「ツッコミ無用のドタバタ映画」ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え! おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
ツッコミ無用のドタバタ映画
仕事に一区切りがつき、時間ができたのでふらっと映画館へ。そして、たまたま上映時間の都合がよく、主演キアヌ・リーブスならそこそこおもしろいだろうと期待して本作を鑑賞。が、開始10分で後悔の気持ちが芽生え、次の10分で席を立ちたくなりました。本作がシリーズ3作目なのに、それを知らずに鑑賞してしまったことが原因です。
まず、序盤にわんさか登場する人物の関係性がまったくつかめませんでした。まあ、これは自分の予習不足だし、物語の進行に合わせてなんとなく関係性もつかめてきたのでよしとしましょう。
次に設定。時空の崩壊を救うのが歌というのが、そもそもよくわかりませんでした。それになぜ、ビルとテッドがキーマンなのでしょう? これも前作を観た人ならわかるのかもしれませんが、自分にはさっぱりで、なかなか作品世界に入り込めませんでした。それにしても、ジョン・ウィックのキアヌが、こんな役をやるとは! なんだか見ているこちらが恥ずかしくなるような滑り感が、かなり痛々しかったです。
しかし、もういろいろと考えたら負け。「これは考えるな、感じろ系の作品だ!」と気持ちを切り替えて、鑑賞続行。おかげで、以降はやさしい気持ちでビルとテッドを見守ることができました。ていうか、むしろビルとテッドの曲探しより、二人の娘のバンドメンバー集めの方がおもしろかったです。
そして、最後もなんだかよくわからないうちに世界が救われましたが、もはや細かいことは何も気にならなかったです。そして前作も気にならなくなりました。
というわけで、一言でいえば、ツッコミ無用のドタバタ映画でした。そのせいか、自分以外に観客は誰もいませんでした。おかげでスクリーンを独占する贅沢を味わえたので、最終的には満足して席を立つことができました。