ポゼッサーのレビュー・感想・評価
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あっと言う間の100分。 殺しのシーンはかなりグロいけど、先の展開がどうなるのか知りたくて引き込まれた。
先日フラッと観ようと思ったら満席で観られず。
有名な監督の息子さんの作品だからなのか?
気になってたけどやっと鑑賞。
ナント本日も満席。
主婦の殺し屋タシャ。
殺人の依頼を受けたらターゲットの身近にいる人の脳に機械を埋め込みタシャがその人を操りターゲットを殺し、操られた人を自殺させると言う面倒くさいストーリー(笑)
タシャが操作して殺す方法がかなりエグい。
持ってる銃で殺せば良いのに何故、あんな残酷な殺し方をするのか?
恐るべき主婦(笑)
人の脳を操作するのに不具合発生で先がどうなるのか全く解らない。
タシャなのか操作されている人の行動なのかが解らない。
ラストも予想も出来なかった衝撃的な結末で悲しい。
人を操る為のダイヤルや装置がかなり古くさいのが逆にエモかったです( ´∀`)
身体の持ち主、心の持ち主。
ヒューマントラスト渋谷さんにあったポスターには「戦慄ノワール」の文字、なるほどの謳い文句です。なかなか背筋ゾワゾワさせてくれる描写と展開が続きますな。その絵面はホラーやスリラー物みたいです。絵作りはうまいですね。
着想はマトリックス?なんて思ってしまうような設定。電脳ではなくリアル脳(笑)ですけどね。仮想空間ではなく現実世界ですけどね。あぁ・・・じゃぁ全く違うか(笑)。
工作員が宿主を乗っ取って・・・・なんて、なかなかワクワクさせてくれる設定です。どんな展開になっていくのか?と思ってたら、かなり予想外の結末でした。ノワールノワール!!!
細かいこと言い始めたらキリがない少々無理のあるカラクリが中心ですが、それはおいておきましょう。言い始めたら鑑賞の邪魔になっちゃいます。結構細かな心の動きが本作のキーポイントになりますのでこれからご覧になる方は絵面の迫力も大事ですが、心情のキャッチアップをお忘れなく。それを怠っちゃうとクライマックスがポカーンになると思います。僕も鑑賞直後はタシャの感情がよくわからなかったので、クライマックスの展開に「?」マークがポンポンポンとついてしまいましたが、作品をじっくり思い出していたら「あぁ〜」ってなりましたよ。僕が大好きな「闇」が十分潜んでいたことに気づきました。そうか、タシャ、君はそう思ってたのか!って。
観賞後、膀胱に溜まったものを出そうとトイレに行きましたらヒューマントラスト渋谷さんの宣伝でしょうが、ポゼッサーにまつわる謳い文句がいくつか貼られてました。そうなんです、僕はそれを読んで本作が腑に落ちたのです。ヒューマントラスト渋谷のスタッフさんが僕(宿主)に入り込んできたおかげです。
その文句を書いちゃいとネタバレになっちゃうので控えますね。
なぜ工作員に…
工作員になった理由が全くわからないからどうも話に入り込めなかった。あと、これくらいの理由でこんなグロい殺され方されるのもなんだかなー、という感じ。まあ、父譲りの映像とショッキングなシーンを見せたいならこれもありかと思うけど…。完成的にはいまいちだったかなー。
なんとも評価しにくい…
とにかく全てが生々しく、ゆえに全編に渡って生理的嫌悪感がねっとりとまとわりつきます。
ただ、ストーリーや設定に粗が目立つため、話に没入しにくく、せっかくの不穏さにイマイチ浸りきれませんでした。
あの仕事、なんなん?
他人の意識を乗っ取って、ターゲットを抹殺する、インセプション的なSFもので、シッチェス映画祭に出品されるだけあってスプラッター要素も満載な作品。
ナイフや火鋏でグサグサ血ピューピューなもんで、その手が苦手な方はやめておいた方が無難。
内容も難解と言われる程ではないけれど、あの独特な世界観とギミックは、正直ちょっと苦手…
何故、拳銃の引き金だけトラウマのように弾けないのか?とか、別れた旦那はともかく息子との関係性が分かりにくかったりで、イマイチ釈然としない部分も…
そんなことより、あの乗っ取られ役の男たちの謎に満ちた業務内容の方が、今作最大の謎かも知れない 苦笑
意欲的珍作
肉体を乗っ取る殺し屋のアイデアは凄い斬新って訳でもないけど、ジャンル映画として志せば絶対面白いだろうなと思い鑑賞。
対象の肉体からの脱出方法は自らを殺すことらしい。一回目の乗っ取りから仕事人なのに脱出を躊躇して、メインストーリーの二回目でも躊躇する。仕事人として、ダメじゃないかと説教したくなるけれど、それぐらいを負担の掛かる仕事なのですかね。だったら、周りのケアが不十分としか言えない。物語として、起伏やトラブルを作るのは分かるけれど、オープニングで主人公がどのレベルの仕事人なのかを観客に示してから、メインストーリーのトラブルが面白くなるような。大体のスパイアクションってこのお約束を踏襲するように思うけれど、そこが上手くいっていない。そのため、観客としては「あんなに優秀な主人公が苦しめられているのか!」などと思えない。
一回目乗っ取りのターゲットが140キロぐらいの巨漢男性の為、出血量が凄い。実際の医療としてもおそらく、出血量は体重に比例するはず。
元夫と何があったんですかね。そこは具体的には描かれない。二回目の男の時にチラチラ見えた鏡合わせはなんだったんでしょう。私もネットニュースで不適切な画像などのアラートの判断は人力の肉眼によるものと聞いたことがあるので、その影響なんですかね。はっきりした因果などは描かないのは、トムヒの「ハイ・ライズ」を思い出したりもした。
主人公の凶暴化を描くけれど、暴力や残虐さが増長していくのは、自身の身体を誇るためのように現実を観ていると思うが、この監督はそう考えていないようだ。むしろ、他人の肉体に乗り移った不安感が凶暴にさせていると考えているようだ。ヤクザやチンピラの残虐さは自らの冷酷さを身内に知らしめる効果込みであると思うけれど、この作品の残虐さとプロ根性の食い合わせの悪さが気になる。
気色の悪さは否めない…
凄惨で残虐な殺しのシーンが多い割には没入できず他人事のような感覚で観ていたため視覚的には記憶にあまり残らなかった。
一方で、「音」については不和を感じさせるものの連続で、聴覚的にはとにかく気持ち悪い気分にさせられたという印象が強い……
リアルにこんな技術が進んで夜に蔓延ったらイヤだなー
趣旨を理解して見に行く限り、そこまで低評価にはならないかな
今年66本目(合計339本目/今月(2022年3月度)8本目)。
大阪市では1週間遅れのこの作品。R18扱い(残酷な表現6割、大人の営み4割くらい?ただ、大人の営みのシーン「だけ」ならR15程度でしかかない)ので注意です。そこそこグロい表現も出ます。
内容的に本格的なホラー映画に仕上げてきたなと思う一方、他の方も書かれている通り、「体の乗っ取り」ということを扱う映画で、さらに脳科学やITの話も出てくるので(ホラー映画といっても、これらが核を占めるので、無視はできない)、どちらかというと理系ネタに分類できるのかな…と思います。
また、メタファー的表現やオマージュ的表現も多いです。1度で全てを理解するのはなかなか難しいとは思う一方、2回3回見るか…となると、そもそも論でやっている映画館が少ないのでそこは考え方次第かなと思います。
「(ごまかしのない本格ホラー映画+理系ネタ映画)÷2」というようなタイプで、まぁ今は3月ですが、怖いもの見たい方にはお勧めです。といっても、やはりR18なので、今は飲食物など基本的にフリーな映画館も多いですが、食べるものには注意したほうが良いかもしれません。
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(減点0.3) この映画、そうはいっても、やはりメタファー的な表現もそこそこあります。物語中盤、モノクロテレビで闘牛か何かを見ているシーンも何らかの意味はあると思うのですが、字幕だけ出て日本語の訳がなかったりします(英検2級程度あればOKです)。
趣旨的にも1分あるかないかのところで、そこの翻訳がないのはちょっと惜しい(かつ、メタファー的な要素も結構あるので、この闘牛のシーンの趣旨も理解するのも難しい)というところです(一般的には「翻訳抜け」は0.2程度ですが、「趣旨が理解できなくなる」という意味です)。
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テーマは意外に深い
タイトルの通り、肉体の所有者の話である。意識を乗っ取って、宿主の肉体を自由に扱う。依頼された殺人を実行し、そのあとで宿主を殺せば自殺にしか見えない。何の証拠も残さない完全犯罪だ。まずこのアイデアが見事である。よく思いついたものだ。
製作側には心理学や精神分析、または脳科学の知識があると思う。意識を乗っ取るといっても、無意識を含めた脳の働きのすべてを乗っ取れる訳ではない筈だ。乗っ取る事ができるのは意識の一部と関連する無意識の一部だけだという設定だと思う。つまり脳の働きの大部分を占める無意識は、ほとんど手つかずのままだ。そこが本作品のポイントだと思う。
人間は平凡な一日でも、200回ほどは何らかの選択をしている。その殆どは無意識が行なっているらしい。朝起きて最初にトイレに行くのか歯を磨くのか、そういったことは殆どが無意識によって決められている。なんとなくというやつだ。
無意識によるなんとなくの行動がたくさんあるのであれば、無意識も乗っ取らないと、肉体を自由に扱えない場合が生じる。それが本作品である。乗っ取ることができなかった無意識は宿主が所有者である。乗っ取っている意識と、宿主の無意識とが対立してせめぎ合う。ある意味でアイデンティティの戦いと言ってもいい。これは両方にとって苦しい。
殺し屋にとって、殺す対象は仕事を処理するだけだから躊躇なく殺せる。しかし殺しのために利用する人間を殺すのは、少し引っかかる。そこへ宿主の無意識が意識に流れ込んで来たら、パニックだ。
本作品はそのあたりを上手に表現してみせた。SNSの匿名性に個を埋没させる現代人が、特殊な機械と通信技術によって個を乗っ取られようとする危機に対して、どのように対応できるのか。
簡単な構図の作品であるが、テーマは意外に深い。斬新なアイデアとともに、印象に残る作品となった。
バイバイ🙋ドバイ
故障?
かなり安っぽいデバイスでした。
イリュージョンの世界をみせてゆくけど、どっちがどっちなのよ?
故障?目覚めたの?
エージェントの女性がレスビア~ンに目覚めたのをきっかけにぶれぶれになった感じでした。
清々しく終わって欲しかった。
作品に身を委ねてみる
学生時代好きだった鬼才デビッド・クローネンバーグ。その息子ブランドン・クローネンバーグ監督の新作。
職人気質の映像表現にクローネンバーグらしさ。拘りを感じる執拗で丁寧な殺傷シーンは帰宅した今も脳裏にべっとり。本作ではCGを一切使用していないとか。
主人公に致命的な欠点があったり脚本には疑問を抱く点が幾つかありましたが、この作品は監督の産み出す世界に能動的に身を委ねた方が気持ちいいと感じました。
ビジュアルの奇抜さ
わかりにくいというお話。
意識を乗っ取ったはずの主人公・女性殺し屋のタシャと、乗っ取られたはずの男の意識が混ざって、
「どっちの意識が主なのか」
「殺意の源泉はどちらの意識なのか」
をあえて曖昧に見せる演出なので…
観客を混乱させることと。
精神世界の可視化(ビジュアル化)と。
自我なんて所詮他人の影響から逃れられないので、それが本当に自分の意思なのかわからないのが常じゃないかという問いかけと。
ってあたりが目的なのかなぁとか思いながら鑑賞。
それにしたってビジュアルが常人には思いつかない奇抜さで、かつ物語そのものが異常。
思いついても、普通はやらないよなという視覚効果を狙うあたりに、若さゆえの暴走というか、怖いもの知らずな青臭さも感じたりして。
とりあえず殺害予定ターゲット女性と、中身は女性殺し屋な男性のベッドシーンは倒錯的で、なかなかクルものがあったので、そこは好き。
スランプ?
人の脳に遠隔で入り込み、人格を乗っ取ってターゲットを殺す殺人者にする殺し屋企業の工作員の話。
殺し屋の活躍をみせる作品かと思ったら、弁護士殺しの後、PTSDの様な症状になり、ぐるぐるぐるぐるな感情に陥っていく主人公をみせていく。
殺しのシーンはなかなか凄惨だけど一応プロ…しかもスター工作員ですよね。
色々と回りくどいし、今はどっちが主導?が判りにくいし、イマイチストーリーがしっくりと来ない感じがして自分にはハマらなかった。
オリジナル版からのカット
R18+だったり宣伝でかなり刺激が強い作品と煽られていますが、オリジナル版からちょこちょこカット+ボカシが入っていて、そこまで構える必要はなかった。
具体的に私が気づいたオリジナル版からカットされたりボカシが入ったシーンは以下。ちなみに輸入版Blu-rayはすでに日本でも入手可能。
・他人の私生活覗き見での、フルチンぶらぶら+セックスシーンにぼかし
・エヴァとのセックスシーンが一部カット
・ショーンビーンへの暴力シーン、目ん玉グリグリが一部カット(カットの繋がりが不自然になっていたのですごく残念。)
映画本編はさすがクローネンバーグの血というか、映画の題材自体がめちゃくちゃクローネンバーグっぽい笑
音楽はジム・ウィリアムさん(昨年カンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得した「TITAN」だったり「RAW」の音楽を担当している今大注目の作曲家!)だったり、ミニマルでスタイリッシュに統一されたデザインは大好きです。細かなところまでデザインコントロールが行き届いていて品質は良いと思います。
ただ、人のアイデンティティに踏み込む哲学的なテーマは散々、押井守をはじめとする攻殻機動隊的なSFアニメで扱われてきていたので、正直すでにお腹いっぱいのテーマだった。
また、そもそも他人を誘拐してバレずに脳に細工することができるんだったら、あんなまわりくどい暗殺の仕方しなくても最初からターゲット本人誘拐して殺せば良いじゃんと思ったり、いくら自殺に見せかけても司法解剖で脳に細工してんのバレるんじゃない?と思ったり、気になるところもある。
次の作品にも期待!
そして、毎回殺される役が多いショーン ・ビーンさん。今回もボコボコにされて可哀想でしたし、さらに見せ場の目ん玉グリグリが少しカットされていたのがもっと可哀想。映倫頑張ってくれ!
そして久しぶりにハンドドライヤーが動いてるのを見て懐かしくなった笑
不愉快+意味不明=後悔
2022年劇場鑑賞59本目。
遠隔操作で殺人をするということで、てっきりその犯人を追いかける刑事の話かなと思っていたら完全に殺し屋側の話でした。
その殺し方はお世辞にもプロとはいえない殺し方で、快楽殺人者にしか見えません。
ターゲットにされる理由もよく分からないし、よく分からない仕事も出てくるし、今これは誰の意識なのかもわからないし、情報が少なすぎて察しろみたいな感じになって、これでは殺される人も利用される人もとにかくかわいそうで見てられませんでした。単につまらなくて時間を無駄にしたというより、観た記憶を消したくなるくらいの映画でした。
70年代タッチの大人のエログロホラーサスペンス
ブランドン・クローネンバーグ監督のホラーサスペンス映画。
本作は父デビッド・クローネンバーグ初期の作風にかなり寄っており、オマージュや意識した等のご意見も散見するが、自分としては「父親と同じ路線を引き継ぎますよ」といった宣言のように思えた。
何だかよくわからない装置や機械の細かい造形へのこだわりや、精神が不安定で病んでいく様子などを上手に演出しており「戦慄の絆」に近いものを感じた。
主演のアンドレア・ライズボローは神経質で闇が深そうな雰囲気が強烈で、作品の醸し出す異様さと怖さの中核を担ったが、この人体重の増減とメイクで物凄く綺麗な時と怖い時の落差が激しく見える面白い女優さんだと思った。
VFX全盛の時代にあえてCGを使わず、特殊メイクとリアルな映像にこだわり、おそらく狙い通りに70年代風モダンホラーの不気味な雰囲気を上手に出すことに成功し、若干画面が暗く認識しにくい箇所があったものの、映像作品として総じて面白く観させてもらった。
ブランドン・クローネンバーグは次回作を観ようと思える贔屓の監督にリストアップすることにした。
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