劇場公開日 2021年8月20日

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ドライブ・マイ・カーのレビュー・感想・評価

全585件中、581~585件目を表示

4.5 車の中で自分の戯曲に浸ることができないからと拒否したドライバーが...

2021年8月20日
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鑑賞方法:映画館

 車の中で自分の戯曲に浸ることができないからと拒否したドライバーが完璧な運転をし、ドライバーがいることの存在さえ消してしまうと言う想定は過酷でもある。ドライバーの母が殴りながら彼女に覚えさせた技術だからだ。それは、通常なら母に求めたいコミュニケーションを完全に抑制して他者の前で気配を完璧に消すという行為。でも、逆説的にそれを通じて、ドライバーは彼の信頼を勝ち取って行く。
 セックスで始まる妻の物語の裏バージョンでは、もう一人の空き巣の左目を刺すということの比喩。
 西島は悪くないのだけど、どちらかというと、私は岡田くんの方が良かった。
 夫婦の方が親子よりも過酷かもしれない。一定以上、踏み込めない仲。
 空き巣物語。彼の印や痕跡を欲望するとともに、自分の痕跡を残していくというストーリー。それは、夫婦の間で妻が求めたものでもあり、夫は拒否したものだった。
 手話の表現の豊かさについては、北川さんのドラマでいつも感じていた事だけど、今回も良かった。
 車からの撮影シーンが乗ってる感を与えててよかった。
 原作を読んでないからわからないけど、村上春樹的中2病の要素は邪魔な感じ。監督は、人格の分裂(村上だと多重人格か)が声とか物語や演劇の形式で出てくるところに、映画監督として惹かれたのかな。小説よりはこの点で、芝居や映画の方がいい。車という設定、村上だとフェティッシュに収斂しやすいけど、赤い車の存在感が映像の中にある。

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えみり

4.0長い夜を待って、、、

2021年8月20日
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西島秀俊さんが、舞台の演出家、俳優の役でした。車を走らせながら、カセットテープから聞こえる台本の声、パートナーがいながら、旦那さん以外の男性を求めて
オーガズムを感じながら、脚本のアイデアが浮かんで、台詞を音読するように口に出す女性、、その部屋のレコードから流れる
優雅な曲、、
運転手となった若い女性に、亡くなった娘を投影するような、主演の男性が見られました。人の死と向き合う気持ち
他人を覗くなら、先ず、自分自身を見つめ直すこと、、片田舎な風景のなか、車を走らせながら、運転手の女性と2人で煙草を吸う姿が、深く心に残りました。

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美紅

3.5私も 同じ 話し方に なります

2021年8月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

無音、沈黙の場面と情景が美しかった。演劇パートでは稽古も本番の舞台も手話によるユナの台詞が一番心に沁みた。

みさき(ドライバー)も皆(演劇祭関係者)も言葉が少なく話す速度もゆっくりでそもそも平板アクセントの日本語がもっと平板になっている。だから違和感があった。そのせいでアクセントを気にしないよう努力しなくてはならず、その結果言葉の内容に普段以上に意識を向けざるを得ない。これほど言葉の一つ一つを全身で掬おうと思って見た映画、あったかな(皮肉というかあまりいい意味では言ってません)。カンヌではこの映画のメイン言語の日本語も字幕なのだろうが、その話し方がかなり独特であることを日本語母語話者以外の観客は理解しているのだろうか?

家福は後部座席に座っていて高槻が語る(この場面の岡田将生、とても良かった)時も二人並んで後部座席。その後高槻は彼の車に乗ることはもうないが家福は助手席に座るようになる。みさきと家福が共に車内で煙草を吸う場面はいい。音楽と脚本と映像、良かった。原作未読。村上春樹作品、女性が本当によく死にます。

自分が一番抵抗を感じた点の一つは、音と家福という夫婦は妻の脚本作りの為にセックスしてたのか?です。妻はオーガズムを得てそして語り始めるのだと家福は言っていた。本当にそうだったのかなあ。夫はそう思うことにしてただけなんじゃないかな。だからそういう鈍感というかわかってない男の左目(緑内障にかかってる方の目)を刺すんじゃないか。妻も逃げていて、その内容は夫でなく高槻に語る。語った内容を妻は翌日は都合よく「忘れる」しなあ。

なんだかめんどくさい。こういう言い方は失礼なのかなあ。相手と普通に話せばいいのに。喧嘩になるかも知れないし沈黙するかも知れない。よくわからないけれどそういう会話ができない人たちを見てるのがめんどうだった。それを見せる、感じてもらうのがこの映画なのかもしれないことはちょっとはわかる。フィクションということで理解すればいいのかな。

でもこの映画のおかげで色んなこと考えてチェーホフまで久しぶりに読んだ。「ワーニャ伯父さん」は面白い!ありがとう💐

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talisman

4.5素晴らしい映画。あと「10回は観たい」

2021年8月20日
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本当に素晴らしい映画です。3時間を超える大作です。永遠に見ていたい気持ちにさせてくれます。淡々と物語が進んでいくのですが、グイグイとスクリーンに引き寄せられて行くのです。いわゆる吸引力の強い映画です。大仰なセリフ回しや、派手な演技はありません。そして私自身が映画の中にいるような感じにさせてくれるのです。客観的に観るとか、傍観者として観る映画ではないです。この映画の中に入っていけるのです。私自身も演じているような気持ちになりました。実体験として物語を経験している気持ちにさせてくれます。素晴らしいです。日本映画の未来が明るくなる予感がしました。

『運だぜ!アート』のluckygenderでした

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『運だぜ!アート』

5.0衝撃的映画体験

2021年7月31日
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鑑賞方法:試写会

3時間の時間を感じさせない映画でした。
ロケーションも良く、全てが奇跡的で飽きる瞬間が1秒もありません。

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赤い月