ドライブ・マイ・カーのレビュー・感想・評価
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おもしろい!…けど
久しぶりに欧米に評価された邦画なので見ました。面白かったです。
原作未読にも関わらず原作小説の匂いが伝わってきそうな素晴らしい映画化だと勘違いしています。邪推出来る幅がちょうどいいくらいで1人で見て、1人で考えるのがおすすめです。えっちなシーンも結構あるのでね。
演技は西島秀俊さんと岡田将生さんが素晴らしいと思いました。
西島さんは役の職業との関連性があり、パブリックイメージにも合っていて、下手にキャラ付け、肉付けせずとも配役バッチリだなと。自然な演技でした。
驚いたのが岡田さんの演技であの甘い表情が全て仮面で内心の葛藤、苦悩、闇、苛立ち、嫉妬、優越。人間が放つ醜く美しい澱みが垣間見える演技は特に素晴らしいと思いました。
ただ、不幸のオンパレードすぎて現実味がなく創作物臭がきついと感じました。
文学的な味わいの傑作
アダルト動画へのオマージュ?
久々に退屈映画が登場した
これを絶賛する人は村上ワールドの信者なのか
それとも過剰なアニメ映画絶賛への反動なのか知らんが
とてもじゃないが誰にも勧められない映画だ
村上小説が嫌いだけど評判が良いから観たが
最初の中途半端な官能シーンや卑猥言語の乱用で幻滅
そして延々と見させられる稽古と舞台にショットバー
これらは雰囲気を大事にする村上作品だからこその
小道具と化しているのは分かるが
それでも安易すぎるのでは
そして西島秀俊がいい役者なのは否定しないが
どの作品も常に100%西島秀俊を演じている
多少は髪型を変えるとか太る痩せるとか
何かをしてくれよ
タイトルはビートルズの楽曲からだと思うが
曲からの陽気な雰囲気は皆無で
ただひたすら暗くて重い
そしてスケベな人妻も序盤で死んだ後は
一切登場しない(多分)
せめて回想シーンぐらいあっても良いのでは
大半の村上ファンはこの人妻が登場すると
鼻息を荒くしていると思うが
残りは個性的な外国の女性陣が何人か登場するが
揃いも揃って思わせぶりに暗くて暗くて
それはこんな映画があっても良いが
大勢に受け入れられる作品ではないし
外国で絶賛するほどの何かを秘めているとは
到底思えない
散々はっきりしない展開が続き
最後も思わせぶりで終了する
そう言えばビートルズのラバーソウル1曲目が今作で
2曲目も村上作品だと思い出してしまった
それしか印象に残らん
哲学的文学的
吉田大八監督!?!?!?
アカデミー賞、4部門ノミネートおめでとうございます!!!!!!
日本人として誇らしい!!本当にすごい!!!
もう、大興奮です。まさかノミネートするなんて。
大快挙。作品賞、監督賞、脚色賞、長編国際映画賞。。。
ハマったハマらなかった関係なしに本当に嬉しいです。世界に認められた日本映画。もう、邦画なんて...とか言えませんよ。素晴らしいです!改めて、おめでとうございます!
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2つ謝りたいことがあります。
1つ目は、映画ファンであるにも関わらず数々の賞レースを総ナメしている本作を見逃してしまったこと。再上映にて今更劇場鑑賞です。
2つ目は、ここまで賞レースを総ナメしている理由が私には理解できなかったということ。文学的要素が強い映画は改めて苦手なんだなと感じさせられました。
雰囲気良し、役者良し、ロードムービーとしての質高し。これは間違いないです。西島秀俊好きとしてはたまらない映画でしたし、179分あるとは感じさせられないほどあっという間でなんだかクセになる作品でした。
車の見せ方が上手い。
どんなキャラクターよりもあの赤いクルマが好きになりました。マンションで呼び出し、颯爽と高速を走り、雪の中でゆっくりとブレーキをかける。いやぁ、渋くてカッコイイ。というか、西島秀俊と三浦透子がこのクルマにマッチしすぎている。無音の20秒間は超良かったです。
ただ、色んなところで違和感を感じる。
まず、普段の会話まで舞台っぽい。もっと嫌な風にいえば、日本語が気持ち悪かったです。日本語と外国語の交わりでいつもの何倍もしっかりと聞かないといけないのに、日本語が聞き取りずらいと余計に神経使わないといけなくて、なんだかすごく疲れてしまいました笑
そして、舞台に面白さを感じない。
いや、これは決して元となっている舞台をバカにしたり貶している訳では無いのですが、なんというか断面的にしか物語が映し出されておらず、これと現実で起こっていることをすり合わせながら読み取ってくださいと監督の意図していることは分かるけど、あまり舞台の世界観に溶け込めなかったです。これに関してはどうしたら魅力的に舞台を描けたのかという提案みたいなのは出来ないんですが、微妙だなと思ってしまいました。
ストーリー展開は上手いなぁと思う一方、肝心のストーリーがあまり響かず少し自分に苛立ちを覚えてしまいました。皆さんが面白いと思った作品をどうしていつもこうハマらないのか!共感できず悔しいあまりです。これは一度、村上春樹の原作を読んで出直した方がいいのかもしれません。
という訳で、期待値かなり高めで行ったせいか★3.0というなんとも言えない結果になってしまいました。でも、再上映してくれた映画館には感謝でしかないです。
サーブとタバコが作る流れ
小説の臨場感
物凄~く退屈
ドライバーとの旅の行方
レビューしたときのアカウントが不明のため、履歴保管のため再レビューしました、
1 家族を亡くし失意の演劇俳優が、地方での演劇公演をきっかけに、自己再生を図るまでを描いた人間ドラマ。
2 映画は、全編を通じ主人公と周囲の人との関係性が面白い。 先ずは脚本家の妻との関係性。変わった方法で互いの仕事を手助けする良きパ−トナ−。その一方で不貞する妻、主人公は妻の背信を知っても夫婦の破綻を恐れ素知らぬ顔。妻もバレたことがわかっている。そんな奇妙な関係。そして、妻は話があると言ったその日に急逝。主人公には失意と謎が残る。 二年後、主人公は地方公演で、演出を担う。アジア人による演劇。オ−ディションから始める長期間の遠征。そこでは、演劇の主役に抜擢した若者との関係性がスリリング。また、公演を主催する韓国人夫妻の純愛ぶりが清々しい。
3 そして、主人公専属の寡黙な女性運転手との関係が重要となる。二人が言葉を交わし、互いに身の上の一端を知る。彼女の不幸な生い立ちと運転を覚えた悲惨な経緯。彼の妻との生活や亡くした娘のこと。そして、運転手が亡き娘と同じ歳だと判り、両者の心が同調し合う。公演の実施に危機を迎えたとき、二人はある場所を目指す。そこで覆い隠していた秘密や想いをさらけ出し、二人は囚われていたこれまでの呪縛から解き放たれる。 映画は失意の淵から立ち上がり公演で熱演する主人公を写し暗転する。直後、韓国人夫妻の犬を連れ、主人公の車に乗る女性運転手の晴れやかな顔のアップで終わる。傷の癒えた主人公と彼女が自己再生し、疑似家族としての繋がりや交流の継続を感じた。
4 濱口の演出は終始緩むことがない。多言語と手話による演劇の制作過程を中心に据え、主人公と周囲の人との人間関係を巧みに配置しながら、終局までの起承転結が絶妙であった。また、西島の抑えた演技と声のト−ンが作品に安定感をもたらした。
映像と流れの良さ
もともと村上春樹の作品はあまり好みではないのですが、なんとなく興味があって鑑賞しました。
とにかくキャストの演技と、映像の暗いけどなんだか美しい雰囲気に脱帽でした。
ストーリーはやっぱり私は共感は出来ないと言うか、理解出来ないと言うか(笑)
私的にはあまり好みではなかったけど、でも3時間の長い作品を飽きることなく観ることができたのは、やっぱりこの作品の素晴らしさなんじゃないかなぁ〜と思います。
最後には、生きるって楽しいことばかりじゃなくて辛かったり悲しかったりする方が多いのかもしれないけれど、やっぱり生きるって素晴らしいことなんだよなぁ〜とか勝手に前向きになってしまいました。
各方面で素晴らしい評価を受けているようですが、さすが、納得しました。
うーん、よくわからない
公開時は3時間という上映時間に躊躇して見るのを見送ったのですが、国際的に評価が高いということとミニシアターでセカンドランが始まったので見てきました。
共通の言語基盤のない演劇を縦軸に、家族を亡くした男女を横軸に物語は構成されます。
うーん、よくわからない。
・個人的にチェーホフと言う作家の名前は知っていても彼の小説(戯曲)の中身は知らないのですが、そのことがこの作品の理解にどう影響するのか、しないのか・・
・多言語の演劇って流行っているのでしょうか・・・字幕を追いかけるだけで精一杯になりませんか?
・代役を引き受けるかどうか決めるのになんでドライバーの故郷に行くの?
・時間の猶予が2日しかないのに何で広島→北海道を車で行くの?そもそも間に合うの?
・最後の韓国のシーンは何?高評価した欧米の方は日韓の違い理解しているのかな?
最後に一言、ノーマルタイヤで冬の北海道は自殺行為だと思います。雪道を走った方は理解いただけると思いますが・・・
村上ワールドの映像化
村上春樹の50ページにも満たない短篇を換骨奪胎、翻案して3時間近い大作映画に仕立てた。
まず前半、家福が妻と死別するまでが東京舞台。その2年後に配役を募集して『ワーニャ伯父さん』を公演するのが広島。私はこの広島篇がおもしろかった。家福の雇われドライバーのみさきの故郷を訪ねて北海道まで旅するところはやり過ぎな気がしたが全編観終えて満足感があった。演劇論としてもその登場人物たちのドラマとしても、言葉を統一せずそれぞれの母国語、手話も交えて台詞にしたところもおもしろいし、映画として充実していた。ドライバーの寡黙なみさきとの関係性も恋人になるわけではないけれど、それなりの進展がある。
西島秀俊も岡田将生も好演。三浦透子もそれから韓国陣もみな名前もしらなかったが、この映画を重層的なものにしてくれた。ひとり亡くなった音の役だけがどうも違和感を持った。
喪失と未来
その車の行き着く先は
舞台俳優兼演出家の家福と脚本家の妻の音。
2人は円満な夫婦生活を送っていたが、ある日突然、秘密を残したまま妻は逝ってしまう。
2年後、家福は広島の演劇祭で『ワーニャ伯父さん』の演出を依頼される。
オーディションには各国から応募があり、その中には妻と親交の深かった高槻という俳優も。
舞台の制作期間、ドライバーを務めた寡黙なみさきと共に“旅”をすることで、家福は自分自身を見つめ直し、自身の喪失と対峙していく。
村上春樹の短編を濱口監督の解釈で約3時間の映画にしたとか、理解力の乏しい自分には何年かかっても理解できないと思っていたのだが、世界的にもかなりの評価を集めているため、今年の劇場鑑賞納めとして鑑賞してきた。
喪失を抱えた2人の逃避行によって示される一つの答え。
失ったあの人が遺した傷や秘密といった罪に苦しみながら、自らもあの人への罪の意識に苛まれる。
真実は一体何処にあるのか。いくら愛していても隣にいても、その人の心の中を完全に覗き込むことはできない。
「自分の心に折り合いをつける」
相手を見たいと望むなら、まずは自分を見つめ直すべきだと高槻は言う。
私には直接的に提供された部分しか分からないが、これもまた“生きていく”上での一つの答えだった。
“分からない”を伝えることの難しさも浮き彫りになっていた。
この作品には謎が多い。
前世がヤツメウナギの少女の話の結末も、高槻の事件の詳細も、ラストのみさきの生活も。
妻の音に関しては、彼女の存在から謎が放たれている。
一方で、『ワーニャ伯父さん』の演劇は多言語で展開される。
言語が分からなくては意思疎通は難しいが、フィーリングで演じるという手段によって伝えようとする。手話もそうだ。
この“分からない”が現実社会では伝わらないからこそ、「折り合いをつける」ことが大切なのではないだろうか。
この作品がここまで評価されるのには観やすさがあると思う。
普通このような深いテーマで3時間近い長尺ともなれば、途中で少しは飽きが来てしまう。
確かにこの映画も長い。だが、3時間の長さではなく、常に惹き込まれる映像だった。
非常に印象的なカットも多い。
海街や雪国を走る真っ赤なサーブ、トンネルのライトに照らされる家福とみさきの横顔、長回しで真正面から捉えた高槻の独白、車の天窓から突き出された2人のタバコを持つ手。
一つひとつの仕草や芝居に意味がある気がして、片時も目が離せなかった(その分疲れるのが難点だが…)。
濱口映画を完全に克服できたわけではないけれど、新たな扉が開けた気がする。
来年以降の鑑賞になるが、『偶然と想像』が非常に楽しみになった。
〈余談〉
明日(2021,12,26)、約10年間お世話になった我が家の愛車と別れる。
正直次の車へは興味がなかったが、今日最高のドライブ映画を観ることができて、少し車への愛着が湧いた。
渋っていた免許、取ろうと思う。
自分に素直でいる
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