「見た目で差別する方が最低です。」記憶の技法 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
見た目で差別する方が最低です。
知らない家や見たことの無い女の子の、憶えていない記憶が頭に流れ込んで来ることのある女子高生が、自分の記憶と出生の真実を知ろうとする話。
修学旅行で韓国に行くことになりパスポート取得の為、母親に戸籍抄本を用意して貰ったら、養子縁組を示す記載があり、改めて自分で戸籍謄本をとると、記憶に無い死亡した姉の名前が見つかって、偶然そこに居合わせた青い瞳の同級生の協力を得て福岡を訪れるというストーリー。
BARに凸る行動力がある高校生なら、自分でチケットも宿も取れるだろうにと感じたけれど、少したるい喋り方をするし、依存心が強かったりするのかなと思わせる主人公。
これは元々この方がこういう話し方なのか、この役に合わせた演技なのか、後者ならなかなかやるね。
そんな簡単に人の戸籍謄本出すのかよとか、そんなにみんな口を噤むか?と感じるし、日にち見たらまず新聞社か図書館でしょうと思うしで、調査を進めていく過程はイマイチパッとしないながら、みえてくる中味と記憶は結構重く、女子高生には厳しい現実で衝撃的でなかなか良かった。
ツッコミどころも多いけど、拙いのは高校生だからだし、ショッキングな出来事で蓋をされた記憶と考えるとまあ納得かな。
作品の内容とは関係ないけれど、作中のBARで、女性客が「バーテンさん」と呼ぶシーンがありましたが「バーテン」というのは卑下する言葉で大変失礼に当たります。若いバーテンダーさんは気にしないか、そもそもそうとは知らないかも知れないけれど、ちゃんと「バーテンダー」と呼んでくださいね。
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