「「ドライブマイカー」を見て来た。 わざわざ映画館に行かなくても良い...」ドライブ・マイ・カー ISSIさんの映画レビュー(感想・評価)
「ドライブマイカー」を見て来た。 わざわざ映画館に行かなくても良い...
「ドライブマイカー」を見て来た。
わざわざ映画館に行かなくても良い映画かもしれない。
なんせ長い!1時間は削れる作品である。
演劇のシーンは、伏せ線も無いのにやたら長い。(あるようだけど、演劇を知らないから分からない)そこをバッサリするとテーマがよりクリアになる。演劇好きなのか客観性を見失っている。
原作のリスペクトなのか映画なのに小説のリアリティーになったままである。
一番の欠陥は、
二日猶予があります。と言われた時に、社会人として「私がやります」と言切った後に。「自分の心」と「責任感の大きなギャップ」の穴埋めの為に、北海道に行く(この2日を迷惑を承知で自分の為に使う)となると、彼の行動に共感できるし、最大のクライマックスを味わえたと思う。
(でもそもそも、なんでワーニャ伯父さんを演じられないのか?理解できない欠陥がある。バーで、それらしい説明をしていたが意味不明)
それが無いと、ニュースにもなっている大事件を逃げる無責任な責任者が、目的が分からない北海道に行っても「何をしてんの?大丈夫なの?」そっちが気になってストーリーが追えなくなる。最大の台無しだった。(そんな社会的責任も負えない人がえらそうに、岡田君と同じになる。)
小説なら そのリアリティーでOKだが・・
またSEXで物語を作る嫁も、それも小説風のリアリティーである。
映像にするなら、もっと嫁の語りを少なくすべきである。後から分かる片鱗だけで良いのである。(それか、SEXシーンの映像を空想・夢・非現実感を出すべきだった。でも前記の方が良いが)
後から、主人公の語りで、「あれは、そんな事があったのか」で良いのである。
SEX中に嫁がベラベラ物語をしゃべり過ぎで、ちょっと頭のおかしい人 設定かな?と思ってしまった。(大根も相まって)その点も映像と小説のメディアとしての性格の違いを監督は今一分かっていない様に思えた。(原作には無いそうだが)
その辺が腑に落ちないから、ずーと僕の中で上滑りしていた。思い返せば良い作品だったと思うが、小説風の作りのバイアスをキチンと、僕の中で整理したらと言う事である。アメリカ人も日本人ならそうなのかもバイアス(誤解)が、好意的に評価されたもかも?
それと西島が大根すぎて、ストーリーが伝わらない。
セリフと演技がちぐはぐだから、セリフがおかしいのかと思えてしまう。(これも後から脳内で補完作業が必要である)
監督も思い入れのある原作だから西島にしたくなかったのだろうけど、数字を考えたらプロデューサーが、首を振らなかった。(想像)
あれが役所広司だったら、数倍面白い深い映画になっていただろう。役所は脚本の読み込み が違うから、監督・脚本を越えてくる人だから、
それと、ドライバーの三浦透子と言う役者 知らなかった、トンデモナイ演技力である。出てくるだけで画面が引き締まる。
画面の端に映ると、スタッフが見切れているのかと思うぐらい自然である。
その役を、伊藤沙莉ででも見たかった。彼女(の声)の方がはまり役だろうけど、でも三浦透子は、どれだけ演技プランを練って来たのか?と思わせる。モンスター級である。
ハリウッドに出ても、浮かない役者である。
*後で調べたら、大好きな架空OL日記の「かおりん」だった。乗り移った演技で、顔が同じでも全く気付かなかった。怖い!
*役はオーデションで射止めたが、肝心の運転免許を持っておらず、マニュアル免許を17日で取得したそうである。なのにあの演技、怖すぎる!和製ロバート・デ・ニーロだ!
ストーリー(脚本)の話をすると、嫁が秘密を残して突然の他界をする。残された人が、それぞれの見方から、その秘密の謎解きをする下りは圧巻である。多くのアバタに目をつぶれる良さである。その点でも西島の演技が非常に悔やまれる。
韓国人役の手話で話すロウアの女性、非常に輝いていて、誰だろう?と調べてみたら、韓国人女優だった。驚いてしまった。韓国人にする必要がまるでないのニダ。
ちょっと荒い作品(キチンと詰められている所・突っ込み所が多い所が混在)であるので、見る側の度量が試される映画である。
面白いっちゃー面白いのだが、