「渡利の運転のように心地良い間」ドライブ・マイ・カー JJJJJさんの映画レビュー(感想・評価)
渡利の運転のように心地良い間
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ストーリーと舞台台詞がシンクロする構造、長い序章とそれに気づかされた時の驚き、思わせぶりな台詞で何度とドキっとさせられる展開、余韻に浸らせてくれる上に観る側に考える余地を与えてくれる間等、ローテンションな雰囲気に遊戯的な作りが混ざっていてそれが絶妙でした。
自分が印象に残っているのは通訳の家での食事シーン。手話が混じるので会話に時間が掛かってしまうのですが、それ故一言一言にジワっとくるものがあった。このシーンだけにも限らず全体的に間がたっぷりとあるので登場人物の心理状況を想像できる余地がある。家福が渡利の運転に身を委ねられたのと同じく、私もこの映画に乗っているのが心地よかった。
YouTube等で作品解説を観るとさらに深く作り方が理解でき、本作の格の高さを感じた。
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