劇場公開日 2021年7月9日

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「大阪市では公開が遅くなったけど、高評価。」83歳のやさしいスパイ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0大阪市では公開が遅くなったけど、高評価。

2021年8月12日
PCから投稿

今年95本目(合計159本目)。

さて、こちらの作品。マイナーな作品扱いなのか、扱っている映画館が非常に少ない状態でした。

多くの方、また、公式ツイッターアカウントで書かれている通り、ストーリー自体は架空なように見えますが、大半~ほとんどにおいてドキュメンタリーであるという点に驚きました。とはいっても、(広い意味での)スパイ活動である点は間違いはないので、肖像権の問題などから考えると、何らかの意味で事前の許可を取っているんでしょうね。

結局のところ、老人ホームというのは、息子・娘さんがいらっしゃる場合、「お金をかけてでも自分たちでみたい」と考えるか、「お金はかけるから自分はフリーにしたい」と考えるかに帰着されますが、そこに当然欠かせないのは、当該当事者の方の意思尊重です(意思尊重もできないほどの状態では無理)。これを無視して「自分の勝手で適当に突っ込んどきゃいいでしょ」というのは違うわけで(個人の決定権というものは、日本に限らずどこの国でも基本的に尊重されるべきもの)、その点では1月だったか2月だったか、同趣旨の映画(諸般の事情で老人ホームに紛れ込んで求愛するという映画。タイトル忘れた…)に似たストーリーです。ただ、こちらは完全(ほぼ?)ドキュメンタリーという点ですね。

公式アカウントでも書かれていましたが、「観たら親に会いたくなる」というのはまんざら嘘でもないと思いました。もっともこのご時世なので無理ですが…(まぁ、オンラインお盆とかよくわからないことを言われてもそれも困るけど…。うちの実家に限らず、そんなにPCをバリバリ使って設定してオンラインお盆なりオンラインクリスマスとかできる方、決して多くはないかな…と思います)。
ただ、その精神、すなわち、「親を大切に思うことの(当然当たり前な)ことを再認識させる」という点では、タイトルが一見ネタ的に見えるのですがそんなことはなく、こういう映画こそ多くの映画館で放映されれば…と思いました。

特に採点にあたって減点要素とするべき点はないので、5.0としました。

yukispica