劇場公開日 2021年8月20日

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「原作は読んでいなかったけど、村上春樹の世界にもう一つフィルターが加わった感じ」ドライブ・マイ・カー 七星 亜李さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5原作は読んでいなかったけど、村上春樹の世界にもう一つフィルターが加わった感じ

2022年2月20日
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鑑賞方法:映画館

多分映画館で観ないと、眠くなってつまらなく感じちゃう映画かなと思って見に行ってよかった。

この映画のメッセージは、どの国の誰にでも当てはまることで、それが海外からの共感を得ているんだと思う。

見終わったあと、1日中、考えてしまった。

大事な人を失った喪失感。でもその人の知らなかった部分を見てしまう。

自分は本当に愛されていたのか、その人にとって自分はなんだったのか、聞いてみたくてももう聞けない。

その喪失感にずっと追われている。

どんなに近くにいたとしても 全てを知ることなんて出来ないし、知らないままでいることの方が幸せだったりする。

答えは、自分の中にあるのかもしれないけど、ずっとそれを覗けないまま、ずっとずっと心に蓋をして暮らしていく。

予想できない展開が何度も続き、チェーホフの劇中劇と彼女が作り出したストーリーが入り混じって、

そこにロードムービーが加わり、今までにない感覚だったところが新鮮だった。

このずっと後を引く感覚は、村上春樹の世界観。原作を読んでみようと思う。

七星 亜李
はなもさんのコメント
2022年2月22日

こんにちは。
 好評なので上映館が増えてますね。どの国の誰らにでも当てはまるメッセージ、ホントにそうですね。
 アカデミー取れたらすごいですよね。

はなも
NOBUさんのコメント
2022年2月21日

今晩は
 私は今作品を鑑賞し、暫くぼんやりと客電が灯るまで席に座っていました。僥倖感に溢れる体感2時間の作品でした。
 私はハルキストではないので、この作品が収められた短編集は昔に手放していましたが、鑑賞後再び購入し、タイトル作に「シェエラザード」と「木野」を巧みに織り込んだ濱口監督の脚本構成に驚きました。
 併せて公開された「偶然と想像」もとても面白かったですね。では、又。

NOBU
masamiさんのコメント
2022年2月21日

七星さん、そうなんですよ。ずっと考えてしまいます。きっと行間を読むって言うことなんでしょうね。

masami