「独特の空気感が功を奏した秀作」ドライブ・マイ・カー ぼぶさんの映画レビュー(感想・評価)
独特の空気感が功を奏した秀作
映画界がやたら騒いでいるからいかに苦手な邦画でも気になるじゃねーか、ってことで観にきたよ。
おもしろかった❗️というか不思議な映画なんだけど179分間ずっと引き込まれていた。でもこの鑑賞後の充足感はもはや邦画というジャンルをとっくに超えた国際的な映画といえる。脚本や撮影は隅々まで計算され入念に準備されていた。最もすごいのは俳優さんたちの演技が磨かれきっていてすごい域にまで到達していること‼️特に西島くん。彼が見せるさまざまな表情から生々しい感情が読みとれ、心の深いところまで刺激される。他の役者の皆さんもめちゃくちゃいいのよ👏初めはあまりに抑揚のないしゃべり方に違和感しかなかったが、むしろこの方が訴えかける力が強いんじゃないかと思えてくる。不自然だけど自然体に見える演技。また、劇中で役者が語る村上ワールドな物語が頭の中で思い浮かべやすく、画で見せないで観客のイマジネーションを引き出すというめずらしい構成。不思議で不自然な世界観だけどうまい手法だ。映画に出来ることってまだまだたくさんあるんじゃないか?と希望すら持たせてくれた。濱口監督作品は初めてだけど他のも見てみようかな。後からじわじわと深い余韻がやってくる力ある秀作だ。映画観で観ておいてよかった。しかし、うがった見方をするといかにも外国人ウケする映画ともいえる。会場はお年寄りばかり。近くに座っていたおばあちゃんが鑑賞後にひとこと。「わけわかんねー」。そりゃそうだと思うよ😅
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