劇場公開日 2020年12月4日

「寛容と不寛容、都会と田舎、リベラルと保守、リアルとファンタジー・・・」ザ・プロム kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5寛容と不寛容、都会と田舎、リベラルと保守、リアルとファンタジー・・・

2020年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 日本ではあまり馴染みの薄いプロムですが、実はうちの高校にはあったんですよ。男子が女子と手をつなぎ、今ほど激しい音楽ではないものの次々とパートナーを変えていき・・・好きな子がもうすぐ来る!となった途端に音楽が止まってしまうとか、酸っぱい初恋の思い出。音楽はマイムマイムとかオクラホマミクサーとか・・・

それはフォークダンスだよ!

 とにかくキスシーンが最高すぎた!将来キスシーン集がまた作られるだろうけど、この作品のシーンもぜひ入れてほしいと願ったほど。ストーリーは、レズビアンの女子が高校のプロムに参加できない事件から、かつてのブロードウェイスターたちが乗り込んで抗議をしようとするもの。しかし、PTAや州の検事の意向によってプロムそのものを中止にしようということになり・・・

 これがミュージカル!といったシーンが満載で、メリル・ストリープやジェームズ・コーデンがはじけまくる。さらに、今までメイクやCGによって若作りしていたニコール・キッドマンもスッピンに近い。校長のキーガン=マイケル・キーもPTA会長のケリー・ワシントンも良かった。

 そんな中、台詞の中にはヒットしたブロードウェイ・ミュージカルのタイトルが次々と飛び出してくるし、キッドマン演ずるアンジーに至っては『シカゴ』がヒットしてるのに・・・という設定だった。まぁ、タイトルはわかっても、ちょっと知らないのもいっぱい。このプロムという作品だってブロードウェイ・ミュージカルということだ。

 笑えるシーンも多く、特にストリープの開き直ったコメディエンヌぶりは良かったし、トニー賞のネタをあれだけ振りまくのも縁がなかったからだろうか、とにかく面白い。ただ、ジェームズ・コーディンはトニー賞授賞式の司会者をしていたりして、ストリープの架空の夫は彼を投影していたのかもしれません。

 LGBTQ問題もこれだけ楽しく描ければ、きっと世界は変わるはず。とにかく「隣人を愛せよ」だ!ドロドロしたものもないし、エロティックでもない爽やかなミュージカルでした(2対の熊はエロいかも・・・)。フランクリン・ルーズベルトとエレノアの劇も観てみたいなぁ・・・

kossy
こころさんのコメント
2020年12月10日

kossyさん
コメントへの返信有難うございます。
外の映像、なるほどー 🤔 確かに少なかったですね。メリル・ストリープもニコール・キッドマンも変わらず魅力的でした。パワー溢れる楽曲も良かった ♪

こころ
こころさんのコメント
2020年12月10日

kossyさん
素敵な作品でした ✨
華やかで素敵なこの作品が、殆どの映画館で上映されていないなんて、勿体無いですよね。。

こころ