「期待度が高かっただけに少し肩透かし…チープに見える股間のモザイクで冷め」そこにいた男 かわちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度が高かっただけに少し肩透かし…チープに見える股間のモザイクで冷め
チープに見える股間のモザイクと、出オチに感じる短編。新宿の事件がモチーフだけにどう展開されるか期待だったが、なんだか肩透かしだった。
この物語にあるのは、社会的な女性へのレイシズムとその復讐を抱いて進む、一種のアンチ。「他の男とは違う」と信じて愛し続けた紗希は、ただ売れない俳優の金ズルにされたことに気づく。それも、名前も知らないまま。事件の背景と、そこに写し出されるひとりの女としての寂しさが滲んでゆく。概ねストーリーは出来ているのだが、短編もあってかチープに見えて仕方なかった。先述した、股間のモザイク然りカメラワークの悪さが目立っており、どうも入り込めなかった。彼にも非があるんだから仕方ないじゃない…的な方が強く映って、なんとも消化不良だった。
拙い悲劇にしか映らず残念。岬の兄妹の方が整然としていて観やすかっただけに、テラーが散漫としていたのが悔やまれる。
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