劇場公開日 2020年11月20日

「モノクロ映え」Mank マンク 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0モノクロ映え

2020年12月24日
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ハーマン・J・マンキーヴィッツって何者か知らない人には、ずいぶん政治色の濃い作品だと思ったと思う。
しかも市民ケーンってなんじゃいとなったら、
もうこの作品の7割がた意味不明なのかもしれない。

しかしDフィンチャーがNetflixで敢えてのモノクロ作品で表現したかった理由もそこにある気がする。
これ上映作品だったら、2週間で打ち切りになるレベルだったかもしれないw
それほどにコアな人向けの作品ではあるが、
やはり元々CM監督だっただけのことはあり、
映像の美しさ、カット割りの絶妙さだけで、
私は十分に満足してしまう。

モノクロなのに、カラーよりも極彩色とでも言うべきか...。
消音でずっと流し続けていても映える作品。

かつてのハリウッドは色と政と薬がぜんぶ揃った世界だった。
まさにそんな時代背景を鑑みるなら良い作品だと思う。

茉恭(まゆき)