「身体の持ち主、心の持ち主。」ポゼッサー バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
身体の持ち主、心の持ち主。
ヒューマントラスト渋谷さんにあったポスターには「戦慄ノワール」の文字、なるほどの謳い文句です。なかなか背筋ゾワゾワさせてくれる描写と展開が続きますな。その絵面はホラーやスリラー物みたいです。絵作りはうまいですね。
着想はマトリックス?なんて思ってしまうような設定。電脳ではなくリアル脳(笑)ですけどね。仮想空間ではなく現実世界ですけどね。あぁ・・・じゃぁ全く違うか(笑)。
工作員が宿主を乗っ取って・・・・なんて、なかなかワクワクさせてくれる設定です。どんな展開になっていくのか?と思ってたら、かなり予想外の結末でした。ノワールノワール!!!
細かいこと言い始めたらキリがない少々無理のあるカラクリが中心ですが、それはおいておきましょう。言い始めたら鑑賞の邪魔になっちゃいます。結構細かな心の動きが本作のキーポイントになりますのでこれからご覧になる方は絵面の迫力も大事ですが、心情のキャッチアップをお忘れなく。それを怠っちゃうとクライマックスがポカーンになると思います。僕も鑑賞直後はタシャの感情がよくわからなかったので、クライマックスの展開に「?」マークがポンポンポンとついてしまいましたが、作品をじっくり思い出していたら「あぁ〜」ってなりましたよ。僕が大好きな「闇」が十分潜んでいたことに気づきました。そうか、タシャ、君はそう思ってたのか!って。
観賞後、膀胱に溜まったものを出そうとトイレに行きましたらヒューマントラスト渋谷さんの宣伝でしょうが、ポゼッサーにまつわる謳い文句がいくつか貼られてました。そうなんです、僕はそれを読んで本作が腑に落ちたのです。ヒューマントラスト渋谷のスタッフさんが僕(宿主)に入り込んできたおかげです。
その文句を書いちゃいとネタバレになっちゃうので控えますね。