「北イタリアの、少年少女の夏休み」あの夏のルカ かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
北イタリアの、少年少女の夏休み
友情と冒険、ハンディキャップと偏見と、それを乗り越えようとする本人の意志と力と自立しようとするたくましさ
ピクサーの作品にはいつもそれらがあると思う。
子供向けなのでユーモア満載で笑わせて説教臭くなく、大事なことを伝える。
だから面白くて、気持ちが良い。
北イタリアの海と空、自然と街がきれいで、これも気持ちが良い
キャラクターがみんな可愛い。ルカの家族はおばあちゃんがいい味出してて、人間はイタリア人らしく、おとなはまるっこくふとっちょが多くておおらかそう。そしてママが強い。
顔の表情がとても豊かで驚いた。
ママはコドモが心配でつい、「あなたのため」とダメダメと言ってしまうんだよね
それに反発するのはコドモが真っ当に成長したからです
シー・モンスターと人間は、互いに恐れ合って敵対する関係
シー・モンスターは地上に出たらヒト形になるが、水に濡れると戻ってしまう設定で、ハラハラ・ドキドキ。
家出したルカを探しにママはパパと街に来て、アタシが厳しくしすぎたからと落ち込んで、その辺のこどもに水をぶっかけ噴水に突き落とし豪快にルカ探し。ママ、サッカー上手くて爆笑しました。そしてかなり美人です。ママ主導、ママについていくパパも、決して無責任じゃなく、自分もルカと向き合わなかったから、と反省しママを慰めその辺の子供に水をぶっかけ噴水に突き落とし水風船を落として息子を探す、良い夫婦です。
手作りガラクタベスパで飛ぶところ、後で出てくるレースのシーンや、キャラクターのちょっとした動作等がジブリっぽいというかその昔の宮崎駿のアニメを彷彿とさせました、そういえばひとりで暮らしているたくましいこども、アルベルトは、「未来少年コナン」のジムシーみたい。お父さんは留守ばかり、と言っていたが実は父に捨てられた、それをひとりで耐えていてぼそっと告白したのが健気で可哀想でした
街でのふたりの保護者で仲間のジュリアも、両親が離婚して夏だけパパのところで過ごすので街の子に受け入れてもらえないとか、魚の配達して家計を助けるとか、パパは生まれたときから片腕だったとか、それぞれの「普通」じゃない、ハンデと言って良いものを抱えている登場人物たちだが、「だから何」とそれを跳ね返す、またはなんとかするバイタリティーとメンタルの強さがある。これは、幸せになるために、ヒトとして備えておいたほうが断然良いものだと思う。
レースに勝った賞金の最終的な使い道に、アルベルトの犠牲的な友情はいいが、これでは彼が可愛そうだと思っていたら、彼にはジュリアのパパがいたのよね。うるっとしてしまった。
いつもルカの味方、というママにも泣けて、エンドタイトル終わるまで、深海のおじさん出てきても鬼ババの目に涙が溢れて止まりませんでした。
人間たちはシー・モンスターをあっさり受け入れ、すべてがうまくハマってみんな幸せになったところで、おばあちゃんがちゃっかり毎週末街に来てた、と言うのに笑った。アイス食べてた老女二人も実はシー・モンスターとか、今更言うまでもなく、実はすでにシー・モンスターは人と街に溶け込んで、うまく共存していたんじゃないですか。
吹替版を観たのだが、エンドソング、suisの「少年時代」のカバーも良かった
歌詞がちょっと合わない気もしますが
この映画はこれきりで良いと思う。続編は作らないでほしい
続編となるとルカとアルベルトのその後の話で、シー・モンスターが人間社会にいることの現実的な問題を取りざたすることになりそうで、それだとせっかくのいい話が台無しだと思う。
あまり大きくない劇場だったが、お客は私一人。貸し切りで嬉しいけど、いい映画なのに見る人少ないのは残念。特別興行で各種サービスが適用されず、強気な料金設定なのが影響してないか
すでに配信されている作品にこれって、配信サービスに加入しないと、観るのにお高い料金払うことになるよ、ってことですかね
ねもちゃんさん
まさかの貸し切りでした!嬉しかったけど残念です。
特別興行なら逆に1000円くらいにしてもっと多くの劇場にかけるほうが良くないかな~と思いました。
共感ありがとうございます
残念ながらコロナ禍だった為配信鑑賞でありましたが輝く海やキラキラの登場人物達…でっかいスクリーンで観たかったです😢
まさかの貸切ですか?私みたいに劇場で見たい人ぉ〜何してんだ!ですよね!
近隣で上映館が無いのが悔やまれますが再度配信鑑賞で我慢します💦
ようさん
ありがとうございます!
お子さんと一緒にこの映画観るって、いいですね
多くの人に見てもらいたいです、特にオトナ。
子育てしたことあるヒトなら涙止まらない映画と思います
素晴らしい考察です。よりこの作品の解釈が深まりました。そして私たち親子が映画館で鑑賞した時も他に数名しか見当たらず。もっと沢山の方々に観てもらいたい映画なのに…。