「人類が絶滅しそうな時を、地球と宇宙船の二元中継的に描くSF作品です。もっと色々と練り込んで欲しい気がしました。」ミッドナイト・スカイ もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
人類が絶滅しそうな時を、地球と宇宙船の二元中継的に描くSF作品です。もっと色々と練り込んで欲しい気がしました。
「これは面白そうな気がする」と、
観る作品を直感で決めることがあり
この作品は 「それ」 で鑑賞してみました。
直感が働いた事も確かなのですが
設定に惹きつけられるものを感じたこともあります。
その設定(というか粗筋?)はこんな感じ
・核戦争(?)で滅亡寸前の地球の人類
・移住可能な星を見つけ、地球に帰還途中の探査船
・地球に戻らぬよう伝えたい地球の科学者
・一刻も早く地球に戻りたい探査船クルー
地球では
核戦争か何かが起こり、人類が絶滅しそう
人々がどこかへ逃げ出す中
北極の天文観測所にひとり残る科学者
一方
地球を目指す探査船
木星の23番目の衛星が移住可能
その調査結果を持って地球への帰還の途中。
地球と交信しようとするも、どこからも応答が無い…
◇
地球上 と 宇宙船の中
それぞれで起こる事を交互に描きながら
物語が進行するのですが
・時代の背景
・エピソードのつながり
・登場する人物の過去や現在の立場
それがいま一つ
作品の中に出てきません。
そのため、全体を通して
伝わってくるものが弱い印象を受けました。
なので
「今何が起きているの?」
「何故そうなるの?」
終始そのような感じでした。
もっといい作品になりそうな予感があった分
その反動で、すごく残念な気分です…。
◇
観た後も残った疑問
・あの小さな女の子は幻影だったの?
・地球を破滅に追い込んだ原因は何?
・フェリシティ・ジョーンズのお腹の子の父親は誰?
・木星探査に行った目的は何?
その辺りをもっとしっかり描いて欲しかったです。
惜しいというか、もったいないな、と。
◇あれこれ
惑星探査船
デザインが印象に残りました。
近未来的デザインといえばそうなのですが
飛行中にパーツがばらけて飛び散ってしまいそう…
仏教の曼陀羅にも見えた金色のパーツ
何の区画なのかが気になる…
衛星から見た宇宙
空に浮かぶのは地球でも月でもなく木星
これもまた印象的でした。
北極の海
間違いなく氷点下と思われます
落ちたら数秒で凍死しそうな気が…
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。