、余程の図太い神経でなけりゃ無理。結局「なっちゃう」。しかし最終的に心理カウンセラーからも客観的に見える存在に肥大したダニエルはもはや精神医学を超越した怪物。この時点で悪魔のホラー映画に変貌。
でも最初のカフェ強盗と途中の爺さんを訪れる関連がよくわからないので要注意して観た方が良い。
人間誰でも心の闇はあるよなぁと妙に共感したが、「ファイト・クラブ」のブラッド・ピッド同様、ダニエルが悪の魅力満載。ただファイト・クラブよりは少しいかにもアメリカ的な雑駁さ、スケールの点において小ぶりかな。
あと要注意なのがなんか悪魔見たいのが登場するわ、顔面にのめり込むわでチョットついていけなくなりかけた。まあ飽きるギリギリのタイミングでエンドロール突入。まあまあ及第点。時間があれば見ても損は無い。オススメ。ただ忙しい人は敢えて観るのはしんどいかな。あと、最後に難点として注意して観て欲しいのが、私的には
なんか、主人公ルークの撮った写真が殆ど一瞬で見えにくいのと、地下壕での最初の暴力の結末がわかりにくい点。